高尾線とは (タカオセンとは) [単語記事]

高尾線とは、京王電鉄が保有・運行する鉄道路線である。駅ナンバリングの記号は「KO」。

全区間Suica・PASMO利用可能。

概要

1967年 10月開業。世界一登山者の多い山である高尾山へのアクセス路線である一方、八王子市南西部の地域輸送をも担っている。新宿∼高尾間で並行するＪＲ中央線に対しては、速度はともかく運賃では勝っているのに、どうしても高尾で利用者に逃げられる不憫な路線でもある。この歯痒い状況を打破すべく、念願の座席指定列車「Mt.TAKAO号」が土休日に定期運行されるようになった。

末端の高尾∼高尾山口間のみ単線で、下り列車は高尾駅でしばしば時間調整の為の停車を行う。線内には待避可能な駅がなく、事実上の平行ダイヤが組まれている。ぶっちゃけ特急に通過駅を設定しても速くはならないので、開き直って特急を各駅に停車させるようにしたとも言える。

各駅停車、快速、区間急行は高尾線内各駅に停車するため省略（特急も高尾線内各駅停車だが一応記載）。但し区間急行は実際には運行されてはいない（公式路線図に掲載）。

●=停車、△=乗車のみ（要座席指定券購入）、｜=通過

駅番号	駅名	急行	特急	Mt.ＴＡＫＡＯ上り	Mt.ＴＡＫＡＯ下り	■乗り換え路線 ○駅周辺施設
京王電鉄　京王線に直通運転
KO 33	北野駅	●	●	△	｜	■京王電鉄：京王線
KO 48	京王片倉駅	｜	●	｜	｜	○片倉城跡公園 ○横浜線片倉駅
KO 49	山田駅	｜	●	｜	｜	○広園寺
KO 50	めじろ台駅	●	●	△	｜	○
KO 51	狭間駅	｜	●	｜	｜	○エスフォルタアリーナ八王子 ○東京工業高等専門学校
KO 52	高尾駅	●	●	△	｜	■JR東日本：中央線快速電車、中央本線 ○多摩森林科学園 ○武蔵野陵墓地
KO 53	高尾山口駅	●	●	●	●	■高尾登山電鉄: ケーブルカー (清滝駅)、リフト (山麓駅) ○京王高尾山温泉/極楽湯 ○トリックアート美術館

特急は2012年 8月19日のダイヤ改定で運行休止となったが、2013年 2月22日に以前の「準特急」がそのまま「特急」に種別変更される形で復活した。同時に、それまで高尾線内で「各停」に種別変更されていた線内各駅停車の準特急が「準特急」のまま線内各駅停車の列車として走ることになったため、高尾線内においては「急行」が「準特急」よりも上位種別となる逆転現象が発生している。2022年 3月12日の改定で特急と準特急が統合され、特急が線内各駅停車に変更されたため、逆転現象は継続中。Mt.TAKAO号は2019年に上りの臨時列車として初登場し、現在は土休日運行の定期列車となっている。

この路線は、戦前の京王電軌が1931年に開業させた「御陵線（北野∼多摩御陵前）」が母体で、京王片倉（開業時片倉）・山田の両駅はこの時一度開業した。1945年に不要不急路線として休止となり、線路も撤去されたが、道床等はそのまま残っていたので再活用した。京王片倉駅東側の国道16号線を跨ぐ鉄橋の一部は御陵線時代のものであるほか、京王片倉∼山田間には高尾線唯一の踏切が残る。