GSX-Rとは、スズキが製造しているフルカウルスポーツタイプのオートバイのシリーズ名である。これまでに250cc・400cc・1100cc版が製造され、2012年現在は海外向けに600cc・750cc・1000cc版が製造されている。
GSX-R250は1987年3月発売。新開発の水冷直列4気筒DOHC4バルブエンジンを搭載し、オートバイ用マフラーメーカーとして名高い評価を持つ「ヨシムラ」と共同開発した専用設計のデュプレックスサイクロン・フルエキゾーストマフラーを採用。GSX-R伝統の丸目2灯ヘッドライトを持つ面構えをしていた。一部のモデルはハーフカウルバージョンもあったほか、レース用にトランスミッションをクロスタイプに変更したGSX-R250SPが1988年に発売された。1989年2月にはマイナーチェンジ版のGSX-R250Rが発売、これもレースを見据えたバージョンのGSX-R250RSPが存在した。ちなみに、1989年9月にはGSX-R250Rのネイキッド版として「コブラ250」が発売された。GSX-R250シリーズは結局フルモデルチェンジを受けることなく1990年頃販売終了となる。ちなみにGSX-R250のエンジンはそのままアクロスに流用され、GSX-R250Rのエンジンは一部設計変更を受けた上でバンディット250やGSX250Sカタナのエンジンにも使われた。
GSX-R400は1984年に発売された。GSX-Rシリーズ最初のマシン。発売当時は「GSX-R」と、排気量の数字が入っていなかった。同社の2ストロークレーサーレプリカバイクであるRGシリーズで採用されていたアルミニウムフレームを採用し乾燥重量152kgと当時としては(今でも400クラス最軽量と思われる)かなり軽かった。エンジンの最高出力は59PSを誇り、それが当時の馬力自主規制となった。1999年販売終了。
GSX-R600は1992年発売。当時発売されていたGSX-R750のエンジンを600ccに置き換えたものに変更、海外向けとして生産されていたが、海外で600ccクラスのレースがたくさん行われるようになると方針が転換され、1998年にGSX-R750の日本国内仕様の生産が終了するとGSX-Rシリーズミドルクラスの主力になる。
GSX-R750は1985年発売。スズキ伝統の油冷エンジンを採用、アルミニウム製ダブルクレードルフレームを採用し乾燥重量は179kg。これは当時の400ccクラスとほぼ変わらない重量であり、「大排気量レーサーレプリカ」という概念のパイオニア的なオートバイである。1986年にはクラッチが乾式となり、シートが一人乗りに変更されたGSX-R750Rという限定版もあった。ちなみにこれは日本で発売される国産オートバイで初めて販売価格が100万円を超えたモデルでもあった。1992年からは油冷をやめ水冷に変更される。1996年にはフルモデルチェンジ。1998年からは燃料供給装置がキャブレターから燃料噴射装置(インジェクション)に変更され、日本国内仕様の製造がこれ以降行われなくなった。2004年、GSX-R600と共にフルモデルチェンジ。ここからは、GSX-R600ベースでエンジンを750ccに置き換えたものに変更され、GSX-R600に実施された進化が750にも反映という感じである。
GSX-R1000は2001年発売。GSX-R750をベースに排気量1000ccのエンジンに置き換えたモデルであった。登場時はライバルであったCBR929RRやYZF-R1よりもパワーが上であったことから1000ccクラスのバイクレースで大暴れした経歴を持つ。2003年には早くもフルモデルチェンジ、専用設計フレーム等を採用。2005年には最高出力が178PSに向上、乾燥重量166kgでパワーウェイトレシオが1kg/PSを切るというモンスターマシンへと進化。ちなみにパワーウェイトレシオ0.9kg/PS台は当時のF1カーとほぼ同程度である。イギリスのある自動車雑誌で行われた0-100mph(0-160km/h)加速テストに飛び入り参加。ポルシェやランボルギーニといった有名なスーパーカーはおろか、ケーターハムやアリエルといった特殊なロードゴーイングカー(公道走行が可能なレースカー)をあっさりチギる大活躍を見せる。2007年再びフルモデルチェンジ。欧州の排出ガス規制によりマフラーが右側1本出し→下部両側2本出しに変更、乾燥重量が172kgに増加してしまったがむしろ最高出力は上がっており185PSまでパワーアップしている。このモデルからはエンジンパワー特性を手元のスイッチで3段階に変更可能となっている。2009年にまたフルモデルチェンジ。エンジンとフレームが新設計のものに置き換えられた。2012年またまたフルモデルチェンジ。エンジン設計が変更され、中速域での使いやすさが向上、マフラーは右側1本出しに変更。ホイールは先代よりも軽くなった。
GSX-R1100は1986年発売。GSX-R750と同じく油冷エンジンを採用。1988年にはリアタイヤ幅が太くなる。1992年の油冷最終型では145PSのパワーを誇った。1993年のフルモデルチェンジで水冷に変更され、155PSまでパワーアップ。当時の量産車としては最強クラスのパワーであった。1998年販売終了。翌年にはGSX1300Rハヤブサが後継機として投入されることとなる。
※2013年式 600,750→欧州一般仕様 1000→カナダ仕様
600 | 750 | 1000 | |
全長 | 2030mm | 2045mm | |
全幅 | 710mm | 745mm | |
全高 | 1135mm | 1130mm | |
ホイールベース | 1385mm | 1390mm | 1405mm |
最低地上高 | 130mm | ||
シート高 | 810mm | ||
装備重量 | 187kg | 190kg | 203kg |
冷却方式 | 水冷 | ||
気筒数 | 直列4気筒 | ||
吸排気弁構造 | DOHC4バルブ | ||
ボア×ストローク | 67mm×42.5mm | 70mm×48.7mm | 74.5mm×57.3mm |
総排気量 | 599cc | 750cc | 999cc |
最高出力 | 126PS/13500rpm | 150PS/13200rpm | 185PS/11000rpm |
最大トルク ※ | 7.1kgm/11500rpm | 8.8kgm/11200rpm | 9.7kgf/8250rpm |
圧縮比 | 12.9:1 | 12.5:1 | 12.9:1 |
燃料供給装置 | 燃料噴射装置 | ||
エアクリーナー方式 | 乾式ペーパータイプ | ||
エンジン始動方式 | セルスターターのみ | ||
エンジン潤滑方式 | ウェットサンプ | ||
燃料タンク容量 | 17L | 17.5L | |
燃費 | 公式未発表 | ||
エンジンオイル使用量 | 通常時:2.2L オイルフィルタ交換時:2.5L エンジンオーバーホール時:2.9L |
通常時:2.8L オイルフィルタ交換時:3.3L エンジンオーバーホール時:3.6L |
|
冷却水使用量 | 2.7L | 2.8L | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | ||
トランスミッション | 常時噛合式6速MT | ||
サスペンション | 前:倒立テレスコピック式 後:リンク式スイングアームタイプ |
||
ハンドル切れ角 | 27° | ||
最小回転半径 | 3.4m | ||
ブレーキ | 前:油圧式ダブルディスク 後:油圧式シングルディスク |
||
タイヤ | 前:120/70ZR17 後:180/55ZR17 |
前:120/70ZR17 後:190/50ZR17 |
|
価格(モトマップ加盟店ルートの場合) | 126万円 | 137万5500円 | 通常:158万5500円 100万台記念エディション:164万8500円 |
※トルクは公式未発表のため、他年式からの数値を参考値として記載しておく。
掲示板
6 ななしのよっしん
2013/03/27(水) 21:23:41 ID: KPAvkG/H89
>>5
なるほど
つべとかでたまにクラッチ切らないでギア上げるバイクのtopspeed動画あるけどそういうことだったんですね
7 ななしのよっしん
2014/04/10(木) 14:02:39 ID: eLk+Fa/cK8
センターアップから下部両側2本出しに変更って
GSX-Rってセンターアップになったことあったっけ?
8 ななしのよっしん
2014/12/30(火) 22:13:45 ID: iq0JXZGgXF
>>6
アクセル一瞬戻して瞬時にシフトアップ。
スーパーカブの変速方法知ってればあっさりできると思うよ。
ただシフトダウン時はブリッピング習得は必須。
オートシフタ―付けててもこれはどうにもならん
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最終更新:2024/04/24(水) 08:00
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