HIGH-MACS Simulatorとは、TVゲーム「ガングリフォン」の二次創作ゲーム・フリーゲームである。
ガングリフォンそのものについては当該記事参照。
HIGH-MACS Simulatorは初代ガングリフォンをモチーフに、ファンが制作したシューティングゲームである。フリーソフトで、PCさえあれば無料で遊ぶことができる。ミッション数や機能が制限されたβ版が2年ほど前から公開されていたが、デバッグや付加要素の実装を経て、ついに2013年11月22日に正式版となるVer.1.0.0の配布が開始された。
世界観そのものは本家ガングリフォンと同一。本作はその世界にあって「MDM社が開発した12式装甲歩行戦闘車シミュレーター」という位置づけになっている。その上で、兵装システムや味方とのデータリンク、ミッションの成否条件などにおいて独自の要素を取り入れている。飽くまでシミュレーターとしているのは、原作の世界観を二次創作による改変で壊さないようにとのことからのようだ。
ゲームに登場するような歩行戦闘車両はもちろん実在しないものの、「もし存在したらどうなるか?」を考慮したような緻密な作りこみがされており、このシミュレーター制作にあっては運用の考察も行われた。
などであるが詳細は全部後述。但しネタバレ要素もあるので、直ぐに全部書き込むとは限らない(と言いつつ「あれは嘘だ」とか言って書くかも)。
21世紀初頭、世界はブロック化が進み、各勢力は互いに軍事力で対峙していた。
日本は日米安保を解消し、中国を盟主とするアジア太平洋共同体(APC)に所属。APCは汎ヨーロッパ連合と対立していたものの、日本は憲法第九条を盾にして派兵は拒否していた。
しかし戦地で血を流す他のAPC諸国から抗議を受け、さらに中国から圧力を加えられたことで、已む無く憲法第九条を改正。日本外人部隊を組織し、海外派兵を行うようになる。
という情勢にあって、日本外人部隊の12式搭乗員はシミュレーター訓練を受けていく。
とりあえず最初の二つだけ。
本家と同じく、プレイヤーは12式装甲歩行戦闘車(ひとふたしき そうこうほこうせんとうしゃ)に乗車し任務を行う。
本家の設定を用いれば、同車は三菱重工とマグダネル・ダグラス社の合弁会社であるMDM社が開発した、高機動型歩行戦闘車。12式は日本側の制式であり、米軍側はVW-1と名づけている。米軍の方はそんな名前ではあるが、別にカブトムシみたいな形をしているわけでは無い。
それまでの歩行戦闘車(AWGS)が脚または車輪を併用した二次元機動であったのに対し、同車は限定的ながら飛行性能を付与して三次元機動を可能にしたのが特徴。
「マグダネル・ダグラスって、ボーイングに吸収されて今はもう無いんだよな・・・」
「2012年って去年かよ・・・初代では近未来設定だったのに・・・・」
という古参兵(オッサンとも言う)の呟きはさておき、 本作の12式は本家に準拠した設定ながら一部の機能が変更され、またあらたな機能が付与されている。それをざっと書き記すと。
火器そのものは本家と同じ120mm滑腔砲(GUN)、30mm機関砲(MG)、ロケットポッド(RP)、ATMに加え、レーザー誘導装置を装備している。
元々ある火力のうち、大きく異なるのはATMの誘導。ATMを選択するとHUD中央に緑色の円でシーカーの捜索範囲(多分)が示され、ジージージージーという音が鳴る。この音はシーカーが目標を捜索しているという意味。ロックオンするとHUDにロックオンの表示が出て、音がウェウェウェッウェウェウェウェに変わる。これで目標に向けて誘導されるという仕組み。
またATMでもう一つ異なるのは、フレアによる欺瞞があること。これは自車も敵もそうなのだが、ロックオンされても赤外線やレーダーを妨害するフレアを発射することで、ロックオンを妨害することが可能なのである。リアルだと戦車のスモークディスチャージャーも同じような機能を持っている。
ATMは便利ではあるものの、本家よりも弱点を持つ兵器になっている。
レーダー誘導装置は特科の火力支援を要請した時に必要なものである。それ自体に攻撃能力はないが、火力支援で飛んでくるミサイルの終末誘導においてレーダー照射を必要とする。よってこれを目標に照射し続けないと、ミサイルはどこかに飛んで行ってしまうのだ。
視察装置、平たく言うとメインカメラだが、これにズーム機能が付与された。マウスホイールでコントロールでき、前に転がすとズームイン、手前に転がすとズームアウトである。
さらにこのズーム機能はC4Iとも関連しており、味方にズームすることで指揮統制システムを介して指示や要請を行うことが可能になっている。。
暗視装置は暗闇、悪天候、視界の悪い場所で熱源、つまりは敵車両などをクッキリとモニターに表示してくれる便利な機能。
本作では12式にC4Iが導入された。これによって戦術に幅ができている。
画面左下のレーダー表示には敵味方の位置が映されるわけだが、表示される敵は自車または僚車が索敵したものだけである。自車はデータリンクによって僚車と敵に関する情報を常に共有しており、自車や僚車の周囲にある青い扇状又は円状の表示は索敵範囲を示している。この範囲に入った敵がレーダー内に表示されることになる。当然ながらこの範囲に入らない敵は認識されない。よって僚車は例えそれがどんなに弱っちい存在であっても、自車の目として重要な存在だといえよう。
さて、視察装置を僚車に合わせてズームを二段階行うと、僚車のモニター画面が映りマップが表示される。イメージとしては、カンボジアPKOに派遣された陸上自衛隊レイバー隊の柘植隊長が、自車の98式多足戦闘指揮レイバーから僚車の97式ハンニバルの視察画面を見るものに近い。この画面からは僚車やその他味方に対し、指定地点への移動や自車への追従などを要請及び指示することが可能になっている。正確にはガーネット2に対しては直接的指示、他の車両に対するものはゴーストへの要請として行われている。
また後述する指揮車両に対して同様のことを行えば、火力支援要請なども行うことができるようになった。
メニュー画面から「SPECIAL」の項目を選び、そこから12式装甲歩行戦闘車を選ぶことで、自車の塗装を好きな色に変えることができる。通常は「AUTO」になっており、ミッションに合わせて塗装が変更される。
本家と同じく僚車は搭乗するのだが、12式の項目で述べた通りで、本作における僚車の重要性は戦術面から言っても重要性を増している。様々な僚車が出てくるものの、このうち重要なものに付いて触れておく。
サバイバルモードを除く概ねのミッションに82式が登場し、部隊長が作戦指揮を執っている。82式が大破すると作戦継続不能と見なされミッションが失敗になるので、82式がやられないようにしなければならない。
また先述の通り、C4I機能を使って82式と直接接続すると火力支援要請ができる。
多くのミッションで部隊に編入されている偵察型AWGS。ベースとなる多目的多脚装甲車は文字通り、兵員輸送や自走砲など様々な用途に使える多脚AWGSとして開発されたもの。それにレーダーを取りつけ、索敵範囲を広げている。
他のAWGSや車両と異なり、広範囲を全周索敵することが可能である。こいつをやられると索敵範囲が大幅に狭まるので、色々と不便になるだろう。
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最終更新:2024/04/17(水) 00:00
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