金光教 単語

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コンコウキョウ

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金光教(こんこうきょう)とは、江戸時代に始まる日本宗教である。天理教黒住教とともに、幕末における日本の三大新宗教と数えられる。

概要

安政6年(1859年)、備中浅口大谷(現:岡山県浅口大谷)にて、赤沢文治(後の大神)によって、開祖された宗教である。

元々農民であった文治であったが、当地にいて悪として忌み嫌われていたによって、42歳の時に、「のどけ」と言われるさえものどを通らない病にかかったときに、族の祈りによって、本当は人々を救いたいという望みを持っていることを知ったことで、命を救われ、以後、として崇めていった。

以後、の教えに従い、他を抑えるほどの豊作に恵まれていったが、子供農業を行うのに問題ないほどに育ったところで、1857年にから農業を辞め、との取次に従事するよう願われたことで業を辞め、取次業をすることとなった。

1869年(明治2年)の分離に従い、神道の祭礼を取り入れ、1982年までは天津祝詞などの神道の儀礼を取り込むこととなる。

1983年(昭和58年)からは、独自の儀礼、拝詞、制を敷いているものの、その大半は神道からの生となっている。

ことと、その代理人の立場である大神である。

代表であり教団を統理する立場にある「教」は選挙で選ばれる。ただしこれまで(2023年3月現在教祖の一族である以外から教が選出されたことはない。2021年には4代教長男である氏が5代教となっているが、この4代→5代の継承のときが史上初の生前継承であったという。

宗教行為の中核となるのは、上記の開祖の略歴にもある「取次」と呼ばれるもの。教会内に設けられた「結界」に座する取次者が信者の気持ち・願い・祈りをに伝え、逆にからの教えを信者に伝えて、信者の間を取り次ぐという。教も本部で「取次」を行うが、4時から夕方4時までの12時間、一年365休日なしで「取次」を続けているとされる(必要に応じて代理の取次者を立てる場合もある)。各教会でも、「教師」の資格を取った者が「取次」を行っている。

最も布教が拡大したのは昭和戦前期で、当時は界や芝居・歌舞伎役者にも信者が多かったという。そのためか較的都市部に存在する教会が多い(金光教に限らず、新宗教の多くは都市体のものが多いが)。1940年には信者数が130万人弱とピークを迎えた。その後は徐々に減少しており、平成27年文化庁宗教年鑑」によれば平成26年末時点の教会数・布教所数の合計は全で約1500ケ所、信者数は約43万人となっている。

教会の分布をみると約80%は西日本に存在しており、東日本ではやや勢が弱い。しかし47都道府県の全てに最低1つは教会所在しており、全規模の宗教団体である。

本部は岡山県浅口にある。かつては周辺が「町」という独立した町となっていたが、いわゆる「平成の大合併」の際に周囲の町と合併して浅口となり、自治体としての「町」は存在しなくなった。ただしその名残は「大谷」「町占見」「町占見新田」といった住所区分として残っている。

この地域には「小学校」や「中学校」という学校もあるが、金光教が運営している施設というわけではなく立の学校である。金光教の関連学校は「金光学園」として別に存在している。

本部の最寄りである「金光駅」の名もかつての地名「町」由来かと思われがちだが、この名は「町」成立より数年前に定められており、金光教に直接由来する名である。の開設の経緯にも金光教が関連している。詳しくは「金光駅」の記事を参照。

本部周辺の菓子屋では金光教のシンボルマークが入った饅頭が参拝客向けに販売されている。一つの菓子店が独占的に販売しているものではなく、複数の店がそれぞれのスタイルで作成・販売しているので形状・商品名・味は様々だが、「饅頭」と総称されている。

2012年には頭部がこの饅頭になっているご当地ゆるキャラメイカ」が誕生し、地元PR活動をしている。仮にも宗教シンボルゆるキャラの顔面にすることを認めているあたり、金光教のおおらかさを物語ると言えなくもない?

伝統的にボーイスカウトガールスカウトと友好関係を築いている。例えば金光教の子ボーイスカウトガールスカウトに参加することが少なくなかったり、ボーイスカウト活動用品を販売するスカトショップが金光教本部内にあったり。歴代教の中にボーイスカウト日本連盟の顧問になった人物もいる。金光教信徒の子が多いボーイスカウトガールスカウトの団では、金光教の教会で集会が行われることもある(ただしこれは他の宗教であっても同様であり金光教特有の事ではない)。ボーイスカウト日本連盟やガールスカウト日本連盟は宗教を信仰することを奨励しており五種類の「宗教章」を定めているが、その中には「金光教章」も存在している。日本仏教章・神道章・キリスト教章の区分に入らない新宗教系の宗教章が定められているのは、2016年現在では金光教と世界救世教のみである。

新宗教の中ではかなり穏健な部類に入るようで、一部の新宗教で聞くような強引な勧誘・高額なお布施宗教用品の購入・熱心すぎる政治活動・他宗教への苛な攻撃、などと言った悪評はあまりない(2017年1月現在)。「〇〇教会人間とのトラブル」「ある信者とのトラブル」といった信者個人との轢の報告などはあるようだが、この宗教団体自体から被害を受けたという報告はほぼ見当たらない。少なくない新宗教で存在する「被害者の会」のような糾弾団体も存在しないようである。訴訟トラブルなどもほとんど見当たらず、1935年頃に教団内の内紛騒動があったようだが、それ以外で報道されたものを見つけることができない。

そもそも、金光教では他のを否定することはせず、あらゆるの一だという考えを持っており、結界に取次をめる他宗信者であっても受け入れ、亡くなったときは宗教のしきたりで葬儀を行うことも容認している。

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