近江鉄道800系とは、近江鉄道の通勤型電車である。なお、本記事では820系についても記述する。
従来の旧型車両の近代化を推し進めるため、カルダン駆動で冷房装置も付いている西武401系を譲受した上でその部品を用い、1系や500系を大改造して誕生した車両…という事に車籍上はなっているが、実際は西武401系そのものを改造した車両である。
主な改造点は前面の交換、側面の切り欠き、1系や500系の廃車発生品によるブレーキのHRD化・ワンマン化など。そのため、外観の印象こそ大分変わったものの側面や車内では種車の面影をよく留めている。同じく西武401系を譲受した上信電鉄や三岐鉄道で行われた台車のFS342(西武701系等の発生品で、コイルばねである)への交換もされておらず、804F(←元西武423F)、810F(←元西武427F)のドアの形状差(詳しくは後述)などの細かい特徴もそのまま残っている。
1993年に801F(第1編成)が竣工しているが後になって八日市線の建築限界を超えることが判明したため、その修正工事が完了するまで運用に入ることなく未改造車と一緒に彦根駅で放置されていた。そのため1998年に落成した802F(第2編成)が先に本線デビューしている。また801Fは落成当初2パンタで1M1Tに改造されていたが、営業運転(1999年)に入る際802Fに合わせてパンタを1機撤去し、MT比も2M0Tに戻されている。
また近年になって、西武時代から無塗装だったドアが車体色と同じ黄色に塗られたり、前面方向幕のLED化が進むなど地味な形態変化が起こっている。
2012年現在では11編成が在籍しており、近江鉄道の近代化を推し進めた主力車両として活躍しているが、最初期の編成に至っては2014年で製造から50年を迎えるため老朽化が迫って来ているのも事実である。いつ置き換えの手が伸びてくるか分からないので、記録はお早めに…。
経費削減のため801Fの改造内容を簡略化し、側面の切り欠きやブレーキのHRD化を施工したものの前面の交換はせずに元の西武401系顔の隅を削っただけに留めたものである。但し銀色の飾り帯がなくなっているため印象は西武401系とはだいぶ異なる。
801Fが車庫でニートレイン留置されていた時期である1997年に2編成とも登場。つまり元西武401系の中で一番最初にデビューしたのはこの二編成なのである。しかし前面の交換をしなかったために運転台の窓ガラスにヒーターが付いておらず、冬季にはちょっと困った事になったためこれ以降の編成では820系の工事内容に加え、801Fで行われていた前面交換も実施することとした。これが反映されたのが前述の802F以降の編成である。
ところで一般に「820系」と呼ばれでいるものの、実際は800系と同じ形式に分けられるため正式な呼称は「800系820番台」または「800系20番台」である。だが、公式の時刻表の形式紹介欄でも820形と表記されていたので、おそらく問題ない。
2014年現在は2編成とも在籍するが、821Fは一時期部品取り車のような存在になっていて運用に入っていなかった。しかし、2011年に奇跡的に復活、運用に復帰した。なくなったはずの部品をどこから持ってきたのかは不明。
また、2014年に入って方向幕のLED化も行われた。これもうわかんねえな
種車は西武401系の中でも最初期に製造されたグループの403Fで、他の初期車がそれぞれ三岐鉄道・上信電鉄に譲渡されてしまったため近江鉄道に譲渡された車両の中では最も古い編成である。
そのためか他車とは形態が異なる箇所があり、例えば吊り革は他の編成と異なり当編成だけ三角形状のものとなっている。これは以前西武鉄道で用いられていたものであるが、他編成は80年代後半頃から丸型への交換が進められたのに対し、初期型の当編成には結局波及することなく三角形状のまま近江鉄道へ譲渡されてきたのである。同形状の吊り革は上信電鉄200系などでも見られる。
前述の通り、他の編成よりもいち早く1993年に竣工したものの運用が開始されたのは6年後の1999年となった。その後も暫くは他車と異なるライオンズカラー塗装(220形と同様のものである)で活躍していたが、2009年頃に他者と同じ黄色塗装へ変更。さらに2012年には滋賀県によるガン検診啓発ラッピングとなり、ピンクと白のグラデーションのようなデザインを纏って活躍している。
種車は西武425Fで、後期型車体のため雨樋がない。前述の通り、801Fを差し置いて基本番台の中では最も早く運用入りしているが、それまでのオレンジにグレーの近江鉄道標準色や220形・801Fのライオンズカラーから大きく逸脱した西武時代そのままの黄色一色で登場した。さらに登場時は部分的な再塗装しか行われず、前面等の改造箇所以外は色あせた西武イエローがそのまま残っているというお隣の鉄道会社もビックリなお粗末な様相を呈していた。
その後、当編成はダイドードリンコの広告編成となりオレンジ一色の姿に衣替え。さらに2010年にはオレンジと白のツートンカラーに変更されている。
ちなみに当編成の米原方先頭車であるモハ1802は、車籍上では大正2年製の蒸気動車の改造車という事になっている。流石近江鉄道…。
種車は西武415Fで、801Fと同じ初期型車体のため屋根・乗務員扉横ともに雨樋が露出している。西武時代には西武417F(→近江805F)と共に西武401系さよなら運転に使用された編成でもある。
一時期ギャラリートレインとなっていたこともあったが、基本的にはあまりラッピング等がされない編成である。そのため当系列の中では少し没個性的な編成とも言える。
種車は西武423Fで、中期型車体のため屋根の雨樋はあるが乗務員扉横の雨樋は埋め込まれている。しかし当編成最大の特徴は中期型車体でありながらドアが金属押さえ支持となっている点であり、これは西武時代に検査周期の関係で西武427F(→近江810F)と順番を振り替えて西武411系→401系化改造工事を施したため、金属押さえ支持ドアへの交換・車内の改装工事など後期型向けの改造内容となってしまった事に因る。
当編成もあまりラッピングがされる編成ではないものの、前述の形状差異のためコアな西武・近江ファンの間では810Fと並んで知名度が高い。
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掲示板
1 糸切餅
2012/04/30(月) 12:13:00 ID: ot/obNmtRj
まことに勝手ながら編集させていただきました。不満でしたら編集されている箇所を削除していただいてもかまいません。
あとwikiに書いてあることばっかりですみません。
2 佐知太郎
2012/04/30(月) 12:41:04 ID: TRzLq95j86
この記事を作成したものです。
822Fってラッピング塗装になってたんですね。知らなかった。
糸切餅さん追記ありがとうございます。
3 ななしのよっしん
2018/01/20(土) 18:34:42 ID: NWKz8GgLrP
801Fが12月末に機関車3両とともに解体されたので追記お願いします。ソースはもぎり屋HP
800形が西武の後輩100形(元新101系)に追われるとはね
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最終更新:2024/04/19(金) 08:00
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