道後山駅

道後山駅とは、広島県庄原市にあるJR西日本岡山支社管轄の芸備線の駅である。同線内で最も標高の高いところに位置する駅。（標高611メートル）

概要

芸備線内でも特に列車本数の少ない東城駅―備後落合駅間にある、いわゆる秘境駅の一つ。一日の列車本数は3往復のみである。当然の如く無人駅。

駅舎は木造モルタル張りのレトロなものが使われており、駅事務室だった部分は消防車の車庫に改造されている。トイレは水洗式で凍結防止装置付きと何気にハイテクである。

待合室には長いベンチと座布団があり、なかなか駅寝に適している（但しカイロや暖房必須）。また秘境駅らしく駅ノートが置かれてたり、古い駅名看板が立てかけられていたりする。

待合室から階段を数段上がればホームである。かつては二面二線の構造だったが、本数がかなり減ってしまった現在では駅舎側のホームしか使われておらず、反対側のホームは線路が剥がされ放置。草花が生い茂っている。

現在当駅を利用する客は、1日平均1人と大変少ない。

大まかな歴史

当時の三神線全通から一ヶ月遅れた1936年（昭和11年）11月21日開業。1937年路線名改称に伴い、芸備線の駅となる。

広島県内有数の観光名所、道後山へのアクセス駅として栄え、当駅から道後山へ行くバスも発着。急行列車も停車し、ハイキングやスキーへ向かう客で駅も列車もバスも活況を呈した。

1952年（昭和27年）、駅裏手に高尾原（こうおばら）スキー場が開業。駅前通りには商店や家が立ち並ぶなどの賑わいを見せた。

しかし、過疎化やモータリゼーションの波に押され、他のローカル線や秘境駅と同様に乗客は減少。1970年代に入ると無人駅になったり、バスが備後落合駅発着になったり、とどめに急行列車も通過するようになり、寂しいローカル駅へと転落してしまった。

道路の整備が進み利用客も少ない現在、当駅を含んだ区間の路線廃止も懸念されている。

駅周辺

道後山銀嶺荘・・・駅のすぐ向かい側にある廃商店。1970年頃までここから道後山行きのバスが発着していた。「国鉄旅行連絡所」という札が掲げられている。

高尾原スキー場・・・駅の裏手にある廃スキー場。無人のスキーハウスと草ぼうぼうのゲレンデが寂しさを引き立たせる。現在は道路建設用の重機の休憩場となっている。

道後山駅開業記念碑・・・駅近くの大学のセミナーハウスの傍らに建つ石碑。駅が置かれた経緯と駅設置に尽力した人々の名前が刻まれている。すまぬ・・・すまぬ・・・。

国道314号線・・・実はすぐ近くを通っているのだが、林に隠れているため駅からは見えない。スキー場から国道に出て右に行けば温泉、左に行けばりんご園、まっすぐ行けば神社がある。

道後山・・・駅名の由来となった山肌なだらかな県北の名峰。ツツジの花や大草原が美しく、冬はスキーが楽しめる。ちなみに当駅からだと、山道を歩いて5時間ほどで山頂に到達できる。がんばれ。

ホーム

芸備線

芸備線	備後落合方面/新見方面

時刻表

備後落合方面		東城方面
備後落合行き	6：19	新見行き	6：55
備後落合行き	14：09	新見行き	14：48
備後落合行き	19：32	新見行き	20：24

隣接駅

芸備線

隣の駅	当駅	隣の駅
備後落合駅	道後山駅	小奴可駅

関連動画

関連コミュニティ

関連項目

• JR西日本
• 芸備線
• 秘境駅
• 駅名一覧