Call of Cthulhu®とは、コズミックホラー「クトゥルフ神話」を題材としたアドベンチャーゲームである。
ゲーム情報 | |
---|---|
ジャンル | サスペンスアドベンチャー |
開発元 | Cyanide Studio |
販売元 | Cyanide Studio オーイズミ・アミュージオ(日本語版) |
機種 | PC(Steam) Playstation4 Nintendo Switch |
発売日 配信日 |
海外版 PS4/Steam:2018年10月30日 Switch:2019年10月8日 日本語版 PS4:2019年3月28日 Switch:2020年7月23日 |
価格 | PC:3,680円 PS4:7,400円 Switch:6,980円 |
ゲームソフトテンプレート |
2018年10月30日、Steamで配信開始(後に日本語対応)。
2019年3月28日、オーイズミ・アミュージオから日本語版がPlaystation4にて発売。その後2020年7月23日、Nintendo Switchでも発売された。
開発元はCyanide Studio。ケイオシアムから許諾を得た公式のゲームである。
マルチエンディングを採用しており、作中でのプレイヤーの選択と行動次第で4つのエンディングが見られる。勿論クトゥルフなのでハッピーエンドなど存在しない。
一人称視点にて探索および調査活動を行い、ストーリーを進めていく。
全14章、オートセーブ。セーブデータを任意で保存する事は出来ないので注意(PC版に限り、手動でのセーブデータ保存は可能)。
探索を進める中で獲得できるキャラクターポイント(CP)を「スキル」に割り振る事で強化が可能。
オカルトと医学にCPを振る事はできず(チュートリアルでの割り振りでは振る事が可能)、作中に登場するオブジェクト(オカルト工芸品・医学書)の取得により上昇する。
開錠や機械操作、目星の成功には相応のスキルが求められ、失敗するとオートセーブされて取り返しがつかなくなる(失敗直後、オートセーブ前にメニューを開く→ロードで前回セーブポイントからリトライ可能)。ただし失敗によるハマリはなく、手掛かり入手やルート選択が出来なくなる程度。
みんな大好きSAN値。
作中で遭遇する脅威に対し、恐怖を覚えるとパニックになると減っていく。その場の状況から出来るだけ早く逃げる、正気度が減る存在を直視し続けないなどの対応が必要。
真相究明や選択肢によっては「トラウマ」を発症して減少する事もあり、基本的に回復手段はない。その一方、正気度が削れて狂気に近づく事で見えてくるものもある。
1924年、アメリカ・ボストン。
私立探偵のエドワード・ピアースは、戦争で負ったトラウマから来る悪夢に夜ごとうなされながら、睡眠薬とアルコールに溺れる日々を送っていた。
ろくに事件を調査・解決もせず、このままでは探偵事務所から解雇されるという矢先、彼は依頼人の訪問を受ける。
ボストンの実業家、スティーブン・ウェブスター。彼は娘のサラ・ホーキンスが夫と息子と共に不慮の死を遂げた事、死の直前に一枚の絵を送ってきた事を話し、娘の死の真相を突き止めて欲しいと依頼してくる。
送られてきた絵は、怯える女子供に迫る不吉な黒い人影を描いたものだった。サラは著名な画家であり、感受性の強さを反映したような幻想的かつ奇怪な作風で人気を博していた。
捜査資料を読み込んだピアースは、サラ達が暮らしていたダークウォーター島に行く必要があると判断。以来を引き受け、ボストン沖、かつては捕鯨で栄えたが今では見る影もなく凋落した陰気な島へと乗り込む。時の流れに忘れ去られ、ゆっくりと死んでいく島は、よそ者に対して排他的だった。そこに酒の密売人、更には怪しげなカルトの影がちらつく。
やがてピアースは調査を通じ、この島の歴史と、その最奥に秘められた忌まわしい秘密に迫っていく事となる。望もうが望むまいが、彼は既に「選ばれていた」のだ……
プレイヤーの分身。戦争のトラウマから来る不眠症とアルコール依存に悩まされている。
かつては米第77歩兵師団、通称「ロスト・バタリオン」に所属する兵士だったが、フランス・アルゴンヌ森の戦闘で部隊が壊滅。辛うじて生き残り、帰国後に私立探偵となるが、依頼を選り好みするせいで仕事は少ない。その為契約先であるウェントワース探偵事務所からは探偵免許の剥奪を警告されている。
探偵としての調査能力は優秀で、肝も据わっている。しかしサラ・ホーキンスを巡る事件の調査の中、なけなしの正気をガリガリ削られていき、人相も変わっていく。
ダークウォーター警察の巡査。左頬に大きな傷がある。
出来るだけ波風を立てたくない事なかれ主義。当初は余所者のピアースに対して非協力的だったが、やがて事件の解明に向けて協力してくれる。
マリーとも知り合いで、彼女が無茶をしないかどうか心配している。
島内唯一の医療施設・リバーサイド病院で働く女性医師。
生真面目な性格で、上司であるフラー博士の独裁体制に疑念を抱き、彼が密かに地下で行っている「悪行」を白日の下に暴こうとしている。
その過程で強制入院させられていたピアースの脱出の手引きをし、自らは引き続きフラーの身辺を探る。しかしその行動力が彼女に災いをもたらす事となる。
「名無しの書店」店主。骨董商でもある。生前のサラ・ホーキンスと知遇を得ている。
多数の書物を取り扱う裏で、奇怪な魔道書や羊皮紙などを多数所有している。人外の存在に対しても対抗手段として武器や呪文を扱うなど、オカルトの造詣が深い。
ただし禁忌の領域に足を踏み入れかけている為、正気はだいぶおぼつかない。
スティーヴン・ウェブスターの娘。富豪の娘として何不自由ない生活を送ってきたが、チャールズと結婚後はダークウォーター島にて隠遁生活を送りつつ創作活動を続ける。
画家として広く知られており、奇怪な作風とほとんど表に出ない神秘性から、崇拝に近い礼賛を受けていた。病的なほど鋭い感受性を持っており、彼女の描いた作品には何処か忌まわしい雰囲気がつきまとう。
夫と息子と共に火事で死亡。警察の発表では彼女が無理心中したとされている。
サラの夫。ダークウォーター島に代々続く船主の家で、冒険家・実業家でもある。
サラとはパリで出会い、結婚と同時に二人でダークウォーター島にある先祖代々伝わる屋敷で暮らしていた。調査では妻を深く愛していた事が伺えるが、束縛心が強く気の短い男だった事も判明している。
サラとチャールズの息子。火事により死亡、現場である居間で遺体が発見された。母に似て感受性が強く、子供部屋には奇妙な怪物を描いた落書きが残されている。
長年ホーキンス家に仕えてきた使用人。一家が火事で死亡してからは狂を発し、一人で廃墟と化した屋敷を守っている。調査に訪れたピアースに斧を突きつけるが、理にかなった説明を受けると落ち着き、邸内に入る為の鍵を渡してくれる。
ボストン市民の尊敬を集める実業家にして、美術品のコレクター。サラの父。
「ホーキンス一家焼死事件はサラが犯人である」という警察の発表に納得いかず、娘の名誉を回復する為に事件の再調査および真相解明を依頼してくる。
島と本土を結ぶ連絡船の船長。ピアースを乗せて島に連れてきた。
父親は捕鯨船の船長で、瓜二つの写真が残されている。
よそ者であるピアースにも親切で、酒場で一杯飲むようにすすめたり、島の歴史を含めた情報をあれこれ教えてくれる。その一方でキャット率いる酒の密売人ともめており、彼らの存在を疎ましく思っている。
酒場「座礁クジラ」を営む男。作中の時代では禁酒法により営業出来ない筈だが、しっかり営業している。
店でもめ事を起こす輩には酒は出さないが、きちんと謝罪できる相手には胸襟を開く。
サラ・ホーキンスを始めとした島の事情一遍を教えてくれるほか、絶品の酒をふるまってくれる。
リバーサイド病院を統括する医師。黒眼鏡と禿げ頭が特徴。
本土でも高名な医師にして名士だが、裏では黒い噂が絶えない。
探索の途中で崩落に巻き込まれ、意識不明の状態でで発見されたピアースを治療した。しかしその治療はお世辞にもまともではなく、更にはピアースを地下の精神病棟に強制収監する。
美術品コレクターの富豪。自宅の半分をギャラリーに改築するほど蒐集熱心。
サラが描いた『空鬼』という絵画にほれ込み、あれこれ手を尽くした結果入手。おぞましい怪物が牙をむくその絵をギャラリーの一番目立つ場所に飾り、喜んでいた。しかしそれもつかの間、狂気に陥り自ら両目をえぐり取った為、リバーサイド病院の精神病棟に収監された。病院地下の治療室でピアースと出会うが、直後に目に見えない怪物に襲われて死亡。
フランシスの妻。発狂して自傷に及んだ夫をフラーに依頼して強制入院させた。夫とサラが美術を通じて友誼を結んでいた事に対し、嫌悪と嫉妬を抱いていた。
夫の死後は体調を崩し、リバーサイド病院に入院。ピアースの選択肢次第では心を病み、自殺してしまう。
ダークウォーター警察の巡査部長。裏で密かに酒の密売人と癒着している。
病院から脱走したピアースを逮捕・収監し、一連の事件の犯人だと決めつけるが……
通称キャット。蓮っ葉な物言いと不遜な態度を取る男装の女。
酒の密売人の元締めで、部下にも容赦ない残酷なやり口から島の住民には恐れられている。
フィッツロイを脅迫してみかじめ料を取ったり、アイリーンの依頼を受けて夫のコレクションを「処分」したりと、様々な商売に手を回している。
ボストン沖の小さな島。かつては捕鯨で栄えたが、今では見る影もなく寂れている。
漁師は日雇いの仕事をするか酒浸りで過ごすかの自堕落な生活を送り、酒の密売人が海に通じる洞窟を根城にして違法取引に手を染めている。
1847年、捕鯨船・スキュラ号により「奇跡の獲物」と呼ばれる巨大な獲物がもたらされ、不漁の飢えに苦しんだ島民を救済したとして語り草となっている。
モチーフはナンタケット島と思われる。
ダークウォーターの港を眼下に望む、切り立った崖の上に立つ古い屋敷。
1920年、一家が居間の火事で死亡したが、焼けたのは居間のみで図書室やアトリエ、子供部屋などは辛うじて被害を免れている。現在では荒廃したこの屋敷を半ば狂えるサイラスが守っている為、あえて近づく者はいない。
後にピアース達の捜査活動の拠点となる。
港から離れた山合いの渓谷に建設された、島唯一の病院。基本的に島内の病人・怪我人はここに送られる。
本土の病院と遜色ない高度な医療が受けられるが、地下には精神病棟が設けられており、そこに入ったが最後出られる保証はない。
地下では忌まわしい人体実験が行われており、不幸な患者達が犠牲となっている。手術室には切り落とされて放置された手足や、見た事もない不気味な肉塊が収められたカプセルが並んでいる。
司法機関だが、酒の密売人によってとっくに買収済。基本的に使えない組織ナンバーワン。
終盤近くでピアースが容疑をかけられて収監されるが、そこで不可解な存在と遭遇し……
本作の批判点の一つだが、実は登場する神話生物は非常に少ない。
ただし何れも脅威であるには変わりなく、襲われれば即死、直視すると例外なく正気を失う。
サラ・ホーキンスが描いた絵を門としてこちらの世界に姿を現した怪物。やせ細り、目のない口だけの頭部を持つ。
絵がこの世にある限りは次元の狭間を使って現れ、見境なく攻撃を行う。しかし強い光にひるむ、対魔の魔法陣の中には入って来れないなど、弱点はない訳ではない。
この絵が原因で家族が狂い死へと至った経緯を許せず、サラは限界まで追い詰められた精神を振り絞って空鬼を追放しようとする。しかし……
物語の元凶。
イカと鯨のあいの子といった外見の巨大な怪物。
1847年、長距離航海の途にあった捕鯨船・スキュラ号の前に姿を現し、少なからぬ犠牲の末に捕獲された「奇跡の獲物」。しかしその真意は人間に自らの存在を知らしめ、かの海底に封印されたクトゥルフを復活させる事にあった。
実はダークウォーター島の住民は例外なく、それと知らずにリヴァイアサンの肉を口にしており、自分でも気づかないうちにリヴァイアサンに支配されている。その中でも感受性の強い者はカルト教団の信者として、リヴァイアサンが望む「クトゥルフの復活」の尖兵となっていく。終盤では覚醒したリヴァイアサンの影響によって島の住民の大半が発狂し、見境なく殺し合う地獄が繰り広げられる。
掲示板
掲示板に書き込みがありません。
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/18(木) 18:00
最終更新:2024/04/18(木) 18:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。