Getting Over It with Bennett Foddy単語

ゲッティングオーバーイットウィズベネットフォディ

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特定の人に向けて、
誕生した、ゲーム

特定の人を、傷つけるために。

- Steamストア説明文

Getting Over It with Bennett Foddyとは、

に入ったオッサン

ハンマーだけで移動して

山頂をゲーム

文章にすると意味不明だが、本当にそういうゲームなので仕方ない。

概要

タイトルは直訳すると「ベネット・フォディと乗り越えよう」。なおベネット・フォディとは本作品の作者である。
日本での通称は「壺おじさん」「オッサン」「壺おじ」「壺」

ゲーム内容

文章で説明すると意味不明になってしまうので、まずはトレーラープレイ動画を見て欲しい。

※このゲームは内容を知っているかどうかで味わえる苦しみ楽しみが変わってくるため、もしまっさらな気持ちでプレイをしたいのであれば何も読まず、動画も開かずに完全初見プレイしてみることをオススメします。また動画を見ていてプレイしてみたいと思えば一旦動画を閉じてプレイしてから再視聴してもいいでしょう。

Getting Over It with Bennett Foddy - Steam購入ページexit
Getting Over It with Bennett Foddy - Google Play購入ページexit

Getting Over It with Bennett Foddyで動画検索exit_nicovideo

にはまったおじさんハンマー1本で山登りさせるゲームである。

論山頂をすため急な坂や崖、アスレチック(?)などが立ちはだかる。
登ろうとして失敗して、落下し、またスタート地点に戻される。この時普通ゲームならばセーブ失敗したところからやり直せるのだが、このゲームでは

オートセーブ以外のセーブが存在しない。

その為セーブロードが出来ず、またランダム要素も一切ない
ゲーム画面は常に、100%、あなたのプレイングの結果だということと、自ら向き合う必要がある。
苦行ゲーと言われる所以である。

頂上に到達した者を待つのは...?

作者ベネット・フォディ氏はあのランナーをガクガクしながら走らせる『QWOP』と同じ人物。
慣れるまで一歩を踏み出すことすらままならない特殊な操作性と、達人の鮮やかなプレイは本作との共通性を感じるだろう。
作者がなぜこんなゲームを作ったのかはPVやこのゲームを進めることで聞けるナレーションなどで少しられている。

ちなみに男が入っているのは公式日本語訳だと「大釜」と書かれているが、英語の原文だと「pot(ポット、)」という表記。

解説

「やり直すことは、やり始めるより辛い
もしその心の準備が整っていなければ…既に嫌なことがあった日だとかなら
この先にあるものはあまりにも辛いかもしれない。
それなら気軽に離れて、また戻ってきてください。
私はここで待っていますから。」

ゲーム序盤のナレーション(英語からの意訳)

基本的なことは概要に書かれている通り。冒頭にも書いているがこのゲームは「特定の人を傷つけるために」生まれたゲームであり、非常に難しく、とても辛く酷く苦しい体験を提供するゲームである。個人差はあるが少なからず辛い思いをする。

このゲーム普通アクションゲームとは違い死亡残機という概念く、常時オートセーブである関係上失敗する直前から途中スタートすることはできないため、普通アクションゲームのように一つの区間を何十回やってただ1回~数回成功すればいいというものではなく失敗して落ちたら落ちた後の場所から登り直さなければならない。そのため操作に慣れて登り方も覚えるまでそれこそ数えきれないほど落ちて登ってを繰り返すことになる。

ゲームシステムはとてもシンプルだが操作性が非常に特殊で、操作を覚えること自体が攻略の第一歩であり最大のカギとなる攻略法を探りながら操作に慣れるまでがいわばチュートリアル、操作と攻略法を一通り覚えた後はもはや違うゲームと化す。

傷つく人たち

冒頭に掲げられている「特定の人」とはなのか。

このゲームは「ただクリアしたいと思う人ほど苦しむゲーム」である。く先に進みたいという気持ちが強ければ強いほど落ちた時の精ダメージは大きくなり、冷静さを失い焦燥して操作が乱れまた安易に落ちてしまうという悪循環を起こし、絶対クリアしてみせるという野心的なプレイヤーの心を膚なきまでに叩きのめす。
一見アクションゲームのように見えるが実態はパズルゲームに近く、ステージの各所にはいくつかの解き方が存在し、一つ一つ解答を見つけそれを実践していくというものである。よく考えなくとも登れるようで「考えずに登れば簡単に滑落する上に同じところまで登ることすら安定しない」という作りになっており、アクションゲームのような感覚で勢いだけで登ろうとするプレイヤーの心を容赦なくへし折る。
運要素もいため、「ツイてなかった」という言い訳すらできない。

一応プレイを続ければ次第に操作を覚えていきアクションゲームのようなプレイでもある程度まで登っていけるのだが、それでも深く考えずにプレイしていると中々気づけない要素も多く不十分な操作に不全な攻略法で数え入れないほど落ちていき、延々と苦しみ続ける。中途半端に登れてしまうせいで中々諦めもつかない。

とにかく登って落ちてを繰り返していくことになるため「まるで賽の河原だ」とさえ言われる。
人によっては「のせいにできる分、賽の河原の方がまだマシ」だとか。

さっさとクリアしたいと思えば思うほど苦しむため、疲れた時は気軽に中断したほうが精衛生上良いだろう。
…ちなみにそうした理由から中断の難しい環境、たとえば配信や録画をしながらプレイすることはかなり過酷な条件でプレイしているとも言える。クリアだけをすならのんびりゆっくり進めよう。

ゲームの楽しみ方

このゲーム本質攻略法はただ登っていくことではなく「登り方を覚えていくこと」にある。操作自体は非常に製作者の正気を疑うレベル特殊だが、ステージ構成そのものはそれほど理不尽な難易度というほどではなく、むしろ良く考えて巧妙に作られている印さえある。考えずに勢いに任せて登ろうとすれば簡単に滑落するが、考えて丁寧に操作できればかなり安定して登っていくことができるという絶妙なバランスになっている。もちろん慣れて慢心してるとうっかり操作ミスして滑落するようになっている。
心に余裕をもっての前の崖のことと必要な操作を冷静に考えて丁寧に登ることができれば着実に進むことができ、しっかり計算して登ることができていれば例え落ちてしまったとしても登り直すことが苦になりにくい。
プレイを続けていくにつれ操作にも慣れていき登り方を一つ一つ覚えていくと、落ちてから再び登るのにかかる時間がどんどんと短くなっていく。そうしてプレイヤーは自分自身が成長していくことを感じ取り、奇妙な充実感、微妙な達成感を覚えるのである。このゲームで積み上げていくのは簡単に失ってしまうオッサンの登った高さではなく、プレイヤー自身の経験と知識なのだと。
登り方を覚えてしまえば順調に登っていけるため最初の登頂まで十数時間~二十時間以上かかっていたとしても二回の登頂は1時間~数時間で済むことも多く、また繰り返し練習していけばいくほど登頂にかかる時間は短縮されていき(Steam版実績の)50回も登頂する頃には「一時間に何周」という速さで登れることだろう。そうして短くなっていくタイムに自身が成長していく感覚、充実感をさらに感じるのだ。

それくらいやり込んだプレイヤーから「いわゆるクソゲーとは違うものだ」といった感想が出てくる。狂ってしまったのかと思われてもしかたないが、ただ理不尽に難しく作られているわけではないと気づくにはそのくらいやり込む必要があるのだ。ただ、その段階ではもはや「のやってるGetting Over Itと違うゲーム」と言われるような状態だが…。

ただパズルのように解き方を覚えていくゲームではあるが独特で異様な操作性によって、たとえ答えを知っていたとしても決して簡単ではなく落ちる危険を背負い、登るプレイヤー全員が手に握り緊奮を味わうことのできるゲームでもある。
しかしながら合わない人にはとことん合わないゲームでもある。ただ数多のゲームプレイしてきたゲーマーが挫折しているかと思えば「アクションゲームが苦手」という人が何度もクリアしていたりするため、合うかどうかは実際にやってみないと分からない。

もし余裕があるのならば実際にプレイしてみるといい。…Steamで820円(iOS版は600円)とこの手のゲームとして微妙に高く地味に手が出しにくいが…。

解説動画もいくつも上がっているため、どうしてもダメだと思った時は先人の知恵を借りると良い。

ニコニコ動画キーワード検索「Getting_Over_It+解説」exit_nicovideo

タイムアタック

登頂するとスタートからクリアまでにかかった時間が表示されるため、それを競うタイムアタック世界的に競われている。現在記録については関連リンクから参照、上位の記録動画は必見。

他人と競うのに限らず実績全解除のクリア50回をえた後は(他の標がほぼいため)自己最速の記録すということがな楽しみ方になる。

作者のナレーション

このゲームには世界観を説明するようなストーリーは一切が、ゲームを進めていくと作者本人のナレーションでこのゲームが作られた背景などについて話をしてくる。かろうじてそれがストーリーだと言えなくもない。
また大きく落下をしたりすると失敗したプレイヤーに対してナレーション格言を言ったり音楽を流してくれる他、落ちたり登れなくて同じ場所を何度もプレイし続けていても話しかけてくる。

…のだが、ほとんどのプレイヤーはこのゲームの不切さや難しさで的な余裕がくなって、ナレーション音楽が酷く煽ってきているように聞こえてしまい、さらに心を乱し精を削られていくという負のスパイラルに苛まれることになる。作者うるさい自覚があり、何度も聞いているとオフにする方法を教えてくれる。)
ただ煽ってきてうるさいからとナレーションオフにしているとゲーム進行度によるナレーションも聞けなくなる。このゲームの核心についても話しているため初回プレイではオフにせず良く聞きながらプレイすることをオススメする

そもそも作者は最序盤のナレーションで辛かったり疲れたりしたら自由に中断して離れたり休んだりすることを勧めている(公式日本語字幕は少々おかしいが)し、落下時のナレーションが煽ってきているように聞こえると言ってもただの暴言といったものはない。
心に余裕がいと酷い煽りに聞こえてしまうわけだが、心に余裕をもってプレイできればそれほど酷く不快にはならない。それどころか好意的に受け止めることのできる人もいるらしい。聖人か?

ナレーションへ強い苛立ちを覚えるほど余裕がい時はまともに攻略できないため一旦中断して休むべきだ。

Sexy Hiking」について

全ての元凶Sexy Hikingとはナレーションなどで言及されるGetting Over Itのオマージュ元であるJazzuoというの人物が制作したフリーゲームのことである。2002年に発表されたものだが今でも探せばプレイできるが、正直おススメできない

このSexy HikingがあったからこそGetting Over Itは生まれてしまったのである。

ただハンマーを振り回して障害物を越えて登っていくという点はGOIと同じだが、(古いゲームであることもあって)動きが非常にチープで、操作性が非常に特殊なだけでなく接触判定や動き方がさらに奇妙で分かりづらく、ハンマー時には動かない。GOIもGOIで分かりづらいがまだGOIの方がまだ動きも分かりやすく素直なのではないかとさえ思えてくる

またステージの構成も非常に苛で、GOIでは勢いの要素が非常に強くハンマー適当に動かしていても多少登れることもあるが、Sexy Hikingにおいて運良く進めることはほぼ一切い。動かし方登り方をよく考え、それを実践できなければいけないため非常に難しい。Sexy Hikingは最初から登ることが難しい代わりにステージはやや短くまとまっており、4ステージ制で落ちても戻されるのはステージの最初までとその点は有情。GOIは長めのステージで下手なプレイヤーをむしろ途中まで登らせてから不意に突き落としてくるため一回の精ダメージに優れた心折設計となっている。GOIはSexy Hiking辛い要素をうまく昇して作られているとも言えるだろう。

諸々と違う点も多く、Sexy HikingとGOIとは似ているようで実際にプレイしてゲームから受ける印はかなり異なるだろう。ただしっかりとを据えて集中して冷静にプレイしなければクリアが限りなく遠いという所は同じだ。Sexy Hikingフリーゲームなので興味があったら気軽にプレイしてみると良いとは言い難い。

…どっちの方が難しいかって? やってみれば分かるんじゃないかな…

ゲームの評価

Steam版のクリア実績の取得率はSteam開から約二ヶたった2018年2月初旬時点で4.3%(4月中旬で4.5%)とかなり低く、実際非常にクリアの難しいゲームと評されながら全体のレビューによる評価は「非常に好評」となっていた時期もあった。(現在19年6月時点で評価は「ほぼ好評」、クリアは5.0%)

実際にプレイすると自然が入り、緊からが流れ、鼓動が高鳴っていき、思わずが出る。ゲームシステムシンプルストーリーもほとんどいのだが、プレイすることで分かるプレイしなければ分からない体験によってプレイヤーの心をとても揺さぶるゲームとなっており、多くの人の心をつかんだゲームとも言えるだろう。あるいは多くの人の心を砕いたゲームとも言える。

また見る分にはとてもシンプルで分かりやすく、プレイヤーが思わずリアクションしてしまうようなゲームで、世界中の様々な人によって(プレイヤー嗟のなども含めた)プレイ風景の配信などがよく行われている。そして視聴者がそのリアクションを愉しむためのゲームである。検索するとゲーム配信時の失敗した時のリアクションの録画をした動画がよく見つかり人気のほどがうかがえる。

特にゲームの画面やシステムが非常にシンプルで一見簡単そうにも見えてしまい「自分にならできるのでは?」と勘違いした人がプレイを始めるケースも後を絶たないが、実際は全体で20人に1人ほどしかクリアしていないようである。プレイ動画投稿してる人も必ずしもクリアまで到達できているわけではなく、諦めてもはやなかったことにしているパターンもよくあるようだ。

そうしたプレイクリアの難しさからクソゲー」「人にはオススメできない」「嫌がらせに送りつけるためのゲーム」「罰ゲーム用」「拷問など散々な言われ方もされるものの、Steamレビュー評価はなぜか好評が多い。(元々そういうゲームだと言しているので説明通りなのも低評価にされにくい理由かもしれないが…)

 

ただ難しさの原因のほとんどは非常に劣悪特殊な操作性にあり、思い通りに操作できないことによるものである。そしてやり込んでその操作性に慣れてしまったプレイヤーからは「一概にはクソゲーとも言い難い」「いわゆるクソゲーとは異なるもの」と評されることもあり、やり込んだプレイヤーくこのゲームは"考えずに作られた典的なクソゲーとは異なり、とても計算して組み上げられたゲーム"とのこと。クソゲーではないとも言い切れないが。

(19年6月時点)ちなみにSteam版の2回クリア実績の取得率は初クリア実績の半分以上(全体からクリア5%:2回3.5%)でクリアしたプレイヤーの大半が再登頂をしている上に、クリアしたプレイヤー5人に1人(全体の1.0%)は50回以上登頂(実績「So Over It.」)しているなど、ハマる人はとことんハマるゲームだ。ハマりすぎて気づいたらやってて他のことが捗らないとか

金の壺

Steam版とiOS版では登頂を重ねるごとに色へと変色していき、およそ50回の登頂で全な色となる。動画などでプレイヤー色のだった場合、それが相当の猛者であると一でわかる。金壺などとも呼ばれる。

(なおそれより先に配布されていたバージョンのものでは色にならない模様。かなりやり込んでいてもな釜のまま。)

関連動画

※このゲーム動画を見てしまうと初プレイでも感じる印が一部変わります。特に解説動画はもちろん完走動画でも各所のネタバレを見てしまうことになるため、まっさらな気持ちでプレイしたい方は動画を見る前にプレイすることをオススメします。ネタバレを気にしない方はご自由に。

ただ各所のネタバレを見てもこのゲームはとてもごたえのあるゲームですので、もし動画を見てプレイしたくなったらどうぞ自己責任で。見ている途中でやってみたいと思ったなら視聴を中断して先にやってみるという選択肢もある。

以下、動画をいくつかあげているがこれらの他にも見応えのある動画はあるのでぜひ探して見てほしい。(特徴的なリアクションの動画は一部分だけを単発でまとめてある事が多い)

ニコニコ動画キーワード検索「Getting_Over_It」exit_nicovideo

肉声実況

(断念)

(←の元ネタ


バーチャルYoutuberなど

後者動画にて完走

字幕プレイ、ボイロ実況など

字幕プレイ

完走済み

VOICEROID実況

完走済み

完走済み


金壺プレイヤー動画

単発完走

単発完走

単発完走

単発完走(現ボイロ動画速記録4m20.246s)

ちなみに現在世界記録は1分台で争う世界。しかし5分以内にするだけでも相当の熟練が必要でありこれらのタイムアタック記録は十分ヤバイ

関連静画

ニコニコ静画などではゲーム内のおっさんイラストだけでなく、他のキャラクターVTuberなどが大釜()に入っているイラストなども投稿されている。なおニコニコ静画などのタグでは文字数制限の関係で略称の「Getting_Over_It」が使われている。

ニコニコ静画検索「Getting_Over_It」

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