鎮守府とは、
奈良時代、陸奥国(現在の宮城県辺り)に設置されていた軍事司令所で、独自の指揮権限を持つ“鎮守府将軍”とその配下である“鎮兵”と呼ばれる固有の兵団によって構成されていたと言われている。
当時の仮想敵は蝦夷地(東北地方の中で現政権と敵対していた勢力や民族の総称)であり、これに備えるため陸奥国の他に隣の手羽国(現在の山形か秋田県に相当)からも兵達を募って組織され、最盛期には3000人から4000人近い兵員を集めたが次第に衰退し、平安時代に入って間もなく廃止された。
この時の拠点は現宮城県の多賀城や現岩手県の胆沢城だったとされている。
時代は下って明治4年、兵部省より新たに日本海軍内に設置された海軍提督府の総称として、それぞれ所属する各艦艇の全体的な指揮や支援を目的に設立された。
中将以上の将校が務める“鎮守府司令長官”を筆頭とし、所属している艦艇の整備と補給、兵員の募集から訓練など海軍内における基本的な軍事活動を取り行う中間的な司令基地である。
最初に神奈川県で横浜鎮守府(後に横須賀に移転し、横須賀鎮守府となった)が設立され、やがて長崎の佐世保や広島の呉、そして京都の舞鶴にも鎮守府が設立(中国の旅順にも作られたが間もなく要港部に降格)されて後に勃発する太平洋戦争期まで日本海軍を支え続けたが、1945年の太平洋戦争の敗戦とそれに伴う海軍の再編によって鎮守府は全て廃止となり、土地はGHQに接収される事となった。
しかし、現在ではこれら鎮守府のあった土地はアメリカ海軍基地や海上自衛隊の地方隊基地として活用されている。
今までは一部のミリオタくらいにしか知られてなかったであろう鎮守府という言葉であるが、2013年以降、DMM.comより配信された太平洋戦争時代の戦艦などの艦艇を擬人化したゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』の隆盛に伴って一気にその知名度は向上した。
本作における鎮守府とは“艦艇=艦娘”達の母港であり、同時に最も基本的な施設とされ、提督(=プレイヤー)の執務室を中心にそこから艦娘や装備の開発と建造を行う工廠、被弾してダメージを受けた艦娘の体力を回復する入渠ドック、戦闘で消費した弾薬や燃料を補充する補給システム、そして艦娘の配置変換を行う編成フェイズなどがあり、これらのコマンドを使って艦娘および部隊を整備した後、海戦に向かうというのがゲームの主な流れとなっている。
また、横須賀から舞鶴までの鎮守府は艦これプレイヤーが所属する一部サーバーの名称としても使われている。
二次創作においては平時での彼女達の生活の場となる女子寮のような施設として描かれたり、ニコニコ動画でもその作品の舞台として独自の、あるいは別の作品をパロったような鎮守府名が付けられているものが多い。
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最終更新:2025/03/21(金) 19:00
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