雑賀孫市(さいか まごいち ???-???)は、戦国時代の武将。紀州雑賀城主。
正しい姓は「鈴木」で、名前は「孫一」とも伝わっている。「雑賀」は「さいが」とも読む。
鉄砲を数千挺も取り揃えた傭兵集団「雑賀衆」の頭領として活躍した。ヤタガラスの紋を使用したことでも有名。
当時まだ珍しかった火縄銃を数千も取り揃え、高い練度の技術を持って活躍した雑賀衆の頭領。
雑賀衆は大名ではなく、紀伊(和歌山県)の土豪の集まり的な存在だったらしい。
織田信長が台頭してくると、雑賀衆は本願寺勢とともに信長と戦った。この戦は10年にも及び、ただでさえ気が短い信長をマジ切れさせている(信長自身も負傷する場面すらあった)。
1577年、ついに切れた信長によって紀州征伐が行われる。孫市らはいったんは降伏したが、すぐにゲリラ活動を再開した。
しかしこの後、「信長は永遠に敵だよ派」と「信長と仲良くしたほうがいいよ派」で内部抗争が起こっている。
本能寺の変が起こると、今度は雑賀衆は秀吉に対しても反抗。
しかし1585年、秀吉による紀州征伐が起こると雑賀衆は降伏し、歴史上から消えることになった。
孫市自身は本能寺の変の後、(彼が親信長派であったため)秀吉に協力していたらしいがこれも不明な点が多い。
関々原の戦いが起きると、西軍として伏見城攻めに参加。鳥居元忠を討ち取っている。
その後は伊達家に仕え、さらに政宗の推薦で水戸徳川家に仕えた。
彼の正体は不明な点が非常に多く、わかっていることのほうが少なかったりする。
というのも、「孫市」は鈴木家の人間(あるいは雑賀衆の頭領)が代々名乗る通し名のようなものだったらしく、複数の人間が孫市を名乗っているからである。
孫市を名乗った人間は以下の人間がいる(実際のところは、左大夫・重秀・重朝の3人以外は、誰かが誰かと同一人物に当たると思われる)。
歴史ゲームにおける登場率は高め。信長の野望や太閤立志伝では(当然のことだが)鉄砲系の技能スキルが極めて高い。
前述の「孫市の名前は通し名(いわゆる襲名制)」という説から、「女性の雑賀孫市」が創作されるケースもある。
雑賀孫市の孫娘、という設定で登場している。CVは川澄綾子。ゲームそのものはシューティングなのでエアバイクに乗っている。スピード型。
1に出ていた孫市の祖父で「孫一」名義となっている。移動速度がやたらに速いが攻撃能力に乏しい。使うのは趣味の領域か。CVは非公表。
CV:磯部弘。武器は銃剣。初代から参戦。司馬遼太郎の小説の影響か、女好きで秀吉と親友という設定。3では政宗との関係を中心に描かれ、その他前田慶次、ガラシャ、真田幸村、直江兼続など友人が多い。2までの彼の章は重い話が多く、涙したプレイヤーも多い…が、本人はいたるところでナンパしまくっている風来坊な性格である。
ストーリーから無印、2は重秀、3は重朝がモデルである可能性が高い。また傭兵であることやモデルが複数であることを活かして自由な役回りを演じることも多く毎回の立ち位置は結構変わってくる。初代では本願寺につき、信長の命を狙っている。猛将伝の秀吉シナリオから昔馴染みの親友という設定で登場するようになり、精神的な脆さ危うさも描かれている。2は明智光秀と並んでムービーの量が多いキャラであり、かなり掘り下げて描かれている。本願寺関係は表現されなくなったが、雑賀の里を襲撃されて信長の命を狙う復讐者となる。政宗とも関わるようになっており、政宗の章の終盤は伊達に味方することに。2猛将伝ではガラシャの章で彼女を救ったことから慕われて一緒に行動するようになり、これが後のタイトルでも継承されるようになる。3では従来の秀吉の親友という設定はそのままに、孫市の章でずっと政宗について行動している。敵NPCとしてはやはり本願寺が省略されているものの、信長の敵対者として登場している。4では伊達に接触したのは秀吉からの依頼であり、名代や仲介役として政宗や小十郎と接している。織田の章でも2回登場しており、本能寺の変で明智軍に加勢することとなる。4-2の情愛の章、主従の章でも活躍。特に情愛の章では重大な役回りを演じることになる。
イメージカラーは緑。2以降は伊達軍にいる展開があるが、伊達軍も緑色がイメージカラーである。1の時点で意識していたのかは不明。
無双OROCHIでも女性に声をかけまくっているが、どうにもメインキャラクターにはふられることが多い。実際、人妻ばかりで相手が決まっているキャラクターが多いので仕方がない。一方で本人が守備範囲外とかうかつに口説けないと割り切った相手には懐かれる傾向がある。ジャンヌ・ダルクなどはちょっと良い感じになれたりもする。
当時の最新武器である火縄銃をモチーフにした銃剣を扱いながらも、後発の遠距離キャラクターには攻撃範囲などで遅れをとりがち。また孫市も特別火力の高いタイプではないので、戦国無双3などでは扱いにくい弱キャラとされていた。2までは結構強かったのだが。しかし戦国無双4では攻撃のエフェクト強化や新アクションにより大幅強化され、かっこいい孫で無双できる。
本願寺(雑賀衆)としての参戦。
『「孫市」の名は襲名制』としており、ゲーム内において統一名称『雑賀孫市』となっているのは鈴木重秀である。
「俺からの挨拶代わりだ!」 CV:杉田智和
計略:乱れ八咫烏は武力こそ申し訳程度しか上がらないが、射程距離が上がり射撃範囲内全ての敵に射撃できるようになる超絶強化。
その射線は計略名通り、三本脚だと言われる八咫烏を彷彿とさせる。
Ver1.1当初は武力10、統率5、魅力・狙撃・制圧というスペックと計略で暴れ回った。
しかしVer1.2で特技の制圧が削除され、唯一本願寺で制圧を持っていた彼が失ったことにより当時の本願寺は槍足軽・弓足軽・騎馬隊だけでなく特技:制圧まで失われた。更に足軽の移動速度低下・兵力低下ととばっちりを含めた下方修正の結果、Ver1.2での本願寺使用率は5%以下にまで低迷。この時点で孫市は表舞台からは姿を消した。
追い打ちをかけるかのように、Ver2.0では鉄砲の仕様変更(三射ごとにリロード⇒一射ごとにリロード)により敵に逃げられやすくなってしまい殲滅力がさらに低下。
槍中心のデッキなど機動力の低い相手に対しては強烈な相性を発揮し、相手が攻めざるを得ない状況下においては赤ロックの多重射線で相手を追い返す能力に長け、防衛や大筒戦における適正は高い。
しかし、デッキに組み込むにはどうしても高コストが足を引っ張る。制圧があればその高コストもある程度メリットに変えられるため、「制圧が戻ってきたらガチになる」と言われているとかいないとか……
「狙いを外すと思うか?この孫市が」
Ver2.00では、孫市が戦国数奇として女性版で登場した。女性武将では珍しい気合を持っている。
イラストは「BLACK LAGOON」の広江礼威氏。
計略の「二連八咫烏」は、武力が上がり「敵を二部隊射撃できるようになり」「射撃が当たった敵の武力を下げ」更にそれが「騎馬隊ならば突撃オーラを纏えなくなる」と豪華。この追加効果は雑賀鉄砲衆として登場している「無二」「鶴首」「小雀」の計略の効果を合わせた物になっている。妨害効果の持続時間は短いが効果自体は強烈。
どちらかというと、本願寺単色デッキでの採用より、他勢力のデッキに裏の手として出向することが多いカード。
「舞え、銃撃の嵐の中で」
3枚目の孫市は、電影武将・宴(データのみ手に入る武将カード。後に実カードが販売された)。
計略「銃舞の極み」は、武力・移動速度上昇・2部隊射撃に加えて特技・車撃を持つようになる。計略使用時限定ながら、狙撃と車撃が同時に使えるのはこの孫市のみ。移動速度上昇と移動しながらの射撃が合わさり、間合いを保ちながら狙撃を見舞うことができる。前2枚の孫市が殲滅指向なのに対し、局地戦での遊撃に向いた1枚となっている。
計略や特技の仕様変更に翻弄されたカードでもあり、計略を使用すると、車撃の仕様に合わせて発射される弾数が1射線につき4発になってしまったりしていた。現在はそういったデメリットは無くなり、「移動しながら狙撃できる」計略となっている。
「ワシらを敵に回したんが間違いや!」
鈴木重秀の父・佐太夫も先代孫市として登場。
計略「一蓮托生」は敵と味方、両方の武力を上げ、移動速度を下げる。
単純に武力上昇に使うのはもちろん、デメリットこそあれど敵速度を大きく下げられる計略であり、
本願寺の天敵である騎馬への対策として長期に渡って活躍した。
「戦の常識、ワシが引っくり返したる!」
時代が遡ったVer2.2にて、若い頃の佐太夫が追加。
特技「新星」により、超新星まで育ち切ると8/6制圧・狙撃と2コスト鉄砲としては凄まじいスペックになる。
計略「必滅弾道」は味方の武力上昇に加え、狙撃(赤ロック射撃の威力と弾き)の性能強化、更には乱戦中においても照準マーカーが消えずそのまま射撃ができるようになる。台詞通り常識をひっくり返す計略である。その性質上、自城際の防衛においては極めて高い効果を発揮する。
超新星時には効果そのまま消費士気が6から5に下がり、破格の費用対効果を得られる。また武力上昇は通常の全体強化としても及第点であり、鉄砲隊以外にも効果が及ぶためデッキ構築にも余裕がある汎用性に長けた1枚。
「こう見えて、背負っているものは重いんでな」
鈴木重兼も重秀の兄、平井の孫市として登場。
計略「雑賀の采配」は武力上昇に加え、鉄砲隊の射撃に貫通能力を付与する。名前に反して勢力不問。
武力上昇値は控えめで大型計略のぶつかり合いになると厳しいが、士気消費は軽め。
貫通を生かす位置取りは勿論、他の雑賀鉄砲衆が持つ射程強化や妨害射撃といった計略との組み合わせも考えたい。
「勝機は、俺のこの手で作り出す!」
さらに、重秀の息子として鈴木重朝が追加。親父が無くした制圧を持ってきたため本願寺に特技:制圧持ちが復活。
計略「雑賀の狙撃術」は、本願寺の味方の武力が+3され、鉄砲の照準変化(白⇒黄⇒赤)が非常に早くなる全体強化。
赤ロック射撃で敵を押し返しやすくなるので、本人の制圧と合わせ大筒戦や防衛で威力を発揮する。
追加当初こそ微妙な評価だったが、VerUPで徐々に大筒戦が重視されるようになり、またVer2.1で本願寺に槍が追加され、超絶強化騎馬の脅威がひとまず減少。さらに計略も度重なる上方修正で火力の割に効果時間がかなり長くなった。
SRの親父とは正反対に多くの追い風を受けている。
「誰が来ようと、撃ち抜くのみ!」
Ver3.0、関ヶ原に西軍として参加した時代の重朝が追加。3.0稼働前は伏見城攻めの功績から特技・攻城を持っているのではと予想され、実際『伏見一番乗り』とは銘打たれていたものの、攻城は持っていなかった。
計略「雑賀の操銃術」は、雑賀衆の鉄砲采配では地味に貴重な、武力と射程が同時に上昇する采配であり、加えて通常の射撃に弾きが発生し、狙撃が命中すると反対に敵を引き寄せることができるようになる。
混色でも運用が可能であり、その場合は狙撃を持たない鉄砲でも弾きを発生させられる利点がある。
メインとして運用するには、標的の切り替えに弾き・引き寄せのタイミングといった照準のコントロールは勿論、単色か混色かといったデッキ構築にも高度な理解やセンスが求められる上級者向けのカード。とはいえ、単純に2コスト鉄砲としても優秀なスペックを持つカードであり、サブで使っていける采配計略を持ったスペック要員として投入するのもアリ。
詳細は雑賀孫市(戦国BASARA)を参照ください。
鬼武者2などにも登場する。
当人物をモチーフとしたゆるキャラ「まごりん」が存在する。和歌山市の非自治体団体「孫一の会」に所属している和歌山市公認のキャラクター。雑賀孫一の生まれ変わりを自称する。
掲示板
75 ななしのよっしん
2023/12/03(日) 13:34:45 ID: RLUePFT3ob
Fate世界だと孫一が世襲制で、主人公の元に現れたのは3代目の本名蛍(女性)
史実にも蛍って名前の人が雑賀の中にいたらしい。
76 ななしのよっしん
2023/12/07(木) 22:49:52 ID: JvT4CZ781M
なんでコーエーは鈴木重兼というオリキャラ作ったんだろう。実在が確認される鈴木義兼でいいのにと思う(信長の野望のプロフィールはほとんど鈴木義兼そのまま)
77 ななしのよっしん
2023/12/21(木) 18:52:25 ID: eCx642pPyp
まだ戦国時代の知識が乏しかった頃、
「ざつが」と読んで友達に笑われて教わったので死ぬまで読み間違えないであろうお方。
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最終更新:2024/04/24(水) 14:00
最終更新:2024/04/24(水) 14:00
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