難波戦記とは、大坂の陣を取り扱った軍記である。
なお、読みは「なんばせんき」、「なにわせんき」のどちらも見られることは注意。
成立年代は不明で、まず12巻12冊本が成立し、次第に増補されていく。このうち増補版で最も流布したのが、寛文12年(1672年)の三宅可参(衝雪斎)の序跋をもつものであり、少なくとも寛文年間より前に成立したことは間違いない。この序跋によると、万年頼方、二階堂行憲の共著とのことだが、詳細は不明。
ともあれ、以後も様々な異本・類書を生み出し、「天草の乱をも含む『難波戦記』」、清原範忠によって補われた『難波軍鑑大全』、『増補難波戦記』、田丸具房(常山)が増補した『難波戦記大全』などが存在し、実録や講談などにも利用されていった(いわゆる「難波戦記物」としてまとめられるもの)。
大坂の陣を総体的、具体的に取り扱い、史実的に誤っていたり、内容の重複など未整理な個所もあるが、読み物としては名高い存在である。
なお、講談として流布していった「難波戦記物」と、この軍記『難波戦記』を混同する人は偉い学者にもいるので、気を付けよう。
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最終更新:2024/04/25(木) 09:00
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