韓流(かんりゅう・ハンりゅう)とは、一言で言うと韓国のビジネスチャンスである。
かんりゅう、ハンりゅうどちらの読み方でも構わない。報道機関においては、NHKでは必ずと言っていいほど「かんりゅう」と読まれるが、民法では「ハンりゅう」と読まれることもそこそこ多い。なお、「ハンりゅう」は韓国語読みと思われがちだが、実際には中国語読みの「ハンリウ(Hánliú)」から来ている。韓国内ではそもそも「韓流」という言葉があまり使われないが(日本の文化・芸能を日本国内で日流と表現しないのと同じ)、敢えて「韓流」を韓国語読みするなら「ハルリュ」が近い発音になる。
1997年のアジア通貨危機によって不景気となった韓国が、安値となった大韓民国ウォンと文化輸出国を目指す国策を背景に展開している。ちなみに韓国では日本大衆文化の流行を日流と呼んでいる。
日本での火付け役は、大手広告代理店の電通であるとも言われており、長期的なブームメントを作り上げている。
韓国は1997年に深刻な経済危機に陥った。低迷した経済を立て直すため、1998年に当時の金大中大統領は「文化大統領」宣言においてコンテンツ産業を基幹産業の一つとして位置づけ、国家戦略として発展させるための法制度や支援体制づくりを開始した。[1]
日本では「冬のソナタ」以前に韓国歌手の李博士が電気グルーヴの誘いで来日デビュー。「イ・パクサは早すぎた韓流」という意見も多い。その時の韓国のイメージは、物価が安いとか、日本で過去に起きたような事件を起こす国としか認知しなかったろう。
その後、「シュリ」(1999年)や、「猟奇的な彼女」(2001年)で、韓国映画が注目された。この時の火付け役は、両者の映画の日本での映画配給やビデオソフト化していたアミューズで、同社は韓国映画の日本語版制作をよく手がけていた。
だが韓国映画の場合、純愛物や朝鮮半島での戦争を題材としたものなど、内容がやや国内向けの作品が多く、SFジャンルもあまり発達していないため普遍的に発達している作品は少なく、ほとんどの作品はあくまでミニシアター系での上映にとどまっている。
日韓ワールドカップ(2002年)から、テレビでは韓国のネタが増え始めていくことになった。NAVER(主に韓国側)が、日韓翻訳掲示板サイト「enjoyKorea」を開設し運営したのもこの頃である(のちに閉鎖)。
その後、韓国の大衆文化(韓流ドラマ等)やその出演者(韓流スター)が、中高年の女性達から一定の支持を得たと、よくテレビ(特にワイドショー)などで報道され、ブームメントを祭り上げるようになる。
韓国のテレビ番組の放映は安価らしく、穴埋めで韓国ドラマ枠を儲ける局が増加。例を挙げれば、記事主の地元にある地方局のテレビ金沢(日テレ系列)は「テレビキムチタクワン」と呼んで良いほど、10年以上前から、朝の9時すぎには韓国ドラマを流す枠が用意されており、さきがけ的な存在である。
今までは地方局単位の事情だったものが、「冬のソナタ」を筆頭に韓国ドラマをゴールデンで全国放映されるほどに。
韓国が嫌いでうんざりな人を嫌韓と呼ぶ用語まで登場。韓流と嫌韓を合わせもって題した「マンガ嫌韓流」が(2005年)発売し、いろいろと物議を醸した。「実際、韓国ブームなんて存在しない、マスメディアや電通が創り上げた話でしか無い」と主張した某芸能人は事務所をやめる事態となった。
2012年、当時の李明博大統領周辺で様々なスキャンダルが取り沙汰され、政権の人気が急速に低下した。韓国では政権の人気が低下すると必ずと言っていいほど過激な反日発言が起きるが、李明博も例外ではなく、徐々に強硬姿勢を示すようになり、ついには竹島上陸も敢行した。そのうえ慰安婦に関して天皇の謝罪を求める発言なども行い、日本では嫌韓感情が高まり、それまで伸びていた韓流ブームは、突如として終焉した。[2]
ニコニコ動画においての韓流は死の妖精ことチャンドンゴンのMADや、演奏してみたで活躍するH.J.Freaks氏の人気が高く、韓流は嫌いだけどドンゴンMADは別!という人も少なくない。
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最終更新:2024/10/14(月) 01:00
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