合戦などで討ち取った敵将や、名のある人物の首を入れておく桶。また、それ以外にも死罪となった罪人の首をいれて置く際にも用いられる。またその際に首につけられる札を首札という。
腐敗防止のために塩漬け又は酒漬けにするのが習わしだが、それでも夏期などは止めるまでには至らず、誰のものかわからないことも多々あったという。(そういう首を爛れた様から穂垂首と呼ぶこともあったそうな)
有名なのは平安時代中期に関東で大乱を起こした、平将門の首桶である。東京の千代田区に所在する築土神社で少なくとも宝永年間(18世紀はじめ)から永く本殿に神体として保管されていたが、太平洋戦争末期の空襲で戦災に巻き込まれ、焼失したと伝えられている。
もはや首を取った取られたの戦いははるか昔に終わりを告げ、現代人が直接目にすることもなくなったが、現在では主に大河ドラマによく登場するので話題になっている。
かつて、大河ドラマにおいては生首がそのまま映し出される事が多かった。『太平記』の武田鉄矢扮する楠木正成の生首などが印象に残っている人もいるだろう。
しかし、現在では大河ドラマに限った話ではないが大人の事情で生首がそのまま鮮明に映し出される事はなくなり、かわってそのメタファーとして討ち取られた首の入った首桶が登場することが多くなった。
首桶そのものは昭和の大河より勝利の証として度々合戦の後などで登場することがあったが、特にSNSで話題になりだしたのは2010年代後半からで、2016年の『真田丸』の頃から少しずつ話題にはなっていた。2017年の『おんな城主直虎』では第一話から謀反人とはいえ、許嫁の父親の首桶が出てきていた。
だが、特にこの首桶のワードが取り上げるようになったのは2022年の『鎌倉殿の13人』であろう。平安末期から承久の乱までという、内紛が続きまくって日本史の中でも一際暗い影を落とす時代が舞台だからやむを得ないとはいえ、首桶が登場するシーンだけで最低11回という驚異の回数を記録している。Twitterなどでは首桶が準レギュラーなどと囁かれるほどである。
第20回の「帰ってきた義経」では、藤原泰衡によって討ち取られた源義経の首桶に、源頼朝が(源平合戦の)手柄話を聞かせてくれと語りかけ、最終的には泣きながらすがりつくというなんとも衝撃的なシーンが放送された。生かして帰すなと命じたのは貴方のはずなんですが……
2023年の『どうする家康』でも第3回から早々に首桶が登場し、早くも視聴者を戦慄させた。第12回では今川領に攻め込んだ武田軍の首脳陣が並べられた複数の首桶の中身を検分してまわりながら「夏の匂いがしてきたぞ」と言う、残酷なのかギャグなのかよく分からなくなるシーンが流れた。今回は中身もチラ見せしている。
2024年の『光る君へ』では、武家社会以前の平安時代が舞台ということもあり、流石に首桶は登場しない。
……しかし第11回、一条天皇の高御座事件にて童の生首がそのまま登場(当然後頭部のみのカット)し、ありあわせの布で包まれて破棄されることに。藤原道長の「鴨川へ捨ててまいれ」という台詞と相まって、意外と荒んだ平安京を視聴者に強く印象付けた。
その後、第46話の刀伊の入寇では白布に包まれた刀伊の首が登場。首桶のご先祖様ということもあって、ここからおよそ200年後の『平清盛』や『鎌倉殿の十三人』を彷彿とした視聴者も多かったようだ。
掲示板
6 ななしのよっしん
2024/03/17(日) 20:55:16 ID: 66cnpKm5Sz
7 ななしのよっしん
2024/03/17(日) 23:07:18 ID: y+8aF51yER
>>5
ミロのヴィーナスと同じで見えない部分に想像が働かせられる。
中身は既に腐敗して膨らんでいるんだろうか?それとも保存が効いて青白くなるぐらいで済んでるのか?
あるいはしっかりと死に化粧がされていて生々しいのだろうか……とか。
8 ななしのよっしん
2024/12/02(月) 12:26:17 ID: IRjfU4ev+V
>>4
桶がないので布に包んだところ、底の方に赤い染みがつきました
首桶「だから桶にする必要があったんですね」
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最終更新:2025/04/12(土) 01:00
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