踊り子(ファイナルファンタジーXI)

踊り子(ファイナルファンタジーXI)とは、MMORPG「ファイナルファンタジーXI」に登場するエキストラジョブの一つである。

概要

追加ディスク「アルタナの神兵」にて追加されたジョブ。取得には「アルタナの神兵」がインストールされていて、尚且つLv30以上のジョブを保有している必要がある。

その名が示すとおり、「踊り」により様々な効果を発揮するジョブで、その発動にはMPではなくTPが必要。前衛ヒーラー、という珍しい位置付けとなっている。
踊りが全てアビリティ扱いとなっている関係上、全ジョブ中最多のアビリティ数を誇り、Lvが上がれば上がるほどより多くのアビリティを駆使する必要がある。その為、基本せわしない。

特に高Lvになると非常に高い回復能力を持つようになり、単体回復量であれば白魔道士に匹敵するほど。
但し、「女神の印」のような回復量倍加のアビリティはなく、尚且つ回復系の踊り「ワルツモード」のリキャストがグループで共有となっている為、連発は利かない。

ステータスや戦闘スキルはそれほど高いわけではないが、素の状態で物理命中・回避率にボーナスがかかり、尚且つ高い回復能力を併せ持つので、ソロ戦闘能力が非常に高い。
但し、高Lvになってくると後衛のMPが枯渇するケースが少なくなる為、回復役になるケースは減少の一途を辿り、また、前衛として見ても火力が心許ないなどの理由からPTでの位置付けは微妙となっている。（注記：但し、アビセア乱獲PTは例外。）
また、完全にアビリティ依存となる都合上、アビリティの使用を制限されるコンテンツなどには致命的に向かない。

踊り子が活躍できるコンテンツがなく、長らく「ボンクラーズ」と呼ばれ続けたジョブだが、強力なメリポアビの追加をはじめとする大幅な戦闘力強化を図る事が可能になっている現在では、これまでアライアンスでなければ撃破出来なかったル・オンの庭のHNM「Byakko」をソロで、しかもガチ戦法で撃破したツワモノが現れるまでに至った。
（注記：Byakkoソロ撃破はこれ以前に達成していた者が存在するが、前衛ジョブが証明できる形で達成したのはこれが初となる。）
この事がネット界隈で大いに話題となり一躍脚光を浴びた。

ニコニコ動画に於いては「ヴぁーん」のネタ動画が特に有名どころだろうか。

特徴

ジョブ

短剣を得意武器とする第2の短剣SPジョブ。

これまでシーフの独壇場だった短剣SPジョブに追加が来たという事でシーフとの食い合いが実装当初は懸念されたが、全く立ち回りの違うジョブであるため杞憂に終わっている。
また、TPを軸にする関係上、敵を殴っている限りはMPのように源が枯渇することなく戦い続ける事が可能で、特にケアルワルツを習得するLv15以降は、回復をフル稼働させることで自分よりもLvの高いモンスターを倒す事が可能である。

特筆すべき点としては、アーティファクトの性能がかなりまともになっている点。常用には向かないものの、着替え装備としてピンポイントに活用する事でダンスの効果を向上させる事が可能になっている。

また、メリポアビの一つ「扇の舞い」の能力が非常に強力で、これを軸に加える事でソロでも「とてもとても強そう」な相手を撃墜する事も不可能ではない。最近では、これをフル活用して盾役をやる事もあるようだ。
但し、いかに扇の舞いが強力といえど、立て続けに被弾するような状況になるとあっという間に効果下限に達してしまい、撲殺されかねない点には注意が必要である。

Lv75以降に強敵と戦う場合は、素の回避をブーストして敵の攻撃が「当たらない」状況を作り、それでも当たった時の為にサポ忍者による「空蝉の術」、それでもダメなら扇の舞いで被ダメージを減少、それでもダメージが蓄積されるようならケアルワルツで回復…と、いった様に多重に「堤防」を築く戦い方をする必要がある。
ちなみに、この中で最も重要なのは素の回避であるのは言うまでもない。

サポートジョブとしても有用で、特にTP回転が速くMPを持たない侍や忍者といったジョブとの相性が良い。

クエスト

過去世界を舞台とする「アルタナ」ジョブだけあって、関連クエストの殆どで過去と現在を往来する事になる。
また、比較的高難易度に収まることの多い専用装備群「アーティファクト」関連クエストの難易度が比較的低く設定されているのも特徴である。

特徴的なのは、3つの連続クエストを通してNM戦闘が1回しかなく、通常最高難度になりがちなAFクエスト3ではまったく戦闘を行うことなく完了する事が可能となっている。
（注記：AFクエスト1では、Lv70台のヒポグリフ族が多く生息する地帯を抜ける必要があり（チョコボで回避可能ではあるが）、AFクエスト2では最低でもLv60台のヤグードを倒す必要がある為、簡単という訳ではない。）

また、踊り子専用の限界クエストも存在しており、例によって証取り→BF戦の流れになるが、その相手はMaatではなく専用のキャラクターとなる。ここでは記載しないが、知りたい人は関連動画を見るといいと思うんだ。

アビリティ一覧

トランス

踊り子のSPアビリティ。（所謂2Hアビ）
1分間TPを消費せずにダンスとステップの使用が可能になる。
また、効果時間中は全ワルツのリキャストが6秒に短縮されるため、連発する事で大量回復も可能になる。

サンバモード

サンバ状態で攻撃した相手に「デイズ」と呼ばれる特殊な弱体効果を加える事で効果を発揮するアビリティ群。
デイズ状態の相手に通常物理攻撃を与える事で回復や強化効果を得ることができ、パーティメンバーもその効果を得ることが可能である。但し、アライアンスメンバーには無効。
リキャストは全て1分で共有となっている。

ドレインサンバ

攻撃した相手を「ドレインデイズ」状態にすることで、通常物理攻撃で与えたダメージから割合でHPを回復する。
追加ダメージではない点に注意。また、不死系モンスターには効かない。
I～IIIまで実装されており、上位になるほどHP回復量の最低値が高い。

アスピルサンバ

攻撃した相手を「アスピルデイズ」状態にすることで、通常物理攻撃に加えダメージから割合でMPを吸収する。
不死系モンスターとMPを持たないモンスターには効果がない。
IIまで実装されており、上位になるほどMP吸収量の最低値が高い。

ヘイストサンバ

攻撃した相手を「ヘイストデイズ」状態にする事で、こちらの攻撃間隔を若干短縮する。
白魔法「ヘイスト」とは異なり、攻撃間隔にのみ適用される。
また、サンバでは唯一不死系モンスターにも効果がある。

ワルツモード

回復に特化されたアビリティ群。先述したとおり、リキャストはワルツモード内で共有となる為、連発は利かない。
また、踊りにはスキルの概念が存在しないため、回復量はステータスに応じて際限なく上昇する。
ちなみに、サポートジョブで使用した場合はステータス補正値が半減するため回復量が低下する。

アビリティ名称	習得Lv	再使用時間	消費TP	効果・対象	効果・回復量
ケアルワルツ	15	6	20	単体HP回復	60+（（術者CHR+対象VIT)×25％）
ディバインワルツ	25	13	40	自分周囲のPTメンバー HP回復	ケアルワルツとほぼ同等
ケアルワルツII	30	7	45	単体HP回復	130+（（術者CHR+対象VIT）×50％）
ヒーリングワルツ	35	15	20	単体状態異常回復	状態異常をランダムで1つ除去する。 石化、呪歌、計略、アムネジアは不可
ケアルワルツIII	45	10	50	単体HP回復	270+（（術者CHR+対象VIT）×75％）
ケアルワルツIV	70	18	65	単体HP回復	450+（術者CHR+対象VIT）
ディバインワルツII	78	22	80	自分周囲のPTメンバー HP回復	ケアルワルツIIIとほぼ同等
ケアルワルツV	87	23	80	単体HP回復	600+（（術者CHR+対象VIT）×125％）

ステップ

TPを消費して相手に弱体効果を与え、「フィニシングムーヴ（以下FM）」と呼ばれる効果を得ることが出来る。
TP消費は一律で10、共有リキャスト15秒となっている。また、効果上限はステップ5回分となっている。
なお、FMの上限は5となっており、得られるFM量はメインで2、サポートジョブでは半減する。
（但し、既に効果上限となっているステップを上書きした場合は、メインでも1しかFMを得ることが出来ない。）

• クイックステップ
  • Lv20で習得。相手の回避率をダウンさせる。
• ボックスステップ
  • Lv30で習得。相手の防御力をダウンさせる。
• スタッターステップ
  • Lv40で習得。相手の魔法レジスト率をダウンさせる。
• フェザーステップ
  • Lv83で習得。相手の被クリティカルヒット率を上昇させる。

プレスト

Lv78で習得。効果時間、リキャスト共に30秒。
次に使用するステップ効果を2回分進め、FM獲得量に+1のボーナスを得る事が出来る。
但し、効果上限に達しているステップに対しては効果がない。

フラリッシュ

FMを消費して弱体や自己強化を行う事が出来るアビリティ群。
現在I～IIIのグループ分けが為されており、それぞれでリキャストを共有する事となる。
なお、FM消費量が2以上のフラリッシュは任意に消費量をコントロールできない点に注意。
（但し、事前にFM量を調節する事でコントロールは可能。）

フラリッシュI

• A.フラリッシュ-FM消費量：1～2
  • Lv20で習得。踊り子版の「挑発」。FMに応じて敵対心が変動する。
• D.フラリッシュ-FM消費量：1
  • Lv30で習得。相手をヘヴィ状態にする。命中率が極端に悪い。
• V.フラリッシュ-FM消費量：1
  • Lv45で習得。ダメージ+スタンの効果。スタン効果はレジストされやすい。

フラリッシュII

• R.フラリッシュ-FM全消費
  • Lv40で習得。FMをTPに変換する。FM量に応じて変換量が10→21→33→46→60と変動する。
• B.フラリッシュ-FM消費量：1～3
  • Lv50で習得。次に放つWSの効果をアップする。効果は以下の通り。
  • FM1：命中率アップ、FM2：FM1+攻撃力アップ、FM3:FM2+クリティカル率アップ
• W.フラリッシュ-FM消費量：2
  • Lv60で習得。相手を「チェーンバインド」と呼ばれる状態にする。
  • この状態の相手にWSを撃てば連携ダメージが発動する。但し、発動はLv1連携に限られる。

フラリッシュIII

• C.フラリッシュ-FM全消費
  • Lv80で習得。消費したFMの数だけ通常攻撃の初段にクリティカルヒットが発動する。
• S.フラリッシュ-FM消費量：2
  • Lv89で習得。次に放つ通常攻撃の初段に必ずダブルアタックが発生する。

ジグモード

非戦闘向けアビリティ群。唯一TPを消費せずに使用できる踊りとなっている。
例によってリキャストは共有である。

• スペクトラルジグ
  • Lv25で習得。インビジとスニークが同時にかかる。効果時間30秒～、リキャスト30秒。
  • 白魔法「スニーク」同様、スニーク効果が残ってる状態でかけ直すと無効になるので注意。
• チョコボジグ
  • Lv55で習得。移動速度+25％の効果。効果時間120秒、リキャスト60秒。
    また、敵を攻撃するか、敵から攻撃されると効果が切れる。
  • シーフの「とんずら」やエンチャント効果による移動速度アップとの併用不可。
  • 移動速度+効果を持つ装備品とは効果が相乗する。

メリポアビ

Lv75以上の場合にのみ得る事の出来る「メリットポイント」を振り分ける事で習得できるアビリティ群。
強化上限は1つのアビリティにつき5段階、1グループ合計で10段階まで。
なお、これらのアビリティはジョブLvが75以上の時でないと強化できず、また効果も発揮しない。

グループ1

• ステップ命中率
  • ステップの命中率に+3のボーナスを得る。
• ヘイストサンバ効果
  • ヘイストサンバの被攻撃間隔短縮効果に+1（推定1％）のボーナスを得る。
• R.フラリッシュ効果
  • R.フラリッシュのTP変換量に+3のボーナスを得る。
• B.フラリッシュ効果
  • B.フラリッシュの効果に+3のボーナスを得る。

グループ2

• 剣の舞い
  • 効果時間中ダブルアタックの発動率アップ、ワルツ使用不可。効果はDA発動ごとに減衰する。
  • 2段階以降は使用間隔を30秒短縮。
• 扇の舞い
  • 効果時間中被物理ダメージカットの効果、サンバ使用不可。カット率は攻撃を受けるごとに減衰する。
  • 2段階以降は使用間隔を30秒短縮。
• ノーフットライズ
  • ステップを使用せずにFMを得る事が出来る。1段階毎に獲得FM量+1。
• C・ポジション
  • 敵の正面にいる場合に限り命中率と回避率にボーナスを得る。
  • 1段階毎に命中、回避共に+3。

関連動画

クエスト（ネタバレ注意）

踊り子AFクエストの動画。

踊り子限界クエストの動画。
踊り子の場合はこの方が相手である。

踊り子ソロ戦闘

踊り子の可能性を追求した結果、凄いことを達成してしまった動画。
Byakko以外にもシリーズでは色々と凄いことをやらかしていたりする。

踊り子ソロの攻撃速度を検証している動画。
ラスト辺りの攻撃速度は一見の価値あり。

ネタ系

ニコニコ動画で盛り上がったネタ動画。
コレを基に「ヴぁーん」がキャラクター化され、主にブロントさん絡みで活躍中。
ちなみに、コレと同じ装備は踊り子では実現不可能なので再現しようとは考えないように。

その他

Pandemoniumサーバー（現在はAsuraに統合）で活動している「踊り子同盟」の活動動画。

関連商品

関連コミュニティ

関連項目

• ファイナルファンタジーXI
• 踊り子同盟
• リリゼット