魔除けとは、魔性のものを避けること、またそのために用いるもののことである。
魔除け、というと、なんとなく厄除けに近いものだろう、と思われるかもしれないが、
両者にはあきらかな違いがある。
魔除けの「魔」は、自分の外からやってくる外敵のことで、
これに対して「厄」は自分自身が持っている悪しき罪業のことをあわわすのである。
一般的によく知られている魔除けの方法としては、数珠や十字架、お守り、パワーストーンなどを身につける、
というものがあげられるだろう。
また、家の中に水晶を置いたり、家の門口に御札を掲げたりするのもよく見られる方法である。
こうしたポピュラーなもの以外にも、世界各地にはさまざまな魔除けの方法がある。
例えば、ヨーロッパではローズマリーの木を一本庭に植えたり、
シンガポールではザクロの鉢植えを玄関の外に置いたり、
日本の沖縄ではスイジガイという貝の貝殻を軒下やかまどの近くにぶらさげたり。
「鰯の頭も信心から」というが、一度信じてしまえば、どんなものでも効果があるように感じるのだろう。
しかし、時代が変わると物事の意味合いが変わってくるように、
古くは魔除けの方法として行われていたものが、現代ではまったく違った目的で用いられるようになったものもある。
例えば、タトゥー。
現在では主にファッション目的でいれる人が多いが、もともとは魔除けのためにいれられていたものなのである。
それが時代の移り変わりとともに、仲間であることを示すために使われたり、
刑罰を受けた人を識別するために使われたりするようになり、今日にいたるというわけである。
ただし、一部のインディアンやアフリカ大陸の原住民などのあいだでは、
今でも人々は魔除けとしてタトゥーを体に刻んでいる。
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最終更新:2025/02/07(金) 23:00
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