A・アルテルナータとは、不完全菌の一種である。和名はススカビ。
【分類】プレオスポラ目プレオスポラ科アルテルナリア属
【学名】Alternaria alternata (学名の由来)Alternaria→互生の/alternata→互生の
※属名の語源がギリシャ語で「亜鈴」だと説明している文献があるが、誤りなので注意!
※かつてはA・テヌイスという学名が一般的だったので、古い文献を読むときは注意!
風呂の壁や台所など、湿気の多い水まわりに黒いコロニーをつくる、非常に身近なカビである。
分生子(胞子の一種)は棍棒をひっくりかえしたような独特の形をしており、縦と横に石垣のような隔壁ができる(石垣状胞子)。複数の分生子が直線状につながって、長い鎖になるのが特徴である。菌糸の穴からしぼり出されるように分生子が形成される(ポロ型形成)ので、菌糸に近いものほど新しい。分生子は(特に晩夏~秋にかけて)空気中にたいへん多く、吸い込むとアレルギーを起こす人もいるので、血液検査の検査項目に加えられている。
植物(特に枯れかけたもの)・食品・土壌・繊維に極めて普通に見られる。アレルギーを除けば人間に直接害をおよぼすことは少ないが、しばしば植物に病気(アルテルナリア病)を起こし問題になる。しかし、紅茶の製造に必要なポリフェノールオキシダーゼを産生するため、本種の工業的利用が研究されたことがあり、たまには役に立っているのかもしれない。
漫画「もやしもん」にキャラクターとして登場する。「どこにでもいる」性質が強調されており、その通りに作中の様々な場面でしばしば見かける。分生子を表している水滴状のものが3つ連なった形をしており、各々が独立した意志を持ってしゃべることができる。分生子の隔壁の描写は省略されている。
「プラスチックが好物」という特徴があるが、これは語弊がある言い方である。実際には、エアコンのフィルターなど、水分がたまりやすいプラスチック上によくコロニーを作るというだけであり、プラスチックを分解して栄養にしているわけではない。コンタクトレンズに生えるのも、それが含水率の高いプラスチックでできているからだ。
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最終更新:2024/04/24(水) 06:00
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