RPGツクール2003とは (アールピージーツクールニセンサンとは) [単語記事]

RPGツクール2003とは、RPGツクールシリーズの一つである。

概要

タイトルは2003だが、発売日は、2002年 12月18日。惜しい！
といってもこの場合、Windows2003に合わせたタイトルなので、別に間違ってはいない。

RPGツクール2000をベースに、様々な仕様に変更・追加・修正したもの。
ツクール2000の後継というより兄弟的なソフトで、発売時点で既に後継ソフトとしてXPが考案されていた模様。
2000からのゲームデータを引き継げる「コンバート機能」があったが、手直しする点が非常に多かった。

発売当初はバグが非常に多く、実際にデバッグしたのか怪しく思わせるほどに多発していた。
現在は修正済みだが、これがツクラー達の本ソフトに対する印象を悪く見せたことは言うまでもない。

2000と違って普及することはなく、現在はツクールシリーズの公式サイトでもラインナップから外されており、製造及び販売も終了したが、2015年にsteamにて公式英語版が発売された。(後述)

ただし、VX ACEが登場してなお、そのイベントコマンドの数の充実っぷりはシリーズ随一であり、これが上手く作用していればもっと人気が出たかもしれない。
何よりも、優秀だったRPGツクール2000で事足りるというのが、一番の敗因ではないかと思われる。

ただし、それ以外にも機能の充実や追加要素はたっぷりであり、アップデートされ改善を受けたRPGツクール2003が、十分優秀であることに変わりはない。

RPGツクール2000との違い、追加要素

キャラクターの最大レベルが、50から99に引き上げられている。
2000において要望があがっていたレベル制限に対応したもの。
キャラクターの最大HPが、3桁から4桁（9999）に引き上げられている。
これにより幅のあるダメージ設定が可能に。
キャラクターのパラメーターに、職業と言うものが追加されている。
コンシューマ版のツクールシリーズではお馴染みのシステム。それらと同じように職業補正や特技が設定出来る。
戦闘画面が、フロントビューから、サイドビューに変わっている。
RPGツクール4で唯一好評だったものを導入。しかし素手（装備なし）で攻撃した際のモーションが設定出来なかったり、ツクール4のようなテンポの良さはなかったり、作り込み不足は否めない。
デフォルトの素材が一新され、BGMは2000の素材+2003の新曲を多数導入。
主にキャラクターの顔グラフィックで、前作のデフォルメ系からリアルっぽい画風になった。あとサイドビューになったことでモンスターグラフィックは一新された。これに合わせてツクール4のモンスターグラフィック素材も配布されている。
「キー入力の処理」で、受け付けるキーの数が増えている。
理論上ではより壮大な大作やイベントが作れるようになったが、勿論管理の大変さも倍増。
必要なパーツを指定するだけで作れる、ダンジョン自動作成機能が追加されている。
後のパソコン版ツクールにも導入されたシステム。チェックマーク付けっぱなしだと毎回ダンジョン構成が変わってしまうのが玉に瑕だが、裏を返せば毎回ランダムに生成されるダンジョンを作ることも出来る。
「天候の設定」で「砂嵐」「霧」が新たに追加された。
新規BGMはAコン受賞者の椎葉大翼（現・任天堂のサウンドスタッフ）など、アマチュアでも評価の高い人物が作曲したもの。いずれもクオリティは折り紙つき。