一般に、一定時間で進んだ道のりのことを指す。日常生活において欠かせないものであり、算数で悩みの種になりやすいものでもある。単位は基本的に[m/s](メートル毎秒)であるが、日常で使われるのは[km/h](時速○○キロ)である。また、音速に近いか、それ以上の速さについては、マッハ○(○は音速の何倍か)とも表される。
小学校の算数で、次の3つの式を覚えさせられる。3つの式と言っても、言ってることは全て同じである。
算数で速さと言えば、これを連想する方も多いだろう。上記の式を覚えなくても、求めたい物を指で隠せば式が出る優れ物。縦の並びは分数、横の並びは掛け算を表している。
道のり | |
速さ | 時間 |
「指で隠す」という直感的な動作から、式の意味を重視したがる方々からは、ただの横着と思われるかもしれない。しかし、これにもちゃんと数学的な意味がある。この図をそのまま分数と考えれば、道のり/(速さ×時間)となり、これは1に等しい。
「速さを指で隠す」というのは、分母から速さを消去することなので、両辺に速さを掛けることと同じである。道のり/(速さ×時間) = 1の両辺に速さを掛けると、道のり/時間 = 速さとなり、確かに速さを求める式になっている。時間を求める場合も同様。
「道のりを指で隠す」というのは、分子から道のりを消去することなので、両辺を道のりで割ることと同じである。そして残った下半分を見ているので、分母に着目しているということになる。道のり/(速さ×時間) = 1の両辺を道のりで割ると、1/(速さ×時間) = 1/道のりとなり、分子が共に1なので、分母も等しいということになる。つまり、速さ×時間 = 道のりの式を得る。
日常生活ではあまり区別されないこの2つの言葉だが、厳密には明確に区別されている。
「速さ」というのは「時速○○キロ」といった「数量」のみ指すが、「速度」とは「○○の方向に時速○○キロ」というように、「向き」の情報が加わる。このことを数学的表現を用いると速さは「スカラー量」、速度は「ベクトル量」になる。
例えば、50km/hで走っている車と、対向車線をこれまた50km/hで走っている車では、速さは同じだが速度は100km/hの差がある。また、それらとは直角の方向に50km/hで走っている車があれば、速度の差は50√2km/h = 約70.7km/hとなる。
算数の文章題では特に、速さが一定であることが前提である。しかし、現実ではそうもいかない。むしろ、一定の速さで動き続けるのは時として危険である。
現実の移動では、その瞬間に出しているスピードを「瞬間の速さ」という。車のスピードメーターは、瞬間の速さを表している。瞬間においても「道のり÷時間」という式は変わらないが、その測定する間隔を限りなく小さくしている。(詳しい解説は「微分」の記事を参照)ちなみに、全体の道のりを全体の時間で割ったものを「平均の速さ」という。
ちはやさんは、2km離れた目的地に向かうため、事務所を時速4.8kmで出発しました。20分後、プロデューサーさんは、ちはやさんの忘れ物に気付き、車に乗り時速34.8kmで追いかけました。追いついた地点から目的地までの距離を200等分した長さはいくらですか。
注:この問題文はフィクションであり、実在する人物またはゲームのキャラクターとは一切関係がありません。
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最終更新:2024/09/14(土) 03:00
最終更新:2024/09/14(土) 02:00
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