零～紅い蝶～とは (ゼロアカイチョウとは) [単語記事]

「ずっと一緒だって約束したのに…」

零～紅い蝶～

2003年 11月27日にテクモから発売された和風ホラーが題材のアクションアドベンチャーゲーム『零シリーズ』の第2作目である。対応機種はPS2・Xbox。
北米や欧州では『Fatal Frame II: Crimson Butterfly』のタイトルで発売された。

あらすじ

双子の姉妹、澪と繭は、幼い頃の数年間を過ごした故郷にやって来た。二人にとって秘密の場所だったこの沢は、夏休みが終わるとダムの底に沈んでしまう。最期にもう一度見ておこうと足を向かわせた。

だが、この沢では過去に、姉の繭が山道から足を滑らせ転落する事故が起きた。その後遺症に繭が現在も悩まされていることに、澪は罪悪感を抱いていた。

"あのとき私がお姉ちゃんを待っていたら、今も一緒に走れたのに…"

回想にまどろむ澪が、ふと顔を上げると、繭の姿が消えていた。周囲を見まわすと、紅い蝶を追って森の奥に入っていく姉を見つける。その後姿に白い着物の女性の姿が重なったが、構わず姉を追い、気が付けば鬱蒼とした森から抜け出していた。

「…お姉ちゃん？」

ゆっくりと繭が振り返ると紅い蝶たちが一斉に舞い立つ。眼前に広がる廃村は地図から消えた村『皆神村(みなかみむら)』だった。澪と繭は誘われるように村へ入っていく。

登場人物

天倉澪（あまくらみお）声：神田朱未: 本編の主人公。15歳。繭の双子の妹で、肝の据わった活発な少女。繭を通して稀に不思議な光景を見ることがある。幼少の頃、姉との追いかけっこの最中に足の遅い姉を置いて行ったことを今でも悔いている。3作目の『零～刺青の聲～』にも出演している。
天倉繭（あまくらまゆ）声：川澄綾子: 澪の双子の姉。15歳。澪とは対照的に大人しい性格の少女で、常に困ったような顔をしている。霊視できるが耐性が無いに等しいため、憑かれやすい。幼少期に起きた事件で足を怪我し、現在もその後遺症で過度な走行が困難である。
立花樹月（たちばないつき）声：保志総一朗: 皆神村の蔵に幽閉されている少年。15歳。睦月(むつき)という双子の弟がいたが、双子の儀式において失敗して亡くなる。その時のショックで白髪になるが、後々の姉妹たちを儀式から逃れさせようと画策する。天倉姉妹が村に迷い込んだ際も助言をする等、唯一の味方である。
立花千歳（たちばなちとせ）声：米本千珠: 樹月と睦月の妹。生まれつき弱視のため、彼女がどこに居ても分かるようにと樹月が渡した腕についている鈴が特徴的。また、臆病な性格ゆえに押入れに籠って泣いていることが多い。根っからのお兄ちゃんっ子で、終始、上の兄弟のことを探し回っている。
真壁清次郎（まかべせいじろう）: 様々な伝承を調べ歩いている民俗学者。麻生邦彦博士とは友人で射影機を借りていた。弟子の宗方良蔵から皆神村の風習を聞いて興味を抱き、彼とともに皆神村に立ち入る。その後は客人(まれびと)として歓迎され、ある儀式において生贄にされる。

トリビア

※ネタバレを含む記述があるため、未プレイの方は注意してください。

澪と繭が皆神村に迷いこんだ年は、1988年である。
3作目『零～刺青の聲～』に出てくる天倉螢(あまくらけい)は、澪と繭の母親である静の弟(叔父にあたる)。
澪と繭の父親の操(みさお)は、麻生博士の血縁者である(天倉家に婿入りしている)。
宗方(むなかた)と八重は、1作目と3作目に出てくる雛咲深紅(ひなさきみく)の曾祖父と曾祖母に当たる人物である(二人の死後、娘の美琴が雛咲家に引き取られた為、苗字が変わっている)
繭が幼いころ崖から落ちたのは、澪と離れる未来に悲観したため自分から飛び降りたものである。それは澪に対するあてつけではなく、衝動的なものであった。
紅い蝶をハリウッドで映画化する話が持ち上がったことがあるが、頓挫した。