buell

Buellとは、アメリカ合衆国でオートバイを生産しているメーカーである。

概要

オートバイメーカーとしては歴史が浅く、ビューエルモーターサイクルカンパニーとして設立されたのは１９８６年のこと。１９９８年以降はハーレーダビッドソン内のブランドとして存在しており、販売網やメンテナンス面での共有化が図られている。エンジン関係はハーレーダビッドソンの工場で生産されているが、エンジン自体はＢｕｅllオリジナルで性能も大幅に向上しているのが特徴。Ｂｕｅｌｌの技術が、ハーレーダビッドソンのスポーツスターシリーズ系のエンジンにフィードバックされているのは有名な話。そのトルクフルかつ耐久性の高いエンジンは、Ｂｕｅllのアイデンティティーでもある。

Ｂｕｅｌｌの最大の特徴は、その車体設計にある。トルクフルだが空冷２気筒のエンジンは、国産メーカーの同クラスのエンジンと比べて出力が低いため、限られた出力を最大限に生かす設計をしている。創立者であるエリック・ビューエルの考える極めて合理的な設計は、他メーカーの設計とは異なり独創性に満ちており、その独創的な設計のため変態バイクと呼ばれることも少なからずある。車体部品における専用設計の比率の多さから、他メーカーと比べて開発における理想の追求度はＢｉｍｏｔａと並び極めて高い。

ちなみに、変態バイクの異名はスズキよりも古い。

現行ＸＢシリーズの特徴は以下の通り。
・エンジンはラバーマウントとなっており、振動の多いエンジンにも関わらず乗り心地は良い。
　※ゴム使用の多さから、エリック・ビューエルの「ゴム」への執着が見てとれる。
・マフラーやサスペンションといった重量分を車体の中心へ設置する設計手法「マスの集中化」の徹底。
・極端キャスターが立てられたサスペンション、超ショートホイールベースからくる高い旋回性能。
　※レーサーのＴＺ１２５を参考にしたと言われている
・超コンパクトな車体
　※１０００ｃｃクラスのエンジンを積むにも関わらず、車体サイズは２５０ｃｃよりも小さい
・空冷ＯＨＶ４５度Ｖツインエンジンの採用
　※カムシャフト位置が低いため重心が低く、オートタペットを採用している
　※回転上限が低く、構造が単純なエンジンのため寿命が長い
・リムマウントされたフロントブレーキシステム
　※絶対制動力の確保とコントロール性の両立
以上のことから、旋回時間を短くとり、スロットルを開ける時間を長くとれる設計思想が根底にある。
特に１２００ｃｃのエンジンは、立ち上がり加速で重要な中間加速が市販車世界最速レベルを誇る。

車体とエンジンのバランスがよく、ＸＢシリーズが発売されてから１０年近くたった現在でも、ベストハンドリングマシンと評するバイク乗りは多い。

追記：２００９年１０月１６日、エリック・ビューエルはＢｕｅｌｌの生産中止を発表した。。。　復活を願う！！！

 

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