Thaumiel 単語

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タウミエル

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本項では、シェアード・ワールドSCP Foundation』の彙を解説しています。それ以外のThaumielについては、『タウミエル』を参照してください。


Thaumielとは、シェアード・ワールドSCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)に付与される収容難度を示すクラシフィケーション(オブジェクトクラス)のひとつである。

概要

財団は本来、オブジェクトを収容すること、そしてその収容によって人々が「異常」を知ることなく平和生活できるようにすることが的である。ここにおいて、アノマリーというものは利用価値のあるいくつかは利用されることもあるが、基本的には想定していない異常の発現や、そもそもの未解明の技術の使用自体への信頼性のなさから、積極的に行われることは少ない。だが、例えば他のオブジェクトが何かしらの問題を起こし、それを解決しなければいけないというときに、手段の選り好みをしている場合でもないだろう。そういうときに使われる、『財団の最終兵器』、それこそがThaumielである。

使いたくない理由はさまざまで、単に信頼性がないだけでなく、「使用にあたってヴェール政策を断念しないといけない」「そもそも普段仲の悪い要注意団体に頭を下げなきゃいけなくなる」「失敗するとかえって状況が悪化する」などがあげられる。まあどう頑ってもSafeクラスにはならないようなアノマリーばかりであると理解いただきたい。むしろSCP-2000SCP-3480のように、性質的にはKeterないしApollyonクラスノマリーが多め。まあ中には確かにSafeじゃないけどいいとこEuclidだよねみたいなブツもあるけども (SCP-4967とか)。

のかかったテストでも、「それがそのものならThaumiel」とされている。Thaumielは収容されるものというよりは、収容に使われるようなものであり、しまった場合の危険性の議論そのものが意味なのかもしれない。

なお、Thaumielの由来はカバラのクリフォトの第1クリファであるタウミエルクリフォトとは邪悪のと呼ばれ、Keterの由来であるセフィロト (生命の)とは対立し、タウミエル自体がセフィロトの第1セフィラである王冠 (テル)と対立する。つまり元来は悪魔サイドであるのがタウミエルなのだが、財団こそがタウミエルであり、収容困難な『世界をどうこうしようとするオブジェクト』がKeterなのは、財団がいざとなればとさえ戦うような集団だからだろうか。

SCP-001提言の一つ、ロジェの提言 (Keter任務)で初登場したオブジェクトクラスで、その後SCP-2000 (機械仕掛けの神)の登場で有名になり、後に標準的なオブジェクトクラスとして定された経緯を持つ。このように最初から認められたオブジェクトクラスではなかったためか、『アノマリー分類システム (Anomaly Classification System)』では特殊/物語クラス群 (Esoteric / Narrative Classes)とされている (Esoteric/Thaumiel) 。

Thaumielクラスアノマリーの例

SCP-2000 - Deux Ex Machina (機械仕掛けの神)

文明を再構築することができる地下施設であり、K-クラスシナリオ生時地球が破壊し尽くされなければ、そこに人類を再生し、文明をやりなおせるというもの。この手順を『手順ラザルス-01』と呼び、長い時間をかけて文明を元通りに戻すことができるリセットボタンである。

もともとTale『マリアナ海溝から回収された文書』において、財団職員と思わしき男が『Reboot』のために持ち出したなにか、というものが示唆されていたが、それに対するアンサーとして生み出されたもの。ただし、現在は壊れているうえ、過去の起動時に人間とは全然異なる『失敗作』を生み出している。

SCP-3480 - Olympus Mons (オリンポス山)

オリンポス山の頂。なんとこの山頂、現実強度を現すヒューム値がぶっ飛んで低い。そのため普通の人でさえ簡単に現実改変ができてしまう。だいたい9ヶに1度、ここから強現実改変実体が出現してくる。しかもこの現実改変実体はソシオパスにしてナルシシズムにして暴力性向という困った実体群であり、しかもこのオブジェクトの収容時に手順ラザルス-01が行われているうえ、生み出される実体群はSCP-2000の『失敗作』に似通っている。これが示すことは――

SCP-4967 - Thaumielvis (タウミエルヴィス) 百アイコン

エルヴィス・プレスリーモノマネ芸人をしていたマイケルシモンズ氏の死体。腐敗せず、フーバーダムの貯池から動かすことができないという異常性を持つ。これだけだとただの動かせないだけの腐らない死体止まりだが――

単体の収容難易度はせいぜいEuclid止まりであるがThaumielになったオブジェクト

SCP-3022 - Hooked on a Feeling (気持ち的に引っ掛かる)

コートなどを引っ掛けるためのフックが存在しないトイレに入った時、これを持っていればフック提供してくれるというオブジェクト。……なのだが、提供方法が「平行世界フックのある世界線に移動させる」というものだったりする。用が済んでも元の世界には戻ることができない。

ついに単体ではEuclidどころか、Safeオブジェクト染みたアノマリーだが、こいつがThaumielなのは財団の要人がK-クラスシナリオ時に異世界逃げるための手段として規定されているため。要は最重要機密扱いなのでThaumielに定されているのだ。

SCP-179 - Sauelsuesor (太陽の姉妹サウエルスエソル)

太陽の近くを漂う巨大な女性。財団にいろいろな世界危機を教えてくれるのだが、彼女特定かだけを助けたいわけではなく、困っている人は全員助けたいと願っている。そのため、財団以外の要注意団体SCP-179を知ってしまうと悪用されかねないのだが、巨大すぎて収容できないし、アドバイス自体は財団の助けになるためThaumielとなっている。

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