谷利

谷利とは、三国志に登場する人物である。

概要

正史ではなく、注に引かれた『江表伝』に記述がある。
孫権に仕えた武将で、実直かつ忠義に厚く、いい加減な事を言わない人物だった。親近監に任じられ、孫権の信頼を得ていた。

西暦215年の合肥の戦いで、魏の張遼に呉軍が敗れた後、退却途中に再度張遼の攻撃を受け、孫権は谷利と共に馬を駆けて逃げていた。その途中河に差し掛かったとき、橋桁の板が壊れていた。ここで谷利が孫権の馬に鞭を入れたため、孫権の馬は河を飛び越え無事に退却することができた。その後に谷利も河を飛び越え、無事帰還した孫権は谷利に都亭侯の位を与えた。

また、226年に孫権が「長安」という名の大型船を造らせ乗船した時、風が強くなってきた。谷利はすぐ近くの樊口に停泊するよう船の舵取りに命名したが、孫権は気にせずに目的地の羅州に行くよう望んでいたので、谷利は舵取りを剣で脅して無理やり船を樊口に停めさせた。
後で孫権は「阿利（利ちゃん）は水が恐かったのかな」とからかうと谷利は毅然として「大王は天下の主でありながら軽々しく船遊びをされました。万一船が転覆したら社稷はどうなるのでしょうか。それゆえ敢えて命令に背いたのです」と答えた。孫権はこれ以降ますます谷利を重んじて、彼のことを名前で呼び捨てではなく「谷」と姓で呼ぶようになった。

各メディアにおける谷理

三国志演義

合肥で退却する時に、孫権と一緒に馬で河を飛び越える話は演義にも登場する。

三国志大戦

Ver3.59で晴れて登場。性能的には孫皎に被るが、竜巻の弓術の性能は使う人次第で大いに化けるので侮れない。

ニコニコ動画における谷利

関連項目

• 三国志の登場人物の一覧