SCP-2872とは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
SCP-2872 | |
基本情報 | |
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OC | Euclid Keter |
収容場所 | 未収容 |
著者 | Freudian |
作成日 | 2015年7月27日 |
タグ | en keter scp ウマ 予知 動物 未収容 物理学 生物学 |
リンク | SCP-2872 |
SCPテンプレート |
SCP-2872は起源および血統不明の不明確なサラブレッド種の種牡馬である。血統不明なのにサラブレッドとはこれ如何に。また目に見えて加齢しないという特徴を持っている。
特別収容プロトコルは、私有厩舎に収容し、常駐スタッフが世話が行う。6ヶ月に1度、財団の医療職員から完全な身体検査を受け、財団の承認を受けた騎手の助力の下、レースに相応しい状態を保つ。ここまではそう難しいものではないがSCP-2872の収容プロトコルにはある重要な条件がある。それは
少なくとも5年に1回、ケンタッキーダービーを勝利する必要がある。
詳細についてはケンタッキーダービーの記事を参照してほしいが、「スポーツの中で最も偉大な2分間」と呼ばれ、全米のホースマンが一度は夢見て目標としている権威あるレースである。当然、出走するだけでも大変であり、さらに3歳の時にしか出走できないため、どれほど卓越した素質を持った競走馬でもそれを逃したら二度と出走できない狭き門である。そういう意味では毎年出れるのは狡い。
SCP-2872は極めて熟練された競走馬であり、ケンタッキーダービーでも2:01という好タイムを記録している。ただ、SCP-2872の競走能力を持ってしても勝てないときは勝てないらしく、最後の勝利から5年が経過するとある異常性質を発現する。
SCP-2872は普段の振る舞いが温厚であるものの、この時ばかりはそうではなく大きく円を描いて走り始める。この段階に入って2日以内に、継続的に走り続けて進路上の柵や壁を破壊するのに十分な速度まで加速する。この状態まで至ると如何なる衝撃でも肉体的に傷付くことはない。
SCP-2872の進路が妨げられなくなった場合、最高速度は毎秒約320mに到達し、数百kmに及ぶ距離を横断する楕円形の軌道で走り始める。こうなったSCP-2872を減速させる唯一の既知の方法は「どうどう、坊や! / Whoa, boy!」という言葉を聞かせることのみである。これを聞いたSCP-2872は50m走った後に停止するが、音には効果発現前にドップラー効果を考慮した調整が必要である。
SCP-2872が記録上最初に異常な加速を発現したのは196█年のケンタッキーダービー直後であり、2着に終わったと考えられる。州間高速道路24号線の3マイルにわたる破壊などの、3000万ドルに及ぶ被害を引き起こした。異常存在を抑制する複数回の試行の後、最終的に飼い主と仮定されている素性不明の、50代後半のアフリカ系アメリカ人男性が介入したことによって落ち着きを取り戻した。
この男性はSCP-2872の所有を財団に移すことに合意し、破壊的影響を中和するための5年間の原則について概説したが、更なる質問を受ける前に相当な速度で去って行った。彼を追跡する試みは成功していないらしい。どうみてもSCiPです。本当にありがとうございました。
その後、SCP-2872を財団施設に収容する試みが行われ、2回の異常性発現を引き起こした後、私有厩舎および騎手との間に合意が成された。これ以来、SCP-2872はケンタッキーダービーを一貫して勝ち続けている。
200█年、J███博士によって、現在の収容プロトコルは、異常性発現の実際的な阻止ではなく、宥和するためのものでしかないと主張。 この主張の下、SCP-2872はサイト-12の地下50mに位置する動物学的収容室に収容。この収容室の面積はSCP-2872が加速する可能性を排除することが意図されたもので、4SCP-2872が新たな収容プロトコルに順応しないことを確実にするため、医学的検診が4週間に1度行われる。こうして収容プロトコルは異常性の中和へと書き換えられた。
しかし収容違反は起こった。
SCP-2872が最後にケンタッキーダービーに勝利した5年後の201█年、SCP-2872は収容室内を走行・歩行できないことに動揺の兆しを見せ始めた。鎮静剤の投与や、「どうどう、坊や!」は効果を発揮せず、苦痛を見せ始めてから5時間後、SCP-2872は収容室から地上のサイト-12に向けて荒々しく突発し、███名の負傷者と██名の死者を出す収容違反を引き起こした。その後、SCP-2872は脱出速度に達し、こうま座方面への軌道に乗った。
……確かに財団の理念としてはSCiPの欲求を発散させているのは収容しているとは言い難いのかもしれない。しかし、SCP-2872は生き物だ。実際の競走馬でも旋回癖を矯正しようとしてた結果、ストレスを溜め込んで調子を崩している。ましては一度異常性を発揮したら手が付けられないほどの欲求を無理やり抑えつけられたSCP-2872にとっては相当なストレスだったであろう。
現在、SCP-2872は太陽系から10光年離れてた位置で、推進力を失っていると推定されている。分析ではSCP-2872が旋回していることを示唆している。
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最終更新:2024/04/19(金) 09:00
最終更新:2024/04/19(金) 09:00
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