釣瓶落としとは、
である。
主に近畿地方、特に京都周辺に出現するという妖怪。東海、四国、九州、東北の各地方でもみられる(なお「釣瓶落とし」の名称が見られるのは近畿、東海のみ)。「釣瓶おろし」ともいう。
大木の梢などに潜み、人が下を通りかかると勢いよく落ちてきて、人を驚かせたり喰ってしまったりする。一度落ちてきた後は何度も上下して、人を釣り上げることもある。
京都の曾我部村字法貴(現在の亀岡市曾我部町法貴)に現れた釣瓶落としは、カヤの木の上から突然落ちてきてゲラゲラ笑い出し、「夜なべ済んだか、釣瓶下ろそか、ぎいぎい」と喋り、道行く人を取って喰うこともあったという。
生首の姿のもの、そのまま釣瓶の形をしたもの、鞠のような形のものなどがある。この釣瓶が落ちてくるパターンは「釣瓶落とし」の名が実際に見られる近畿、東海地方のみで見られ、そのほかの地方では火の玉や焼けた鍋などが落ちてくるものが見られる。
大木の枝からぶらさがる青白い火の玉の妖怪で、年経て気が満ちた大木の精。江戸時代の怪談本『今昔百物語評判』に書かれた「西の岡の釣瓶おろし」が鳥山石燕『画図百鬼夜行』に「釣瓶火」として紹介されたものとされる。
このことから「釣瓶落とし」とは別の妖怪として紹介されることが多いが、前述の通り全国に伝わる「釣瓶落とし」の中には火の玉の形態をとるものもあり、元は同じものであった可能性がある。
井戸に釣瓶を落とすと急速に落ちていくことから、秋に日があっという間に暮れることを「秋の日は釣瓶落とし」という。また、近年では株価や勝率などが急速に下落していくさまを「釣瓶落とし」と表現することもある。
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最終更新:2024/04/18(木) 22:00
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