近田春子とは (チカダハルコとは) [単語記事]

♪近田春子

　 面倒見がよく、気さくでとても空気が読める。
　 先生とも仲がよく優しい。
　 実は照れ屋なところも。
　 髪は自分で切っている。

－　けいおん!!BD第2巻特典「3年2組クラスメイト紹介」より抜粋　－　

近田春子とは、テレビアニメ「けいおん!!」に登場するモブキャラである。主人公ら軽音部メンバーの3年2組のクラスメイト。CVは陰山真寿美。高山みなみ（名探偵コナン）を彷彿とさせるCVの声質から、ニコニコ動画や2chにおいては一時期、「バーロー」の愛称でも親しまれた。もっとも、陰山本人は自分の演じた春子の声がバーローにそっくりだとはまったく気付いていなかったらしい。

概要

ボーイッシュなショートカット（公式情報によれば、自分で髪を切っている）と残念な今時の女子高生には大変珍しいほどの非常に長い~~がっかり~~ロングスカートが特徴。2期4話の修学旅行の際には、菓子を食べ過ぎて夕食に箸が進まない平沢唯や田井中律を心配して声をかけた。

軽音部メンバーとそれほど交流がない人物のように見られがちだったが、そういった視聴者の幻想をぶち殺してくれたのが2期12話。このエピソードで、唯に格闘ジャンルのゲームソフトを貸すほどの仲であるという衝撃の事実が明らかとなった。（「春子ちゃんが貸してくれたんだよ」と唯が名指しで明言している。）ちなみに、これにより春子は、主人公たちに名前を呼ばれた数少ないモブとなっている。この他には18話で律に名前を呼ばれた若王子いちごなど、数えるほどしか存在しない。

18～19話の学園祭の演劇の際には、舞台に出ていたが、役柄は不明。シェークスピアの演劇に詳しい人による解析が待たれるところ。18話の芝居稽古の際には、律と澪の演技方法の開発の経緯（律は澪の演じるジュリエットを想像し、澪は律の演じるロミオを想像するというスタイル）を聞き、渋い声で一言「ややこしい…」と感想を述べた。

20話の軽音部のライブでは、「放課後ティータイム！かわい～い！」と大声でエールを送っていた。なお、このシーンでは、画面奥で腕を組みながら唯たちを優しく見守っている立花姫子と、画面手前であと一歩踏み出せず声を掛けられなかった宮本アキヨの姿が映っており、三者三様の反応が実によく描かれている。

座席順と同様、クラスの前面によく出る活発な彼女であるが、最終話の卒業式では意外な一面を見せている。山中さわ子の最後のホームルームで、最初こそ唯が優勝旗返還の曲（清水響子談）を歌いながら寄せ書きを贈呈した時に笑みを浮かべていたが、さわ子がお別れの挨拶を話していた際には、よく見ると涙をこらえているのが確認できる。これは仮説にすぎないが、空気を読むのがうまいだけに「先生が大切な話をしているのに、この場面で自分が泣いてしまったら、それにつられてクラス全体が湿っぽくなってしまう」と思って、泣きたいのを必死で耐えていたのではないだろうか？またさわ子への寄せ書きでは、下記のメッセージを寄せている。

山中先生に教わった

色々な事を大切に

これから頑張っていきたいと

思います。本当にありがとう

ございました！！

　　　　　　　近田　春子

「さわちゃんありがとう」的ないかにも”女子高生的”な一辺倒なメッセージを書く者も多い中で、それなりに中身のあるしっかりした内容を記しており、彼女の真面目な側面をうかがい知ることも出来るだろう。

人名のモデルはミュージシャンでもあり、ヒカシューのプロデューサーでもあった近田春夫と推測される^※。ちなみに余談となるが、近田はコラムで辛口の音楽評論を行うロックミュージシャンとして知られるが、「けいおん!」の放課後ティータイムの楽曲については、意外なことに週刊文春（2010年 5月27日号）のコラムにおいて、GO!GO!MANIACについて、「ディテール、フィニッシュの競い合いにエネルギーの注がれていることは楽曲を聴けばあきらか」「終始圧倒されるのは、その作り込みの凄さ」等と絶賛したことがある。

※　ただし、近田春子を「ちかだはるこ」と読ませることについてはBD ディスクのコメンタリーで山田尚子監督が明言しているため確定だが、この場合、１話の出席番号順名簿で隣接していた「立花」と「土屋」の間に入らなければならないため、矛盾が生じる。これについては、制作の際の設定ミスと考えるのが自然と思われる。（別の説として、氏名の字だけ近田春夫をモデルとするものの、実際の読み方は「こんたはるこ」「こんだはるこ」「きんだはるこ」等と読ませるとする説も提示された。興味深い少数説としては、名簿発表後の転入生とする見解もある。）なお、「はるこ」の読み名については、唯が12話で明言しているため確定している。