ダツ目メダカ科。学名:Oryzias latipes、田んぼに住む小さな魚と言う意味で正にそのものである。 広くアジアを中心とした温帯域に生息し、日本では北海道を除く各地で見られる。 体長4~5cm。大きな眼がとてもかわいい。 水面に落ちた虫を食すに適したと思われる受け口もかわいい。
身近にありふれた魚であり、小魚であるため小さい水槽でも飼育しやすい。雌雄の判別が容易で、透明で絶妙な大きさの卵をポコポコ産む。これらのことから生物の観察にもってこいの素材であり、海外でも「medaka」で通じる程引く手あまたの魚である。教科書でも観察対象として例示されているため小学校の理科の授業でメダカを飼った経験のある諸兄も多いのではないだろうか。汚水にも耐えて図太く生き残るため小学生に当番制で世話をさせても安心である。世話をサボる粗忽者が2,3人いた程度では何ら問題なく生き延びることができる。むしろ非捕食者であるメダカはストレスに弱いため、世話を焼きすぎる生き物係の方が死因となることの方が圧倒的に多い。
また、ごく限られた地域ではあるが食用として捕獲することもあるようである。
しかし近年、環境の変化により生息数が減少し、絶滅危惧種に指定された。小川や水路で見かけることもほとんどなくなってしまい、理科の授業で飼育する際も近くで捕獲してくるのではなく学校でメダカを購入することが多いようである。場合によっては同じく雌雄の判別が容易な小魚であるグッピーや、メダカによく似た小魚であるカダヤシを(メダカとの誤認も含めて)飼育するケースもあるようである。
姿を消した原因についてよく農薬が槍玉に挙げられるが日本在来メダカは本来高温にも低温にも善く耐え、多少の汚水でも生きてゆける丈夫な魚であり、 農薬程度でここまで減るとは考え難い。 最大の原因は河川・用水路の護岸工事である。 遊泳能力はあまり高くない魚なので特に稚魚が水流の澱みの無いコンクリ河川に流されてしまったためである。 だが、孵化して3~4ヶ月くらいで一度に数個~40個程度の卵を毎日のように産むようになる極めて繁殖力の強い魚でもあるので、環境が許せば復活は容易であると思われる。
お店で買ってきたメダカが増えると小川や池に放したくなるのが人情だが、交雑問題や遺伝子汚染のことを考えると人情的に放流したいからと言って、放流してしまうのはいささか軽薄な行為と言える。一度、その地域のメダカの遺伝子が途絶えてしまっては二度と取り戻すことは出来ない。少なくとも素人が安易に増えてきたから放流しちゃえ★ などという考えで放流することは、絶対にやめたほうがいい。特に、メダカなんてどれも変わらねーだろ。などと言う輩には生き物を飼う資格はないだろう。
野生種であるクロメダカ、赤変種である緋メダカ、その他青メダカ、白メダカ、楊貴妃メダカ、ホタル(光)メダカなど、多数の改良品種が販売されている。 近年の流行を見て単に眼が潰れていたり背骨が曲がっているだけの奇形にテキトーな名前を付け、新種メダカとして値札を貼るいい加減な業者があるので注意を要する。
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最終更新:2024/04/19(金) 17:00
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