ドウグヤ
道具屋とは、
本記事では2について解説する。
落語の演目である。上方、江戸双方で演じられるが、人気が高いのは上方であり、定番の演目の一つ。
わかりやすいストーリーとくすぐりの多さから上方では特に人気の演目の一つとなっており、また手習いの初心者が勉強のために演じることも多い、演じる方も初心者向けの落語の一つにもなっている。
間抜けな若者が露天商で色々な失敗を重ねるオムニバス的な噺であり、他に蜘蛛駕籠(住吉駕籠)、寄合鍋、軒付けなどと同じ系統である。
ある仕事が苦手な若者に、知り合いに古道具屋がおり、今度露天商の人手がいるので手伝わないかと誘う。男は売った分の儲けをくれるというので、その主人を訊ねることにした。男はその露店を見るがガラクタばっかり。火事場から拾ってきた切れない鋸、二本足しかない電気スタンド、首の取れるお雛様、鯉の滝登りの掛け軸、ほかに男物の下着や竹光、一文笛などがあり、「こんながらくた売れるのか?」と質問しても「それはあんた次第だ。言い方によっては売れる」というので、それならばと番を引き受けることにした。そこに客がぼちぼちとやってくる(なお、時間によって客のバリエーションが省略されることもあるが、登場する客は以下の通り)。
※なお、別の下げも有名であり、男が皮算用しているところに「あんた、儂の手元見てるんなら助けてくれ!」と客が叫ぶと、いや「足元を見ています」と男が返すものであり、今日では、わかりやすいこっちの下げが多くなっている。
このように、やるこそなすこと全てが裏目に出てしまうという展開は、けっこう漫画でもよく見られるものであり、特に藤子.F.不二雄はこの「道具屋」を意識した話が多い。一例として、オバケのQ太郎にこんな話がある。
ある日、Q太郎の元に押し売りがやってきた。Q太郎は「買いたいけどお金がない」と告げ押し売りを追い出すが、面白がってついてくる。押し売りが図々しい奴だと呆れてるがけろっとしているQ太郎に対し、「お前は押し売りに向いてる。今からこの道具を売ってこい」とけしかけられる。そして売り口上として「よく切れる剃刀、全然切れない電球、よく消える消しゴム、すぐに消えないマッチ」と吹き込まれるが、彼はいざ訪ねた家で留守番の主婦をつかまえて
「よく切れる電球、全く切れない剃刀、すぐに消えるマッチ、全然消えない消しゴム」と笑顔で宣伝して、主婦に蹴飛ばされてしまうという、恰もこの作品の主人公のようなことをしでかしている(なお、この話は呆れた押し売りに泣き落とされ、その嘘話を真に受けたQ太郎がそれを全部売ってくるが、実は全部を買い取ってくれた相手が、押し売りの奥さんだったというオチであり、まさしく古典落語のような展開である)。
掲示板
掲示板に書き込みがありません。
急上昇ワード改
最終更新:2021/03/02(火) 15:00
最終更新:2021/03/02(火) 15:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。