PlayStation Plus

PlayStation Plus（PS Plus）とは、2010年6月にスタートした、現SIE提供の有料会員サービスである。PlayStation Networkに接続できるゲーム機であれば、原則加入・サービス利用が出来る。

PSNが稼働している全地域で提供されているが、各地域によって内容や価格、加入期間に差がある。以降は日本向けの状況のみを掲載する。

概要

PlayStation 4(PS4)が発売する前にスタートしていることからもわかる通り、本来はオンラインマルチプレイ以外の付加価値を受けるためのサービスであった。PS4発売後は、PS4以降のゲーム機におけるオンラインマルチプレイ会員としての側面も持っている。

日本の値段は記事更新時点で下記の通り。原則自由に延長購入可能。

プラン名	期間	価格(10%税込)
エッセンシャル	1ヶ月	850円
	3ヶ月	2,150円
	12ヶ月	6,800円
エクストラ	1ヶ月	1,300円
	3ヶ月	3,600円
	12ヶ月	11,700円
プレミアム	1ヶ月	1,550円
	3ヶ月	4,300円
	12ヶ月	13,900円

プランごとに「コンテンツサービス」の特典が異なる。詳細は後述する。また、上位プランへのアップグレードは残りの有効期限に応じた、加入対象期間の差額を全額支払うことになる^[1]。

なお特に明確な宣言はされていないが、PlayStation Portable(PSP)向けのサービスは終了している。以前はフリープレイでPSP向けコンテンツ配信がされるなど、間接的に利用が可能であった。

過去の情報

2023年9月6日より、価格が12ヶ月プランに限り現行価格へ値上げとなった。既存12ヶ月プラン契約者は、自動更新に限り同年11月5日まで従来価格であるが、9月6日～11月5日中に手動更新・上位プランアップグレードを行った場合は、新規契約と同様新価格となる。

2022年6月1日までは、エッセンシャル相当のプランしか用意されていなかった。価格は同等であり、この時の加入者は全員エッセンシャル加入者となっている。

2019年8月1日より、価格が当時のエッセンシャル相当へ変更された。2019年10月1日の消費税10%へ増税時は据え置き(本体価格値下げ)となった。2019年7月31日までは下記の通り。

• 旧1ヶ月：514円(473円+8%税)
• 旧3ヶ月：1,337円(1,230円+8%税)
• 旧12ヶ月：5,143円(4,732円+8%税)

過去には「20年利用権 13,284円(12,300円+8%税)」が先着123名に販売されたこともあった。

価格推移表

プラン名	期間	価格(比較のため税抜・税込併記)
		2010年 開始時	2014年 4月1日以降	2019年 8月1日以降	2019年 10月1日以降	2022年 6月2日以降	2023年 9月6日以降
エッセンシャル	1ヶ月	476円 (5%税込500円)	価格転嫁 (8%税込514円)	787円 (8%税込850円)	773円 (10%税込850円)	変化なし (10%税込850円)	変化なし (10%税込850円)
	3ヶ月	1,238円 (5%税込1,300円)	価格転嫁 (8%税込1,337円)	1,991円 (8%税込2,150円)	1,955円 (10%税込2,150円)	変化なし (10%税込2,150円)	変化なし (10%税込2,150円)
	12ヶ月	4,762円 (5%税込5,000円)	価格転嫁 (8%税込5,143円)	4,762円 (8%税込5,143円)	4,675円 (10%税込5,143円)	変化なし (10%税込5,143円)	6,182円 (10%税込6,800円)
エクストラ	1ヶ月					1,182円 (10%税込1,300円)	変化なし (10%税込1,300円)
	3ヶ月					3,273円 (10%税込3,600円)	変化なし (10%税込3,600円)
	12ヶ月					7,818円 (10%税込8,600円)	10,636円 (10%税込11,700円)
プレミアム	1ヶ月					1,409円 (10%税込1,550円)	変化なし (10%税込1,550円)
	3ヶ月					3,909円 (10%税込4,300円)	変化なし (10%税込4,300円)
	12ヶ月					9,318円 (10%税込10,250円)	12,636円 (10%税込13,900円)

加入特典

大きく分けて、「コンテンツサービス」「システムサービス」の2種類が存在する。

コンテンツサービスは前述の通り、プランごとに内容が異なる。

機能	エッセンシャル	エクストラ	プレミアム	備考
下記以外の全機能	○	○	○
ゲームカタログ	-	○	◎	◎：クラウドストリーミング
PlayStation Now全機能	-	-	○
ゲームトライアル	-	-	○
クラシックスカタログ	-	-	○
Sony Pictures Core 一部見放題特典	-	-	○

詳細は下記を参照。

コンテンツサービス

PlayStation 3(PS3)、PlayStation Vita(PS Vita)向けのコンテンツ更新は、フリープレイのみ2019年3月更新分を持って終了。その他のコンテンツ更新も継続特典以外に変化がないまま、2022年6月のPS Plus刷新に伴い、PS Plusコンテンツ一覧自体が削除されている。既に獲得したものは使用可能。

フリープレイ

製品版をPS Plus会員費だけで楽しめる。一度ダウンロードリスト/ライブラリに追加した後は、完全に配信終了となるまでいつでもダウンロード可能。

当然だが、PS Plusの有効期限が切れると遊べなくなる。削除はされず再加入でプレイ可能。

ディスカウント

PS Plus会員価格として、割引価格で購入可能。一度購入した後は、PS Plusの有効期限が切れてもプレイ可能である。

先行配信/スペシャル

PS Plus会員先行配信、あるいはPS Plus会員限定コンテンツ。会員限定βテストも含まれる。

PlayStation Plus コレクション（2023年5月10日サービス終了）

以下の内容はサービス中の内容。終了したため新規獲得不可。獲得済みであれば下記の通り使用可能。

PlayStation 5(PS5)限定。PS5からライブラリへ追加した場合にのみ、対象PS4タイトルが遊び放題となる。原則無期限だが、事前告知の上でPS Plus コレクションから削除されることもある。

一度追加した後は、PS4など対応機種であればどれでもプレイ可能。またフリープレイ同様一度追加すれば、リストから削除されても（完全に配信終了となるまで）いつでもダウンロード可能。

こちらも当然だが、PS Plusの有効期限が切れると遊べなくなる。再加入でプレイ可能。

PlayStation Stars 購入ボーナスポイント

PS4以降、Android/iOS端末所有者限定。PlayStation App経由にて「PlayStation Stars」と呼ばれるポイントプログラムに参加できるが、PS Plus会員に限り、PS Store購入金額の10%をポイントとして受け取ることができる。

貯まったポイントはコレクティブルアイテム（単なるアプリでの飾り付け用）だけでなく、ウォレット チャージ、特定ゲームの直接ポイント引換に使用することもできる。ウォレット チャージは7,250ポイント→2,900円など変換レートがかなり悪く設定されており、特定ゲームへの引換とする方がお得になっている。

ゲームカタログ

PS4以降、かつエクストラ加入者・プレミアム加入者限定。ここに登録されたPS4/PS5タイトルの製品版が遊び放題となる。プレミアム加入者であれば、PS4タイトルに限りクラウドストリーミングも可能。

フリープレイ・PS Plus コレクションとは異なり、原則いつまでもダウンロード可能というわけではなく、途中で配信終了・プレイ不可能となることがある。タイトルは毎月フリープレイ同様に追加される。

PlayStation Now(PS Now)同様、7日に1回はオンライン接続が必須となる。クラウドストリーミングを選択した場合は、PS Now同様DLC及び一部周辺機器の使用ができない。

PlayStation Nowの全機能

PS4以降、かつプレミアム加入者限定。PS Nowの単独サービスは2022年6月1日付で終了しており、その代替及び会員費はPS Plus プレミアムとなる。

わかりやすくするために分離しているが、PS Nowのタイトルはゲームカタログ or クラシックスカタログに統合されており、こちらで元PS Nowなのかどうかは（そもそもストリーミングしかできないPS3タイトルを除いて）リストを突き合わせることでしか判別することができない。

また全てのPS Nowタイトルが移動したわけではなく、これをきっかけとして取り下げられたタイトルも存在する。

仕組みについては大百科記事『PlayStation Now』を参照。

ゲームトライアル

PS4以降、かつプレミアム加入者限定。最新ゲームの製品版をプレイ可能時間のみ制限し、時間内であれば全要素を楽しめるサービスである。トロフィー獲得・同期可能。

過去に存在した同名コンテンツサービスの復活版。過去はPS3/PS Vitaのみ存在し、トロフィー獲得はできても同期不可であった。

クラシックスカタログ

PS4以降、かつプレミアム加入者限定。ここに登録されたタイトルが遊び放題となる。集めているタイトルが異なるだけでゲームカタログと同一の仕様。

内容は「PS3以前の作品をリマスター・リメイクしたPS4/PS5タイトル」「PS2 Classics（※大百科記事『PlayStation 4』参照）」「新規に製作されたエミュレート動作の初代PS/PSPタイトル」「元PS Nowの仕組みを利用した純粋なPS3タイトル」のいずれかとなる。

なおこの内、新規製作初代PS/PSPタイトルは、一部基本1,100円で他プラン・未加入者も購入可能。過去に該当ゲームアーカイブス(PS)/該当タイトル(PSP)を"有料で購入"していた場合は、100円で購入可能となる。

Sony Pictures Core 一部作品見放題

PS4以降、かつプレミアム加入者限定。「PlayStation Plusに含まれています」へカテゴライズされた映像作品が、追加料金無しで見放題となる。再生はストリーミングのみ。

なおSony Pictures Coreとは、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが運営する映像配信サービス。つまり運営母体が別会社であるため、同じソニーグループでも利用規約などは全く別となる。同意できなければ利用はできない。

システムサービス

PS4以降/それ以前で仕様が異なる。全システムサービスはどのプランであっても有効。

オンラインマルチプレイ

PS4以降のゲーム機はオンライン対戦・協力プレイが有料となっており、その支払方法はPS Plus会員費となる。

ただし台数単位であり、「いつも使うPS4(PS4)」「コンテンツ共有とオフラインプレイ(PS5)」を設定しているPS Plusユーザー1名が存在すれば良い。

PSP/PS3/PS Vitaは無関係で、従来通り加入不要。

セーブデータお預かり（オンラインストレージ/クラウドストレージ）

本体内蔵エミュレータ動作(PS/PS2ゲームアーカイブスなど)以外のゲームにおけるセーブデータをバックアップできる。PS4以前とPS5以降で呼び名が異なり、PS4以前は「オンラインストレージ」、PS5以降は「クラウドストレージ」と呼ぶ。

PS3/PS Vita系列はプラットフォーム単位で合計1GB、1000ファイルが限界。ごく一部非対応ゲームが存在する。

PS4は100GB、1000ファイルとなっている。2014年時点ではPS3と同等であったが、2015年9月度更新を持って10GB・2019年2月度更新を持って100GBへ拡大した。

PS5は100GB、ファイル数無制限となっており、PS5ゲームでのセーブデータは完全に同期される（同期していない場合、どちらかを残すか選択しない限り起動できない）。PS4の領域にアクセスすることも可能で、この場合はPS4と同じルールが適用される。

コピー禁止のセーブデータでも無理やりアップロードが可能。ただしダウンロードする場合は、コピー禁止でないセーブデータを扱っていたとしても、直前の操作から24時間経過している必要がある。

PS3タイトルの一部に存在する、「セーブデータをゲームインストールデータにまとめて保管する」タイトルのアップロードは出来ない。セーブデータとして書き出し可能なものはそのセーブデータをアップロード可能。

シェアプレイの強化

PS4以降限定。同一のプラットフォームにて、配信者：ホスト、閲覧者：ビジターの2人間でホストのゲームを一緒に見ることができる機能のこと。これ自体は加入不要である。

PS Plus加入者はシェアプレイが強化され、ホストのコントローラー操作権をビジターに渡してプレイさせられる他、ホスト・ビジターで別々のコントローラーを扱うよう設定することで遠隔でのローカルマルチプレイも可能である。

ホストのコントローラーをビジターに渡す場合はホストのみPS Plus加入必須、ビジターは不要。ホスト・ビジター間でシェアプレイによるローカルマルチプレイを行う場合は両者共にPS Plus加入必須。

ゲームヒント

PS5限定。対応ゲームかつPS Plus加入者は、コントロールセンターより公式の攻略情報を呼び出すことができる。

左右サイドどちらか、あるいはピクチャー・イン・ピクチャー方式で表示しつつプレイでき、動画が添付されている場合は再生しながらのプレイも可能。

自動トロフィー同期

PS3/PS Vita限定。決めた時間に対応ハードウェアが起動し、トロフィーの同期を自動で行う。

PS4以降は加入不要のため、特典自体廃止。通常起動中に自動トロフィー同期を行っている。

自動ダウンロード/アップロード

PS3/PS Vita/PS4限定。決めた時間、もしくはスタンバイモード/レストモード中に対応ハードウェアが起動し、ゲームソフトやシステムソフトウェアのダウンロード、セーブデータお預かり（オンラインストレージ/クラウドストレージ）分の同期を自動で行う。

PS3はバージョン4.50以降、システムソフトウェアのみ加入不要。

PS4はPS3の仕様を受け継ぐ他、インストールまでを自動で行ってくれる。なお通常起動中はゲームソフトに限り自動ダウンロード等を行い、この分に関しての加入は不要。

PS5は加入不要のため、特典自体廃止されている。

関連動画

関連チャンネル

関連項目

• PlayStation Network
• 更新終了ハードウェア
  • PlayStation Portable
  • PlayStation 3
  • PlayStation Vita

関連リンク

• PlayStation Plus公式サイト

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脚注

1. *エッセンシャル 12ヶ月プラン加入直後にプレミアム 12ヶ月加入を行った場合、10,250円から5,143円を引いた「5,107円」が請求される。有効期限はそのままであり上乗せされない