NullPointerExceptionとは、ぬるぽである。ガッ。
もとい、Javaの代表的な実行時例外のひとつ。NPEと略される。
→ぬるぽ
NullPointerExceptionは、Javaの世界に入門した人間が最初に出会う例外、そして生涯付き合うことになる例外である。NullPointerExceptionをcatchしようなんて思っちゃダメだぞ。
java.lang.Object
+- java.lang.Throwable
+- java.lang.Exception
+- java.lang.RuntimeException
+- java.lang.NullPointerException
値がnullである参照変数に対して、メソッド呼び出しやフィールドアクセスをしたときなどに発生する実行時例外である。
プログラムは、処理をするために数値を保存しておく箱を持っている。→変数
その箱は全てPCの中のどこに置いてあるかを表す住所をもっているが、その住所も数値なのでまた別の箱に入れて置くことができる。Aという箱の住所がBという箱の中に入れられている時、「Bは、Aを指すポインタである」と言う。
ここでもしBの中に何の数値も入っていないのに(→null)Bをポインタとして扱おうとしたら、Bはどの箱の住所も指していないことになるので、エラーが起きる。これがNullPointerException、すなわちNull(数値がない)Pointer(ポインタの)Exception(エラー)なのである。
※Exceptionは厳密にはエラーとイコールではないが、説明が長くなりそうなので省略した。
Javaは型があっていなければコンパイルすることすらできないが、型があってさえいればそれなりに動く「型安全」が言語仕様としての特長の一つである。
ところでnullはどうであろうか。nullはすべてのクラスのインスタンスとして代入に使用できる。しかし、nullは一切メソッドを持たないのでいかなるクラスの要件も満たしていない。すなわちnullは「どれでもありながらどれでもないオブジェクト」ということができ、この性質がエラーの原因でもある。
nullはすべての型に値として代入されコンパイルを通ってしまうが、一方でどんなメソッドを呼び出しても動作しない。型安全の例外がnullなのである。
Javaの言語仕様に深く根ざした問題であり続けたNullPointerExceptionであったが、2014年、Java8にOptionalクラスが導入されてからは解決の糸口が見えつつある。nullが入りうるところにはOptionalで包んだ値を用い、Optionalから値を取り出すときにnullへの対応を強制することで型安全性を取り戻したのだ。
もっとも、互換性の関係から過去のライブラリ資産へのOptionalクラス導入は進んでおらず、本当に解決されるのは遠い未来のことであるようにも思える。
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最終更新:2024/04/19(金) 15:00
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