鷲宮神社(わしのみやじんじゃ)とは、日本にいくつか存在する神社である。
ここでは、埼玉県久喜市(旧・北葛飾郡鷲宮町)鷲宮一丁目に鎮座する「武蔵国鷲宮神社」について説明する。
久喜市内には下早見(旧・下早見村→江面村→久喜町)、八甫(旧・八甫村→桜田村→鷲宮町)にも同名の神社があるが、ここで語るものとは別なので注意。また、栃木県栃木市には「下野国鷲宮神社」(旧・下都賀郡家中村→都賀町)が存在し、こちらも比較的規模が大きい。
お酉様の本社とされ、天穂日命・武夷鳥命・大己貴命を祭神とする。
旧・鷲宮町はこの神社の鳥居前町として発展した。神社の目の前には「大酉茶屋」がある。
伝承では紀元前148年から紀元前29年頃に設立したとされ、一般的に関東最古の神社とされている。ただし『延喜式神名帳』や『国史』に記載がなく、現存する資料では1251年(建長3年)に北条時頼が奉幣祈願したことが『吾妻鏡』に記述されているのが最初である。残されている文化財もそのころのものが最古である。
別名は「土師の宮」(はにしのみや)であり、それが「はじのみや」→「わしのみや」と訛っていったものと考えられる。「鷲宮」地区全体を包括して指す「読み」については「わしのみや」「わしみや」の二通りがあるが、詳しい経緯は複雑なため「鷲宮町」の記事へ。
最寄の鉄道駅は東武伊勢崎線・鷲宮駅で、駅から徒歩約8分。JR宇都宮線・東鷲宮駅からもバス便があり、朝日自動車バス・加須川口循環線(昼間帯であれば概ね30分に1本程度)に8分ほど乗り「鷲宮神社入口」バス停で下車、すぐ。JR東鷲宮駅から徒歩でもアクセスできない距離ではなく、30~40分ほどかかるが、運河沿いにコスモスが咲く季節は、のんびり歩いて行くのも良いかもしれない。
なお、東京都中野区鷺宮と字面が似ていて混同しやすく注意。「鷺宮神社」という名前の神社は存在しません。
鷲宮神社では年7回の主な祭典があるが、3月28日の例祭を除いて年6回行われる「土師一流催馬楽神楽」(はじいちりゅうさいばらかぐら)、通称「鷲宮催馬楽神楽」は関東神楽の源流とされ、国指定の重要無形民俗文化財に指定されている。1251年(建長3年)4月に神楽が行われたことが『吾妻鏡』に記述されているが、現在の神楽がこれを受け継ぐものかどうかは不明。昭和20年代には伝承者が一人だけになってしまっていたが、地元の若者達の手により「鷲宮神社神楽復興会」(現在の「鷲宮催馬楽神楽保存会」)が組織され、消滅を免れている。
土師祭(はじさい)とは、鷲宮神社の境内に奉納されている通称「千貫御輿」(せんがんみこし)を担ぐ、毎年9月の第一日曜日に行われるお祭りである。この祭りは神社が主催する祭典ではないため、前述の神楽は行われない。
千貫御輿はその名の通り非常に重い御輿であったため人手不足となり、1913年(大正2年)を最後に担いで練り歩くことをやめていたが、1983年(昭和58年)、後に土師祭輿曾曾長となる成田氏を中心とする地元の若者達の手により70年ぶりに復活し、以後毎年行われている。
2008年(平成20年)にはかつて祭りを復活させた成田氏らにより「らき☆すた御輿」が企画され、2009年(平成21年)には西又葵によるオリジナルの巫女キャラを描いた山車も登場し、話題を呼んでいる。
2010年(平成22年)には、土師祭輿曾・鷲宮商工会・埼玉新聞社の共同主催、 角川書店などの協力・協賛・後援を得て開催規模を拡大、神社境内や通りを会場にしたコスプレイベントやヲタ芸イベントなども開催されるようになった。
原作漫画では特に設定はなかったが、アニメ版『らき☆すた』で柊家が運営する「鷹宮神社」のモデルとなったことからアニメファンの聖地となった。そのため、現在では多くのアニメファンが鷲宮神社を訪れるようになっている。
それらアニメファンの中から、絵馬に『らき☆すた』の登場人物の絵を描き残したり(「痛絵馬」参照)、コスプレ姿で参拝するという人が現れるようになった。当初不思議な顔をしていた地元商工会も積極的に関わるようになり、神社での『らき☆すた』関係のイベントも行われるようになった。これらの現象がマスメディアなどを通じて報道されている。
この効果もあってか、参拝客・観光客の大幅な増加が確認されている(下記参照)。
年 | 参拝者数 | 県内順位 | 天候 | イベント | 前年の出来事 |
---|---|---|---|---|---|
2005年 (平成17年) |
6万5千人 | 9位 | 不良 | 特になし | 特になし |
2006年 (平成18年) |
9万人 (+2万5千) |
7位タイ (↑2) |
不良 | 特になし | 特になし |
2007年 (平成19年) |
13万人 (+4万) |
6位タイ (↑1) |
良 | 特になし | 特になし |
2008年 (平成20年) |
30万人 (+17万) |
3位 (↑3) |
良 | 特になし | アニメ放送(4~9月) 月刊ニュータイプでロケ地紹介(7月) 鷲宮町商工会町おこし企画開始(8月) 幸手市商工会町おこし企画開始(10月) 公式参拝イベント(12月) 絵馬型ストラップ(1次・2次)発売(12月) |
2009年 (平成21年) |
42万人 (+12万) |
2位タイ (↑1) |
良 | 限定ねんどろいどぷち発売 埼玉新聞特別版発売 絵馬型ストラップ(4次)発売 まいみ~お大抽選会開催 |
ゲーム『陵桜学園桜藤祭』発売(1月) 花びら型ストラップ(1次)発売(3月 ※幸手市にて) 特別住民票発売イベント(4月) 第1回スタンプラリー開始(4月) ドラマCD発売(8月) OVA発売イベント(9月 ※幸手市にて) 土師祭にらき☆すた御輿登場(9月) OVA発売(9月) |
2010年 (平成22年) |
45万人 (+3万) |
2位 (→) |
良 | 鷲宮町新特別住民票発売 埼玉新聞特別版発売 豊明純米吟醸発売 ツンダレソース発売 幸手市特別住民票発売(※幸手市にて) |
『ギャラリー幸手』開館(3月 ※幸手市) 武道館ライブ(3月) 萌フェスin鷲宮(7月) 土師祭に改良型御輿登場(9月) 埼玉新聞65周年特別版(10月) ゲーム『らき☆マス』発売(12月) 武道館ライブDVD発売(12月) |
2011年 (平成23年) |
47万人 (+2万) |
2位 (→) |
良 | ラジオ鷲宮でカウントダウン放送 フジテレビ「ホメられてピカルくん!!!」生中継で平野綾鷲宮初参拝 埼玉新聞特別版配布 鷲宮・幸手スタンプラリー開始 らき☆すたスタンプリー特設ブース設置 豊明純米吟醸書き下ろしラベル版発売(※幸手市にて) |
鷲宮町が合併し久喜市に、「鷲宮町卒業式」開催(3月) 埼玉新聞で月1連載開始(4月) 「らっきー☆れーさー」開始(4月) ミニFM「ラジオ鷲宮」開局(5月) 上海万博にらき☆すた神輿登場(6月) 土師祭の規模拡大(9月) ゲーム『陵桜学園桜藤祭Portable』発売(12月) |
2012年 (平成24年) |
47万人 (±0万) |
2位 (→) |
1日に「らき☆すた」作者美水かがみが訪れ絵馬を奉納 埼玉県限定セガらっきーくじ発売 埼玉県限定記念切手発売 おみき他限定グッズ発売 埼玉新聞特別版配布 |
『ギャラリー幸手』閉館(1月 ※幸手市にて) OVA上映イベント(2月 ※幸手市にて) ミュージカル化発表(2月) 東日本大震災で灯籠が倒壊・市内(栗橋地区)にも被害が(3月) 「らき☆すた」オールナイト!中止(3月) Blu-ray BOX発売(5月) 鷲宮町復興支援商品券、きゅんキャラ みさお&あやの発売(7月) 土師祭(9月) |
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最終更新:2025/04/01(火) 03:00
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