邪悪の石:本当は恐ろしいハリー・ポッターとは、2002年2月23日に同朋社から初版が発行され角川書店によって販売されているP・グレゴリー卿著、渋谷幸雄監訳によるハリー・ポッターの関連本である。二部構成であり第一部はシリーズへの突っ込みと考察、第二部はパロディ小説となっている。
ハリー・ポッターシリーズの闇の部分に焦点を当て、独創的な視点から真実に迫り解き明かす……という体で執筆された非公式の解説本という名のいじくり本。
誤字は多め。
ぶっちゃけ著者のP・グレゴリー卿と訳者の渋谷幸雄ともどもほとんどのプロフィールが謎に包まれており、誰かのペンネームの可能性がある。
以下は二人の簡単なプロフィール。
イギリスで話題になっていたインターネットサイトの翻訳という建前だがそもそもそのサイトが見つかっていないなどやはり謎が多い。
以下は著者序文と訳者あとがきから一部を抜粋したもの。
私の生まれ故郷ベルファストには、子どものころまでは大勢の妖精たちが住んでいて、私も近くの森で、よく彼らと遊んだものです。彼らは「愚かな大人」になると忘れてしまう秘密の遊びを、私にたくさん教えてくれたものです。読者のなかで、もしそれらの遊びを忘れてしまっている方がいるとすれば、残念ながら「愚かな大人」に成長してしまったからなのです。二ヶ月ほど前、ベルファストの大手玩具店トイタウン社は「以後、魔法使いの少年に関連する商品は一切販売しない」と発表しました。私に言わせれば、シンプソン氏は「愚かな大人」の典型的な代表者です。
二〇〇一年十一月二十三日、私はグレゴリー卿のサイトを発見した。 すぐに翻訳の意思をメールで伝えると、美しい封筒に蝋で封印された手紙と本書の原稿が届いた。 手紙にはいくつかの条件が記されていた。 原稿のコピーを絶対に取らないこと。翻訳が完了したら原稿を返却すること。緑色の表紙にすること。 ―――こうして本書の出版は成立したが、約束の原稿返却の十二月二十三日、指定場所のミラノ・ドゥオーモ広場前で私は奇妙な出来事に遭遇した。 人ごみでごった返すなかから緑色の犬が突然現れ、私の手から原稿の袋を咥え、持ち去ってしまったのである。 あわてて部屋に戻ると、グレゴリー卿からの原稿受領証と「まえがき」の原稿がドアに挟まれていたのだ……。
このように本書は真面目に捉えるように書かれたものではなく、ハリー・ポッターシリーズを一見真面目に、その実面白おかしく茶化したものであることが窺える。
全14節からなるハリー・ポッター世界の解説と突っ込みで構成された第一部。
出版時期的に日本語版は『アズカバンの囚人』までしか出ていないが、『炎のゴブレット』の内容にも一部触れられている。
少々曲解や邪推が過ぎる部分もあるがその考察には意外と的を射ている物も少なくない。出た時期を考えると結構凄い。
以下は目録とその大まかな内容。
ダーズリー家の内情的にハリーをぞんざいに扱うのは自然。むしろあの環境で実母への愛情を失くさなかったハリーの方が異常。ハリーはマザコンで筋金入りのインモラルなオナニーマスター。
ハリーは自分が魔法使いだと知らされた途端、復讐マニアと化した。ハリーは粘着質で根っからのサディスト。
ホグワーツではイジメが公に行われている。イジメは生徒間だけでなく教師間にも存在する。 ロックハートの実力を知っていて秘密の部屋探索を押し付けたのは最早「死ね」と言っているようなもの。
スネイプは差別される家柄出身でマグルとの混血かつイジメられっ子だった。親のこともあってハリーに対しては複雑な感情を抱いている。
クディッチは「殺人ゲーム」と呼ぶべき欠陥スポーツ。ブラッジャーなんてどう考えても必要ないし選手交代すら認められていない。かつては「打ちのめし作戦」というチェイサーによるキーパー滅多打ち行為が猛威をふるっていた。
グリフィンドールの寮歌は他との優越性を、ハッフルパフはコバンザメ精神、レイブンクローは悪知恵を歌っている。これは創始者四人が実は不仲だったことの証左。
創始者たちは自らの記憶をどこかに封印しており、隙あらば復活を目論んでいる。最終的に勝つのはハッフルパフ。
ホグワーツに居つく限りマートルは安眠できない。
ジェームズ・ポッターとその仲間は夜な夜な変身して動物のメスを相手に性の悦びを得ていた。ダンブルドアはそんな彼らを視姦し、ときには変身して喜んで彼らに身体を捧げていた。
大勢の生徒が寝食を共にする全寮制の学校で人狼であるルーピンを雇い入れるのは職権乱用が過ぎるし彼を管理できていない。
ハリーを四六時中観察している節がある。校長職に就いているのはホモだから。トム・リドルやスネイプもその毒牙にかかった可能性がある。女性教諭が婆さん揃いなのは女に興味がないため。
トム・リドルは快楽殺人者。秘密の部屋を見つけたのは学校内でも殺人を楽しむため。
ハグリッドは珍獣フェチ。危険な配合を行っている可能性がある。
ホグワーツではマグル界を制圧するため上級生になると闇の魔術を教えられる。
ハーマイオニーのような両親がマグルの生徒を入学させるのは敵を知るための情報源だから。
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