「MikuMikuEffect」(以下MME)とは、2010年09月18日に「舞力介入P」によって公開された「MikuMikuDance」(以下MMD)に付随するツールである。
なお、「舞力介入P」は「MikuMikuTransborder」の作者でもある。
DirectX用の機能であるエフェクトを、MMDでも使用可能にするツールである。
このツールによってエフェクトファイル(fx形式)を適用することで、光源などコントラストや質感の表現、ブラーのようなレンズ効果の表現、更にそれらを空間座標によりコントロールできる等、視覚効果の表現力を、従来のMMDに比べ飛躍的に向上させることができる。
技術的には、同じ「舞力介入P」の「MikuMikuTransborder」同様、「API Hook」の技術を応用しているものと思われる。
ただMMEでは、介入の対象となるソフトをMMDに限定した事などから、あたかもMMDの機能の一部であるかのように設計され、扱いが格段に容易になった。
但し、エフェクトファイルによる表現は、基本的にグラフィックボードの性能依存であり、使用しているグラフィックボードが対応していなかった場合、想定通りの結果にならなかったりMMDが強制終了することがある(2010年9月現在)。
尚、MMEの作成者「舞力介入P」と、MMDの作成者「樋口M」の間で、したらば掲示板を通じ連絡がとられ、MMD側からも、MMEに対し、情報伝達手段を整備する等、機能的アプローチが加えられるようである。
但し、MMEはあくまで追加要素としての存在であり、MMD自体への組み込みは無いとしている(2010年9月末現在)。
ツールに同梱されているエフェクトファイルはAMD RenderMonkeyに同梱されているサンプルデータを元に改造されており、「舞力介入P」の動画説明文によれば
エフェクトファイルについて補足しますと、これはつまるところ、
シェーダ用のプログラムコードであって、作成にはプログラマとしての技能が必要です。
現在、モデルデータやアクセサリが多数配布されているのと同じように、
様々なエフェクトファイルが作成&配布されるようになるのが、理想形だと思っています。
とのことである。
MMEをダウンロードし、付属テキストファイルを参照、所定の手順を踏むことで、MMDの操作画面に機能が追加される。(2014年3月29日現在、MMDver9.10に対応)
初期状態で同梱されているエフェクトファイルは、RenderMonkeyに付属されているものをMMDにあわせて調整したものであり、添付テキストに記載されている手順を踏むことで使用することができる。
SM2.0(DirectX9.0)対応ビデオカード
(RADEONなら9500~X850、GeForceなら5シリーズ以降)
推奨環境(MMEの機能をフルに使用できる(はずの)環境。処理速度は無考慮)
SM3.0(DirectX9.0c)対応ビデオカード(要VTF対応)
(RADEONならHD2000以降、GeForceなら6シリーズ以降)
配布場所 2014年3月26日現在の最新バージョンはver0.37。MMDの32bit/64bit版の2つでそれぞれ別のMMEが必要であるため、DL時には自分が使っているMMDのバージョンを確認すること。
以下の動画説明文の他、ブロマガで更新状況を確認出来る。
エフェクトは、エフェクトファイル(fx形式)というプログラムコードで、エフェクト効果ごとに単品で作成されているのが普通である。
このエフェクトファイルを別途追加することにより、初期同梱以外の様々なエフェクトを使うことが出来るようになる。
追加用エフェクトファイルは、ユーザーが作成・編集することができ、他のMMD用データ同様に配布されているケースが多い。
こうして配布されたエフェクトファイルは、ディフュージョン効果、フォグ、特定色発光、点光源、被写体深度ブラー等、これまでMMDでは得られなかった表現を可能にした。
エフェクトファイルの公開はユーザーにより逐次行われており、全てを網羅することは困難であるため、入手に当たっては各自、VPVPwikiやタグ検索および、外部リンク記載の参考URL等で対処されたい。
また、2011年9月12日より「MME一周年記念」として、エフェクトファイル作者・MMEの誕生日を祝う人々などによる大量のエフェクト公開および祝賀が行われた。 → MME一周年記念タグ検索結果
2012年9月12日前後には「MME2周年」として、上記と同様の祭りとなった。 → MME2周年タグ検索結果
エフェクトファイルそのものは、fxファイルをメモ帳などのテキストエディタで開き、内に記載されているパラメータを変更することで、様々な改造が出来る。
しかしこの方法は、様々な事が出来る反面、プログラムコード(HLSL)をそのまま扱うことしかできず、ある程度の知識を必要とするため、少々高度である。
「アヘハクP」により、エフェクトをGUI操作可能なツールが作成・公開された。 これにより、プログラミング知識無しでも、パラメータを変更して、エフェクトを編集することが可能になった。
尚、動画では、炎エフェクトを操作するツールが紹介されているが、同氏のサイトでは既に、ディフューション、フォグのエフェクトを操作するツールを作成している事が報告されている(2010年9月末現在)。
無料で企業から公開されているグラフィックシェーダ用ユーティリティを使って、新たにエフェクトファイルを作成することも出来る。
以下はエフェクトファイルを編集出来るユーティリティである(非常に高度なプログラムおよびグラフィックシェーダの知識を必要とするため、素人がすぐに簡単に使いこなせるものではないことに留意)。
現在のところ、
また、エフェクトに使用されているテクスチャデータであるDDSファイルは別途DirectX SDKを入手することで編集可能になる。
DirectX SDK入手後は、DDSを扱えて、かつ環境マッピングをサポートしている画像ソフトが必要になる。
エフェクトファイルの命令文が書かれているfxファイルはファイル形式としてはメモ帳で開ける単なるテキストファイルで、使用者はその中身のパラメータ数値をある程度変更することでデフォルトとは違った効果を得られる。
通常、fxファイルをメモ帳で開くとファイルの上の方に変更可能パラメータの設定群がまとめられており、その設定以降の命令本文を不用意にいじると最悪エフェクトファイルが破壊されることがあるため、変更を行う際には必ずバックアップを取る手間が必要となる。
などの手法がある。
エフェクトにはおおまかに分けて3種類の分類があり、その大分類の下にエフェクト効果の特徴ごとの差異があり小分類とされる。
2013年11月現在、既に公開されているエフェクトファイルはあまりにも膨大で小分類までは記載出来かねるため、以下は大分類と代表的なエフェクトの特徴を記載するに留める。より詳しい分類やダウンロードにはVPVP wikiやBowlrollなどを活用されたい。
なお、ここでの3大分類はあくまで当記事での便宜上の分類であり、MME以外の全てのシェーダがこれに当てはまるわけではない。MMDの外の世界での実際のゲームやCG映画では内部計算式やその他の要因で別の分類方法があるかもしれない。
ポストエフェクト型のエフェクトは、おおまかに言えば読み込んだ時点で世界全体(要するにカメラに映るもの全て)に影響を及ぼすエフェクトのタイプである。
シェーダ型のエフェクトは、モデル・アクセサリの表面に影響を与えるエフェクトのタイプである。モデル・アクセサリのポリゴンの表面に沿って液体が付着・流れ落ちるなどの効果や、ポリゴン表面の質感を変更するなどの効果を持つ。
それ自体が単体で何らかの効果を発揮するエフェクトのタイプ。ビーム、鏡などのビルボードタイプ、火花、炎、煙などのパーティクルタイプもこれに該当する。上記のポストエフェクト型エフェクトと相性が悪く、併用すると画面内に白い四角の連続(通称連凧)が出現することがある。
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最終更新:2024/10/15(火) 11:00
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