80年代に勃興したハードコア・パンク。その中からメロディアスでやたらと感傷的な歌詞を歌うバンドが現れ始めた。これが「エモーショナル・ハードコア」、「エモコア」などと呼ばれる音楽ジャンルで、エンブレイス、ライツ・オブ・スプリングといったバンドがこれにあたる。
そしてその延長線上として90年代ころからEmo(英語読みでは当然イーモウである)というジャンルが確立されたのだ。このころになるとかつてハードコア・パンクから派生したにもかかわらず、革新性や反商業主義といった要素が薄れ、ナルシズムやナードチックなたたずまいといった別の音楽性に変わっていた。もともとむき出しの感情を歌にすることを表してきたジャンル名のEmotionalという単語も、その女々しさを表現したものととらえられるようになってきた。
このようなジャンルなので、英米圏ではどことなく幼い若者の聴く、子供向けの音楽と批判されることも多い。しかし、Emoはもはやパンクやゴスに近しい、ファッションといった音楽ジャンルにとどまらない文化的ムーブメントを指すものに変化していったのである。
さらにEmoの内部でも歴史は繰り返す。Emoが確立し始めた90年代、ヴォーカルの絶叫が特徴的なサブジャンル・スクリーモが誕生したのである。この結果Emoの中からメタルに接近するものが登場し、エモメタルと呼ばれるサブジャンルも誕生したのであった。
またEmoは日本にも上陸し、90年代から自らをエモと名乗るバンドも登場した。日本語圏でも本来エモは音楽ジャンルを指すジャーゴンにすぎなかったのだが、00年代末期から10年代にかけて意味を変転しつつ、エモいという概念を生み出したともいわれている。
Emoを、単独で取り扱った、日本語で読める、ディスクガイドは00年代中ごろに発売された以下のもののみである。加えてシンコーミュージックのディスクガイドシリーズはいったん仕切り直しが行われ、Emoに関してはその仕切り直しの後には再販されず、絶版したままである。
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最終更新:2025/03/30(日) 18:00
最終更新:2025/03/30(日) 17:00
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