鷲尾天とは、東映アニメーションに所属しているプロデューサーである。プリキュアの生みの親として知られる。
1965年9月16日生まれ。
元は秋田朝日放送の記者だったが、1998年にどういうわけか東映アニメーションに入社する。
(本人曰くマジンガーZとかしか知らないとのことで、アニメに造詣が深いわけでもなかった)
その後、『金田一少年の事件簿』を始め様々なアニメーションのプロデューサーを担当する。
鷲尾にとってのもう一つの転機と言っても過言ではないだろう出来事は、2004年のこと。
彼は長年同枠の作品のプロデューサーを務めてきた関弘美と交代し、役目を引き継ぐことになる。
が、その同年2月から始まる作品とは「女児層に向けたテレビアニメーション」であった。
当時の鷲尾は「金田一」、「キン肉マンⅡ世」、「アニメ釣りバカ」と、まったく畑違いの現場にいた人物である。
つまり、女児向けアニメのノウハウなどほぼ知らないと言っても相違ない状態でのスタートだった。
そういった中で鷲尾は「もう好き勝手やるしかない」と腹をくくることを決意する。
そしてドラゴンボールでお馴染みの西尾大介を始め様々なスタッフを集めて新しい作品作りをスタートさせた。
この際、鷲尾は女児層へアプローチするための常識的な要素のほとんどに囚われなかった。
企画書には「女の子だって暴れたい」と一言書き記されていたという。
結果、年頃の女の子にガチな肉弾戦闘を行わせるアニメーション作品、すなわちプリキュアを作り上げたのである。
このようにあまりにも画期的な作品であったこともあって、初代プリキュアのストーリーは二部構成となっている。
これは一部が上手くいかなかった時、ちゃんと方向転換出来るようにと決めた措置であった。
ところがどっこい、プリキュアは予想外にも大ヒットを記録することになる。
「女の子でプリキュアを知らない子供はいない」と言われるまでの人気作へと一気に駆け上がっていく。
当時販売していたプリキュアのパスネットカードは売れに売れ、主演声優すら買うのが困難になるほどだった。
その後は直接の続編が作られるほどの大人気を誇る。
が、西尾を始めとしたスタッフ(自分含め)が限界を感じていた鷲尾は、あえてプリキュアの新シリーズをつくろうと計画。
これまた前例が無かったため物議を醸しだすも、あえてその路線を迎えることになり、二代目SplashStarは誕生した。
子供向けアニメを作る上で「丁寧な作品作りをする」人材として、二代目の監督を小村敏明にオファーを行う。
作品自体はスタッフにとってある程度手応えを感じる内容だったものの、ここで問題が起こる。
初代の人気の高さや作風転換、そして前作から見られた女児向け玩具の低迷の兆候……。
こうして商業的に女児の心を掴めなかったことが原因で、シリーズの商業的評価はここにきて一時失速する。
あわやシリーズ終了というところまで追いつめられたが、ここで鷲尾は大きな方向転換を決める。
こうして心機一転作り上げられたプリキュア5シリーズでは、再び人気を取り戻すことに成功した。
(とはいえ上記のS☆Sの続編が作れなかったことは心残りだった様子)
あとは知っての通り、5シリーズにおいてプリキュアは人気・知名度の安定期に入る。
5シリーズは本来のターゲットのみならず、今までとは違う大きなお友達の視聴層も新たに開拓している。
成功した5は再び続編が作られるものの、鷲尾は「やるだけやった」としてプロデューサーの座を降りることとなった。
これは、シリーズを安定して続けられるようにするための、鷲尾なりの決断であった。
本人曰く「生みの親」という理由だけでダラダラとトップに居座るのは良い判断ではない、とのことである。
しかしプリキュアの生みの親として今でもインタビューに答えたり、オールスターズの企画にも助力している。
インタビューが盛んに行われ始めた2009年以降、度々その姿を見ることが出来る。
写真などで見ればわかるが、その容姿の特徴をあげるのであれば素朴な印象が強いという点であろう。
40代にして白髪が多めなものの、それに手を加えている様子が見えない。
と言うように、姿形自体はそれほど目立つものではないが、一度把握すればイベント等で発見するのに苦労しない。
『SUPER TEUCHI LIVE』の関係者席にはほぼ毎回来場しているので探してみるといいだろう。
顔立ちは温厚そうであるが、実際現場でどういった指揮を行なっているかは第三者のコメントからは判然としない。
ただ少なくとも控えめな人物というわけではなく、作品に対しては、静かなる情熱を燃やす人であることは間違いない。
よって自分が「これだ」と思う事柄に関しては強く主張することもある様子。
例としてプリキュア5の続編にする際「こまちとかれんは卒業させてメンバーを変えよう」という話になった時
「いや、5はこの5人でなくちゃいけない」
と主張して最後まで押し通し、結果俗に言うサザエさん時空を採用することでメンバーはそのままに続編を成立させた。
また、鷲尾は女児向けのものを作るというものにあたっていくつかルールを作っており
などなど、女児層に向けた配慮をいろいろと指示していた。
このことは大きなお友達から反感を買う部分(主にセクシーシーン)もあった。
しかし今では流石にその声も小さくなっているようだ。
また、補足として………
1.に関して、5の劇場版などで腹に攻撃を入れるシーンがある。
これについては映画のプロデューサーが鷲尾Pではない人(二代目の梅澤P)だったので入ってしまった可能性が高い。
また、3.は美墨なぎさの「たまねぎがちょっと苦手」という設定はある。
プリキュアのプロデューサーを降りた以降も、一風変わった作品を手がけている。
主に、昨今下火気味な中、怪談要素をメインとした怪談レストランや、原作を大幅にチェンジした空中ブランコなど。
どちらも変わり種な作品で視聴者を選ぶものもあるが、ファンからは強い支持を受けている。
掲示板
17 ななしのよっしん
2015/12/08(火) 11:45:29 ID: 0JzDmI8C/2
プリキュアをヒットに導いた発想の経緯を知って、素直にすごい人だと感じた
だからこそ、(この記事ではスルーされてるけど)トリコがああなった戦犯もこの人だと知ってショックを受けた
ヒットを司る職種って、いつも上手く行くとは限らないものなんだね
厳しい話だ
18 ななしのよっしん
2016/02/23(火) 23:00:49 ID: 5j8N7h6hGF
19 ななしのよっしん
2016/08/21(日) 18:37:27 ID: 5j8N7h6hGF
>>17
トリコはアニメの改悪も勿論だがやっぱり東映集英社バンダイがどんなに押しても結局看板扱いは無理があった作品だからな原作からして(よく心無い奴がほざく元性犯罪者云々抜きにしても結果は同じだったとしか)
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最終更新:2025/03/22(土) 07:00
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