骨のない魚とは、漫画『美味しんぼ』のエピソードの一つである。単行本14巻に収録されており、アニメでは58話で放送された。
山岡士郎と栗田ゆう子は、職場の同僚である花村の夫・三谷直吉に誘われ、彼の高校のバスケ部の後輩でレーシングドライバーをしている槍村勇のレースを観戦しに会場を訪れていた。
しかし、この日本選手権で優勝すればF1レーサーへの道が一気に開かれるというのに、肝心の槍村は不眠症に悩まされ絶不調。
このままではF1どころか命すら危うい状況にまで陥っていた。
後日、前原運動部長と一緒だった槍村と会社の前で偶然出くわした山岡は、「次のレースで優勝したら骨のない魚を食べさせてやる」と約束する。
「骨のない魚」というワードに捕われた槍村は、それがいったい何なのか気になってしょうがなくなり、就寝の際、ウミヘビや深海魚、しまいには人魚まで頭の中に出て来た……が、彼の記憶はそこで途絶える。知らぬ間に眠りについていたのだ。
十分な睡眠を得た槍村は、予選でポールポジション[1]を取ることに成功。
そして、その勢いそのまま決勝で優勝を果たす。
数日後行われた日本選手権優勝祝賀会で山岡らと席を同じくした槍村は、今まではレースのことばかり考えて不安でたまらなかったが、「骨のない魚」に夢中になったおかげでレースのことを忘れることができて、何か月も続いていた不眠症が解消され、グッスリ眠れるようになったことを一同に報告。
「それにしても骨のない魚とは、ありもしないものを上手く使ったものだ」だと感心する前原に、山岡は「骨のない魚は存在する」と言い、あらかじめ知り合いの料理人に注文しておいた蒸し魚を持ってこさせる。
その正体は魚の身をすり身にしてから、元通り皮の中に詰めて蒸しあげた中華料理「煎醸鯪魚(チンイョンレンユイ)」。これこそが「骨のない魚」の正体だったのだ。
料理に舌鼓を打つ一同だったが、「骨のない魚」の正体が分かってしまったら、また不眠症がぶり返すのでは?という疑念が飛び出す。
それに対し槍村は、「そうなった場合、山岡さんにまた変わった料理を考えてもらいますよ」と爽やかに告げる。
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2024/09/13(金) 23:00
最終更新:2024/09/13(金) 23:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。