限界集落とは、居住人口の過半数が65歳以上の高齢者で占められている集落である。
居住人口の過半数が65歳以上の高齢者層で占められている集落であり、農地や道路の管理、消防、祭祀、冠婚葬祭など社会的生活基盤の維持が困難であり、集落としての存続が限界になりつつあるという意味で用いられる。
Wikipediaの「限界集落」の記事(2023年2月2日現在の版)には「社会学者の大野晃が1991年(平成3年)に最初に提唱した概念」といった趣旨のことが記してあるが、国立国会図書館デジタルコレクションで「過疎 限界集落」を検索すると、誤検出も混じるものの、過疎に関連する文章中で「限界集落」という言葉が誤検出ではなく用いられている例は1960年代から既にあるようだ。「この元からあった用語をさらに考察して深化したのが大野晃」という意味かもしれないが、少なくとも「1991年に大野晃が最初に提唱した」という話は誤りではないかと思える。
限界集落は存続危機とされる区分では中程度とされ、集落の状態は主に7つの区分に分けられる……として上記のWikipedia記事には以下のような表も掲載されているのだが、
存続集落 | 居住人口の50%以上が55歳未満 | 若年世代がおり生活基盤の維持が可能 |
準限界集落 | 居住人口の50%以上が55歳以上 | 若年世代が不足し生活基盤の維持が危惧される |
限界集落 | 居住人口の50%以上が65歳以上 | 生活基盤の機能維持が限界に達している |
危機的集落 | 居住人口の70%以上が65歳以上 | 生活基盤の機能維持が極限に達している |
超限界集落 | 居住世帯が5世帯以下 | 極限を超え消滅集落に移行している |
廃村集落 | 居住世帯が1世帯2名以下 | 集落としての機能が完全に停止した状態 |
消滅集落 | 居住世帯無し | 集落が消滅した状態 |
この表の内容についても一切の出典表記が無いため、どこから持ってきた内容なのかがよくわからない(おそらく記事の「参考文献」節に掲載されている大野晃の著作からではないかと推定はされるが)。
限界集落が存在するのは、山間部、離島など、農業・漁業・林業等の第一次産業を主にしている地域である。こうした地域は交通の便が悪く、都市部と比較して生活が不便であり、戦後の高度経済成長期やバブル期に若年層が都市部へ流出し、残された世帯も高齢化し自然減により居住人口が減少し、生活基盤の崩壊に至る。
限界集落に近い事例は都市部でも起こりうる。
公営団地が整備された都市部の地域では団地の老朽化により若年世帯が流出、高齢世帯が残され団地の自治機能が成り立たなくなるという限界集落と同様の空白化が起こっている。
限界集落の限界にはもう一つ意味があるとされ、それは野生生物と人間の居住限界を指すとされている。
集落内で生活する人間が農作業や狩猟、開墾を行う事で、山間部に生息する熊・猿・鹿などの有害野生生物に対するプレッシャーを与えており、結果として都市部への野生生物の侵入を防ぐ役割をしていた。しかし近年限界集落に陥る集落、消滅集落が増え、その結果人間が立ち入らなくなった地域で野生生物が生息範囲を広げるようになる。
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最終更新:2024/10/04(金) 17:00
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