電子レンジ 単語

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デンシレンジ

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電子レンジとは、食品などをマイクロ波によって加熱させる調理機器である。なお、電子レンジを使って加熱することを日本語では「チンする」などと言ったりする。

概要

電子レンジの原理はアメリカで軍用レーダー研究中に偶然発見された。レーダーの中心部品であるマグネトロンの前に立っていた技術者のポケットに入っていたチョコバーが溶けていたことから、電磁波の一種・マイクロ波が食品に含まれる分子を振動させ、加熱させることが発見されたのである。
加熱方法としては「煮る」「蒸す」に近く、焼きも付かない。しかし、これらと違い均等に加熱することが出来る。また、はるかに手軽であるため、飲み物を温めたり料理を再加熱する時に威力を発揮する。
分子を使って加熱するため、分が含まれないものは加熱できない。また、逆にその特性を利用して、湿気った海苔煎餅パリパリにしたり、パスタを短時間で茹でたり、手ぬぐいや絞ったタオルを加熱してお手拭や蒸しタオルを作ることが出来る。

ニコニコ動画では食品以外の物が温められている事が多い。
ただし、大変危険なので絶対に真似をしてはいけない。特にぬこを温めようとするなど言語断である。
(なおをレンジで温めた」というのは一種の都市伝説であり、そのような訴訟記録や禁止表示義務はないとされる。)

仕組み

簡単に言うと、食品中の分子に電波を浴びせることで振動=熱が発生する。

分子は極性分子と呼ばれるものの一種であり、プラスマイナス静電気を分子の両端に帯びるという性質を持つ。そのため、電子レンジから放出される電磁波を浴びると、電気の力による吸着・反発によって分子がグルグルと回転させられる。
ただ、電子レンジの発する電磁波の周波数は2.45GHzと高く、分子はそこまで俊敏に反応できない……が、まったく追いつけないというわけでもない。これがミソである。
分子は電磁波の変化に僅かに遅れて回転しようとするが、そのとき既に電磁波は別の方向に分子の向きを変えようとしている。これが常に続くことで、分子はしく振動させられることになる。つまり熱が発生する。

以上が電子レンジで使われている誘電加熱と呼ばれる現象である。IHヒータは電磁誘導によって金属製の等に電流を流して発熱させるもの(誘加熱)であり、まったく仕組みが異なる。

危険性について

食品でも温めてはいけないものもある。その代表的なものとして挙げられるのが「」。これは内部の水蒸気爆発を起こすため。このことはバラエティ番組「探偵!ナイトスクープ」の伝説的な回「爆発タマゴ」により、関西地方ではもはや常識と化している。正直笑いの神が降臨しているとしか思えない爆発シーンが多々あり、未見の方は是非ようt・・・DVDを借りて見てみよう。
ダチョウを温める実験を行なうと周辺のものまで巻き込んで吹き飛ぶことになる。

食品以外ではアルミホイルアルミ容器がご法度。漆器も傷むので使用不可。思った以上に高温になることがあるので、やけどや容器の変形にも注意が必要。一部だけが高温になって起こる突沸・ふたやラップをはがした時のもわっと吹きあがる蒸気も意外と危ない。

使用されるマイクロ波そのものも危険である。顔に大量に被爆すると眼球が煮えてしまうので注意しよう。
ただし、マイクロ波は金属製の網(電子レンジのにはまってるアレ)で簡単に遮断できる。を開けたまま加熱なんておバカなことをしない限り上記のようなことにはならない。
他にも電子レンジから漏れるマイクロ波が危険だという説もあるが、正常に使用する限り人体にはないと考えてよい。

台所以外での電子レンジ

電子レンジで使われているマイクロ波は様々な用途に用いられている。
現代社会日常的に飛び交う電波の中には当然の事ながらマイクロ波も含まれている。
医学世界では、の患部を焼ききるマイクロ波凝固療法などが上げられる。
軍事では標探知のためのレーダーに使用されている。
宇宙空間太陽光発電した電気マイクロウェーブに変換して地上に送る方法なども検討されている。
2007年にはアメリカ軍によってマイクロ波を用いた制圧兵器が開発されたexit。実戦配備はければ2010年予定。まさに屋外電子レンジである。

フィクションでの電子レンジ

上記の宇宙で発電した電気マイクロウェーブに変換して地上に送るという発想はフィクション世界では宇宙から降り注ぐ兵器として流用されることがあった。
機動新世紀ガンダムX』ではからのマイクロウェーブを受けてエネルギーをチャージし、強力なビーム兵器を使用する描写も存在する。

また、電子レンジとして敵を焼き殺すまではいかないものの、撹乱を的として『機動戦士Vガンダム』などでマイクロウェーブが使われている。ボンボン版『Vガンダム』ではプラズマバリアに閉じ込めた相手にメガ粒子砲を撃ちこみながら「貴様電子レンジに入れられたダイナマイトだ!」なんて台詞を投げかける主人公とは思えないド外道なシーンもある。

機動戦士ガンダムSEED』に新兵器として登場したサイクロプスシステムは劇中「溶鉱炉になるぞ!」と言われるほどの出力だが溶鉱炉と言うより構造的に大きい電子レンジと言ったほうが正しい。実際、作中被爆したザフト兵士は体が風船のように膨し破裂した。

コードギアス』のナイトメアフレームでも構造的によく似た機を備えた日本ナイトメア弐式」が存在する。かっこ悪い言い方だがの右腕は巨大電子レンジと言うのが正しい(正式名称は「射波動機構」)。上記と同じで使用された敵の機体は膨しはじけ飛んだがパイロットは熱死するだけで膨はしなかった。出力の問題だろう。

ナムコアーケードゲームMAPPY」にはパワードアというギミックがあるが、このパワードアを開けると開けた方向にマイクロウェーブが飛んでいく。そしてこのマイクロウェーブは触れたを巻き込んで飛んでいく。つまりどうみても力学的な作用を及ぼしているわけだが、ここで言うマイクロウェーブというのがマイクロ波をすのかどうかは分からない。

一方、一般レベルの電子レンジが話のメインとなることはめったにない
数少ない例として、ゲーム・アニメSteins;Gate』で主人公が発案した携帯電話から遠隔操作な電子レンジ、通称『電話レンジ(仮)』があるが、これは電子レンジとしての機ではなく、このレンジの持つ「もう一つの機」が話の中心となる。

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