通過儀礼とは、人間が成長していく過程で、次なる段階の期間に新しい意味を付与する儀礼である。人生儀礼ともいう。
通過儀礼は出生、成人、結婚、死などで行われる。日本の中世・近世では元服や裳着などがあった。現代においても七五三や成人式、還暦や喜寿の祝いなど、一定の年齢に達することで行われるものが残っている。
ニコニコ動画では、特定のアニメを視聴したときやゲームをプレイしたときにしばしば起こりがちなリアクションをこう称することがある。また、MMDやニコニコ静画などで新しく入手したキャラクターに特定の動きをさせたり衣装を着せたりすることも指す。
何かと何かの間にあるものというのはそれら二つを区分する言葉や概念を揺るがし、共同体に不安をもたらす。そこでそうした中間にあるものはしばしば(不吉なものとして)共同体から分離され、過渡のステップを経て再び統合される。これは死などに関わるものほど強く働く。
日本においてはたとえば生理中や妊娠中の女性が過剰にデリケートなものとして扱われた(たとえば妊娠中に火(=不幸を運ぶもの)に近づいてはいけないとされるのもこれによる)。一部の部族社会においては、少年が大人になる際に周囲から隔絶され、セックスの仕方を教えられるだとか、顔を隠した大人達によって性別のはっきりしたものになる儀式をするだとかいったことが行われる。
通過儀礼の際には一様な衣装を着せられることがある。この意味で現代の出産は一種の通過儀礼のようにも見える。こうした一時的な衣装などから、特定の儀式が過去には通過儀礼であったことを窺い知ることができる。
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最終更新:2025/02/17(月) 07:00
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