零式（機動警察パトレイバー）とは (レイシキとは) [単語記事]

零式（れいしき）とは、劇場版アニメーション『機動警察パトレイバー the Movie』に登場すｒ

概要

型式番号	AV-X0
名称	零式(TYPE-ZERO)
開発・製造企業	篠原重工八王子工場
装備	専用スタンスティック・大型シールド
初出	劇場版　機動警察パトレイバー　the Movie

零式（れいしき）とは、劇場版アニメーション『機動警察パトレイバー the Movie』に登場した架空の警察用特殊車両、レイバーの一種である。〈レイバーは作中における乗り込み型ロボットの総称）

警察用レイバーに導入予定の最新型の試作機であり、正式機となった暁には以前の篠原製パトロールレイバー『AV-98　イングラム』を凌駕する性能をもつ期待の新型、のはずであった。

導入の経緯は、最新機種のイングラムでさえもレイバーの革新的な進歩の速度について行けず、数年で相対的に性能が低下し、次世代機が求められるようになったためである。そのため、零式はイングラムと比べても、より高い最高水準の格闘戦性能を持つ。特に剛性が強化された腕部分は、従来のリボルバーカノン取り出し用のスライド機構を転用し、相手レイバーの装甲を指先で突き刺して貫く、『貫手』と呼ばれる攻撃すら可能としている。

全体的な外観は、イングラムと比べて鋭角的で、どこか悪魔的なフォルム、いうなれば漫画版及びTV版で特車ニ課が対決した、あの黒いレイバー『J9 グリフォン』を連想させる。

駆動部分やセンサー類などのハードウェアだけでなく、零式はソフトウェアも従来の警察レイバーとは一線を画す。今までのイングラムの戦闘経験データをもとに、新型のオペレーションシステム『HOS（Hyper Operating System）』通称ホスを警察用レイバーとしては初めて導入し、より最適な動作環境を実装しているのである！なお、劇場版の開始時点で、すでにアメリカ合衆国のレイバー隊で3台が試験を兼ねて運用され、特車ニ課の第一小隊も零式の正式稼働機の内定が行われ、訓練に出向している。

その他、劇中では零式は武器やその他の手持ち装備は使用していないものの、専用のスタンスティックやイングラムよりも大型のシールドが専用装備として設定されており、TV版の零式に似たレイバー『ピースメーカー』や零式のプラモデルキット・リボルテックフィギュアなどには反映されている。また、漫画版には本機に似たデザインの試作機『AVR-0』が登場している（後述）。

今日は風が強いな…

劇中での活躍

八王子工場で製造された後、東京湾に浮かぶ巨大なレイバーメンテナンスドッグ『方舟』で最終調整が行われる零式。箱舟を訪れた、第二小隊隊員の泉野明は零式の性能の高さを実感すると同時に、その外観を「なんとなく悪役っぽい」などと冗談めかして言い放った。

そして終盤、零式は特車二課隊員の香貫花・クランシーを乗せたまま、搭載した『HOS』システム内のコンピュータウィルスによって制御不能のまま暴走し、主人公泉野明の乗るレイバー『イングラム』と対峙し、崩壊した方舟の上、物語の最後の戦いを繰り広げた。

OSの起動ディスクを取り外してもなお、予備メモリに残されたウィルスによって不気味な駆動音をあげて動き続ける零式。野明はイングラムで零式を押さえこむと、零式の背中のメモリソケットを散弾銃で撃ち抜いた。最後の頭脳を殺された零式は朝焼けの廃墟の中、動きを止めた。

AVR-0

漫画版に登場した、零式に似たデザインの試作レイバー。篠原重工製。
イングラム、グリフォン双方に似通った意匠だっため、内海課長に「にせイングラム？にせグリフォン？」と言われた。

次世代OSであるHOSの拡張機能「サテライト・アプリケーブル・ドライバ」を運用するための試験機で、人工衛星を介し目標となる機体をロック、有効範囲内から逃さないという機能を有している。ある程度自動で回避・防御も行う。
Rは「Ref ere nce（標準）」の意で、今後のレイバーの標準となるべく開発された。

特車二課が内海率いるテロリストに制圧された際に、試験中に偶然居合わせた本機に野明が搭乗、特車二課の奪還を図った。機体自体はイングラムと同等であり部品精度は更に高く、またソフトの処理速度も30％程度向上しているらしい。
しかし、イングラムに慣れた野明には使いこなせず、また実験機であるため制御を外部の管制車に依存しており、テロリストに管制車を制圧され機能を停止、最終的にグリフォンに破壊された。