TVR(てぃーぶいあーる)とは、イギリスに存在していたスポーツカーメーカーの事である。1947年、イギリス・ブラックプールでトレバー・ウィルキンソン(1923-2008)によって設立された。名称は「Trevor」から子音を抜き出した物。
1000kg代の軽い車体に360馬力は軽く越えるエンジンを載せることによって圧倒的な高速性能を発揮していたが、反面、電子制御部品は省略される傾向にあるので、乗りこなすのは難しいとされている。
外国車には故障が付き物と言われているが、TVRはまさに壊れやすさに定評のあるメーカーで、維持費がかかる事を覚悟しなければならない。
鋼管パイプフレームのシャシーにFRP製の車体を載せるという特異な方法で作られている。これは昔日のスポーツカーではよく用いられていた方法だが、モノコックボディが普及した今では非常に希少な物となっている。だが、このパイプフレームのシャシーが腐食しやすいので注意。中古で購入する場合には業者、もしくはオーナーにシャシーの腐食具合を尋ねたらほうがいいだろう。また、フレーム部分が出っ張っている影響で、車内のセンターが大きく盛り上がっており、運転席と助手席がパーティションで区切られているような独特の雰囲気になっている。
ドアパーツがなく、ドアミラーの下にあるボタンでドアを開閉する、トランクを開けなければ給油ができないなど変わった仕様であるが、空気抵抗を少しでも減らすためだと考えられている。タルガトップ、あるいはオーブンで発売されているが、天井部がパネルになっていてオープンにする時にはそれを取り外して収納するため、トランクの容量が大きい。ただし、故障し易いので長距離ドライブには向かないらしい。
創業者のトレバー・ウィルキンソンは14歳の時に学校を中退して、自動車屋で働き、後に独立してTVRを立ち上げるという人物で、自動車の修理とディーラーがメインだったが、経営が軌道に乗ると自車製作を志すようになる。とはいっても、メカニックとしては優秀であったが、自動車工学の教育を全く受けてこなかったので最初の頃は趣味の領域のレベルのものだったが、徐々に力量を上げ、ついには1958年にグラチュラを発表、安価で高性能のスポーツカーとして人気を博すようになる。が、グリフィス以降は経営が悪化、マーチン・リリーに経営権を引き渡すようになる。
マーチン・リリー時代も軽量ハイパワーなスポーツカーを製産、年間生産台数400台の自動車メーカーへと成長するが、1980年に発表したタスミンが従来のTVR車とは違う直線で構成されたデザインで外してしまい、ピーター・ウィラーに経営権を譲渡する事になる。
ピーター・ウィラーの時代にはSシリーズで年間700台製産を達成、グリフィス(2代目)、キミーラと発表。キミーラがTVR最大製産車種になるなど躍進する。
エンジンもフォード・ローバーと他社製品であったが、自社でV8エンジン・AJP8を作り出すとサーブラウに搭載、その後も直立6気筒のSpeed sixといったエンジンを作るなど驚異的な進歩を遂げる。この時代が黄金時代だったかも知れない。
が、2004年にロシア人の実業家ニコライ・スモレンスキーに買収によって破局を迎えてしまう。
TVRの信頼性の低さはパーツの質の悪さによるものだったため、それを改善しようとするやり方は悪くはなかったものの、パーツの供給をイギリス国外で調達する事や工場そのものをイギリス国外に移すやり方が混乱を招いてしまい、2006年に破綻、実質的には潰れてしまった。
しかし、2013年にレス・エドガーに売却。エドガーはTVRを復活させると公言、今後の成り行きが気になるところである。
元々はFIA-GT選手権用に開発された車種で、2台のSpeed sixをクランクシャフトでつなぐことによって7.7リッターV12エンジンとした、実に英国面なエンジンを搭載することをキモにしていた。
ロードカーとしても販売が企画されていたが、1020kgの軽量シャシーに800馬力のエンジンなのに、例によって電子制御部品も搭載されていないので市場に出すには危険すぎると判断され、お蔵入りすることとなった。
ちなみに2台のエンジンを合体させるのは航空業界では駄作のフラグである。例を挙げるとあのゼネラルモーターズがフィッシャーP75という機体で失敗している。F1でもかつてBRMがH16型エンジンでやらかした。アメリカでさえも失敗しているのだから、実際に市場に出ていたら、どのような阿鼻叫喚が待ち受けていたのやら。
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掲示板
3 ななしのよっしん
2017/09/11(月) 03:17:37 ID: ZDCBIF17f6
よっしゃ復活だぜ、頼むから日本でも売ってくれ、小さい頃にタスカンを本で見てそのキモカッコよさに惚れ、知れば知るほど面白さが分かる車達だからこれを日本の変にブランド化しているスポーツカーに知らしめてやれ
4 ななしのよっしん
2017/09/25(月) 21:01:15 ID: rRfjQaDK0P
ドイツ勢「そうだそうだ」
イタリア勢「どうせお前ら不正かポンコツじゃないか」
アメリカ勢「ブランド信仰のユーザーがキモすぎて引かれるだけだ」
5 ななしのよっしん
2018/06/13(水) 11:52:40 ID: K2Qhw3MsjV
ドアノブ無し、鍵無し、どう見ても内装がコンセプトカーなサーブラウの突き抜けた存在感。映像でしか見たことはないが、素晴らしいと思った。
あれは芸術だと思う。
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最終更新:2024/03/29(金) 14:00
最終更新:2024/03/29(金) 14:00
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