VirtualCastとは (バーチャルキャストとは) [単語記事]

VirtualCast (バーチャルキャスト) とは、VR ライブ・コミュニケーションサービスである。

概要

ニコニコユーザーみゅみゅ氏開発の「VR Live Studio」をドワンゴと共に再構築し、2018年 4月13日、第3弾ニコニコ超会議2018発表会にて紹介され、同日サービスを開始。同年に株式会社ドワンゴと株式会社インフィニットループが設立した新会社「株式会社バーチャルキャスト」が運営・提供している。

当初は「スタジオ」の機能で、バーチャルYouTuberの動画撮影・生放送配信をVRで行ったり、コラボをするためのツールとしての側面が強かったが、2021年 1月28日公開のVer2.0アップデートで「ルーム」機能がリリースされ、ルーム内を出入りできるアカウントを制限したり、フレンド機能でつながりを持たせることで、VR SNSへと舵を切る形となった。

2023年 10月1日、社長である松井健太郎氏と取締役のみゅみゅ氏が退任し、新社長として太田豊紀氏が就任した。

対応デバイスは、Steam版ではHTC VIVE/Oculus Rift/Windows MR等。Quest版は、Meta Quest/MetaQuest2。

スタジオ機能一覧

スタジオにおける基本機能。

操作方法	両手　グリップで使う（アイテム等）　トリガーで掴む（アイテム・オブジェクト等）　　広げたり縮めたりすることが可能なものもある。　円盤（押さずに触るだけ）で指の形を変えられる。　　グリップ複数押しでも可能。右手　円盤（ボタンクリック）で表情変更左手　円盤（ボタンクリック）で移動（前後）・方向変換（左右） MRのスティックは使用しないが、外部設定次第で爆速移動が可能となる。 Index コントローラーはSteamVRのバインドを設定すると使いやすくなる。
キャラクター変更（アバター）	デフォルトキャラクター、THE SEED ONLINE に投稿されたVRM モデルを選択することができる。右トラックパッドをクリックすると（モデルに設定されていれば）表情を変更できる。スライドすると指のポーズを変更することができる。(VIVE/MRのみ) 　　THE SEED ONLINEに投稿されたアバターのインポート方法はこちらちなみに、フルトラッキングを行う場合は右足>左足>腰>右肘>左肘>右膝>左膝の順で起動させるとうまく認識する。 SteamVRのトラッカー設定で適切な位置に設定することでトラッカーの入れ替わりを防げる。
カスタムアイテム	「THE SEED ONLINE」と連携中の場合、連携したアカウントで投稿・引用されているVCI（自作アイテム）を取り出すことができる。
ロケーション（背景）	デフォルト背景、360度画像、THE SEED ONLINE に投稿されたGLB/VCI 背景を選択することができる。　360°画像背景のインポート方法はこちら　THE SEED ONLINEからのインポート方法はこちら
ダイレクトビュー	カメラ映像のみを表示する機能。VR機器の接続は不要でスタジオに入室できるが中の人には干渉できず、キーボードで特定 VCIを操作する程度のことしかできない。いわゆるデスクトップモードではなく、遠隔地プレゼンでの利用を想定した機能。
名札	ルームに入ると自分の名前・キャラクターアイコンの入った名札が降ってくる。配信するときはこれを視聴者に見せるように置くことで、だれがだれなのかわからないといった問題を解決することができる。ルーム主（オーナー）は水色、ゲストは赤色の名札が降ってくる。名札右上を見ることで、自分の声が入っているか確認することができる。また、一度[グリップ]することで、裏面の文字が緑になり、体のあちこちに取り付けることが可能。
conf ig.json	VirtualCastでは、フォルダ内にある conf ig.json の内容を書き換えることで、様々な設定を追加できる。Ver1.7.0aより、詳細設定で変更ができるようになったので直接書く必要はなくなった。もちろん、直接書くこともできる。詳しい書き方などはこちらの記事の後半で。有志者が作成したツールを使用して書き換えることもできる。→ config.json作成ツール(らーめん様)

プリセットアイテム

スタジオで使用できるプリセットアイテム。

モニター	自分の姿が映る鏡のようになっている。カメラ系のアイテムを出さずとも配信等は鏡モニターがカメラの役割を果たしてくれる。
ハンディカメラ	手持ちカメラからの映像に切り替えることができる。両手で前後方向に引き伸ばせばズームする事もできる。
ピコピコハンマー	その名の通りピコピコハンマーが出現し、叩くとSEが流れる。
ハリセン	その名の通りハリセンが出現し、叩くとSEが流れる。
モザイク	配信映像にモザイクをかけることができる。
ホワイトボード	マーカーペンで文字や絵をかくことができる。人差し指の状態では、手だけで文字を書くことができる。
マーカーペン	ホワイトボードに文字や絵をかくことができる。
〇×プレート	〇×プレートが出現し、グリップを握るとSEが流れる。配信映像上での向きによって音が変わる。ゲストも自分で出すことができる。
マイク	その名の通りマイクが出現し、グリップを握るとピーというSEが流れる。
レーザーポインタ	その名の通りレーザーポインタが出現する。機能は下記の様にリモコンに近い。
ゲストカメラ	凸ゲストアイテム。通常カメラと違いカメラ映像が他の人と共有されない。
カンペ	画像を表示することが可能。視聴者には見えない。
追従カメラ	アバターに追従してくれるカメラ。
スイッチングカメラ	固定カメラを設置し、スイッチで切り替えできるカメラ。
キャプチャー	カメラで撮った写真をそのままTwitterに投稿することができる。投稿時の文はタイトル設定時に変更できる。
光源	新しい光源を追加し、場を明るくする。光源は放送に映らず、光源がない場合はモニターが光源の役割をしている。
動画プレイヤー	バーチャルキャスト内でニコニコ動画に投稿された動画を視聴することができる。凸している人もルームオーナーと一緒に動画を見ることができる。再生できる動画は以下の通り。・動画IDが sm からはじまること（nm/soは流せない）・nicocas用に動画の再エンコードがされていること（エンコ方式変更された2016/12月以降もしくは再生数が多い動画）判別方法は・動画プレイヤーの画質設定選択で「自動360p\|0.6M」等を選べるか・PCにてTwitter連携投稿で画像を投稿できるか
動画キャプチャ	グリップボタン長押し、もしくはレーザーポインタで選択すると最大10秒の動画を撮影することができる。キャプチャ－と同様にそのままTwitterに投稿することもできる。
デスクトップ	VR 空間に自ＰＣのデスクトップ画面を表示できる。凸している人にはそれぞれの自己デスクトップ画面が見えている。画面を触ってマウスポインタ移動・グリップボタンで左クリックする事も可能。自分の手が邪魔でマウスポインタが見えにくい時は、画面の中まで腕を突っ込む感じにすれば良い。デスクトップ音声は別途マイクを通して収録する必要がある。 ※一部ノートPCでは、[Unsupported] の表記が出て使用できません。
鏡	リアルに忠実な本物の「鏡」。鏡モニターとは違い、ちゃんと「鏡」になっている。
外部入力キャプチャ	外部映像入力デバイスの映像を映すことができる。

配信プラットフォーム

バーチャルキャストは一部配信プラットフォームとのコメント等の連携が可能です。
N Air、OBSなどの配信ツールに映像を取り込み、配信することができます。
放送の仕方については、公式Wikiから確認できます。

コメント	ニコ生/SHOWROOM/Twitterのコメントを取得し、VR 空間内に表示できる。吹き出しウィンドウでの表示と、3D 文字化して上から落下の２種類を選択可能。また、184を使用していない場合、アイコンも一緒に表示（ON/OFF可能）。凸機能の利用で、複数放送者がいる場合は、両方の放送コメントが表示される。色コメは選択した色に変更されて表示される。Uni cord 絵文字は2D画像として投下されるが、一部新しい絵文字については変換されないので注意。コメントチェック等のためにコメントビューアを使いたい場合は、アイテム「デスクトップ」も利用できるが、有志がカスタムアイテム VCIでＶＲ内専用コメントビューアを制作しているので、取り込むことで利用することができる。
運営コメント	ニコニコ生放送で配信する場合に、あらかじめ文言を書き込んでおくことでVキャス内から運営コメント（運コメ）を表示させることができる。コメントはすべて固定表示（/perm）となる。チェックマークを外すと固定表示は解除される（/cls /clearが実行される）。また、生放送コマンド（/play や /voteなど）は利用できない。
Twitter連携	Twitterと連携することで特定ハッシュタグのツイート文章や画像・動画をVR 空間に表示することができる。コメントと同時使用可能。不適切な画像落下によりBANされた場合には、放送者が運営に対して「あくまで視聴者の嫌がらせによるものである」と異議申し立てをすれば個別に対応してもらえる。（ニコニコ運営責任者・栗田氏のツイートより）公式画像投下用Twitter (@VCast_image)にリプする形でハッシュタグをつけてツイートすれば、自身のツイート一覧には画像が大量に乗ることがないのでおすすめ。
Vギフト	ギフト機能。視聴者がニコニコポイントでアイテムを購入し、バーチャル空間内に贈ることができる。放送者は「クリエイター奨励プログラム（クリ奨）」にスコアが加算され、奨励金を受け取れる。クリ奨は、放送終了後24時間以内に登録しないとスコアが加算されない。ギフトを受け取らない方法は、配信開始後、配信ページ内にあるギフトを開き、ギフトを送らない設定にすればよい。　Vギフト（投げ銭）機能紹介・実演放送はこちら → 機能紹介　実演放送　ギフトラインナップ　・定番　・季節限定（ハロウィンやクリスマスなど）　・番組限定（Vキャス公式番組など）　・無料チケット（特典チケット・ニコニ広告福引チケットなど）

凸機能

凸機能

他配信者のスタジオ(VR 空間)にお邪魔し、コラボ等ができる。最高凸人数は、15人（放送者含め16人）となっている。放送者側から凸 NG設定や、強制退出などができる。

VRに入る前に表示される凸 IDを利用することで、配信前や限られた人のみ凸可能ということができる。

配信中にVキャスが落ちてしまっても、レジューム機能によりそのままのIDで放送を続行することができる。レジュームを意図的に利用しないようにするには、２度目以降の入室の際、オーナーが配信詳細文を少し変えることで凸 IDを変えることができる。

放送で凸待ちタグをつけている事があるが、Ｖキャス放送の場合は、従来の”凸待ち”（リスナーがスカイプで凸する等）とは意味合いが違い、この凸機能を指す場合が多い。

凸リスト

現在凸可能な放送枠の一覧を表示することができる。
事前に凸 IDを記入しておくことで、その部屋のみ放送中でなくても凸が可能となる。
凸先が満員だと弾かれて元いたルームに戻ってしまう。

THE SEED ONLINE

バーチャルキャスト社が開発し提供する3Dアセット共有サービス。「VRoidHub」のようなキャラクターモデルをアップロードして様々なアプリケーションで利用する機能の他、VCI/GLBといったフォーマットでアイテム、ロケーション（背景）も共有することができる。

2023年 3月2日をもってバーチャルキャストのサービスに統合となった。

連携

カスタムアイテムを利用するには「THE SEED ONLINE」と連携が必要。

ニコニコ IDやTwitter アカウントなどで登録でき、インベントリに設定した100件のキャラクター、アイテム、ロケーションを利用可能。

注意事項

公式より

凸している人が多かったりネットワークが不安定だと接続が途切れたり、カクついたりする模様。
niconicoのみ、公式・チャンネル放送の場合、コメントが表示されなくなることがある。
キャリブレーション(VIVEの初期設定)を座った状態ですると、リアルで立った時にアバターが浮いている状態になるので注意。
リアルでVR機器の接続が切れるとアバターの表示が崩れ、再起動となるので注意。
Ver1.7.0aより「Avast」などのウイルス対策ソフト等を導入している環境で起動しないことがあります。
- 各ウイルス対策ソフトで「例外設定」をお願いします。

ユーザー報告より

Win8.1(動作対象外)でウィンドウ表示機能を使用するとフリーズするので注意。
セットした機能がローカルデータとして保存されてしまうため初期化しないと入れなくなる。
Windowsのショートカットで起動すると、相手の声が聞こえなくなる。
Steamから起動するとちゃんと聞こえる。

トラブルシューティング・解決のヒント　※詳細追記募集中

放送にバーチャルキャスト画面が映らない
- 前提としてバーチャルキャスト自体には配信機能は無いので別途配信ソフトを使用する事
- 配信開始忘れ、キャプチャー位置ミス等
音声問題
- 自キャラの口が動いていない。凸者に自分の声が聞こえていない。
  - バーチャルキャストでマイクの選択を出来ていない
    対処１）マイクが既定のデバイスになっていなければ録音の既定のデバイスにマイクを割り当て
    対処２）SteamVRの設定で録音デバイスをマイクに変更し、バーチャルキャストの再起動
    対処３）VIV EPro利用の場合、ヘッドセットにマイクのミュートボタンやヘッドホンの音量調整ボタンが付いてるので間違って操作していないかどうか
- 効果音や凸者の声が放送上では聞こえない。
  - 配信ソフトでバーチャルキャストの音を拾っていない
    対処１）スピーカー（ヘッドホン）が既定のデバイスになっていなければ再生の既定のデバイスにスピーカーを割り当て
    対処２）SteamVRの設定で再生デバイスをスピーカーに変更し、バーチャルキャストの再起動
- 凸者の声がルームオーナー・放送上で聞こえない。また、凸者側からルームオーナーの声が聞こえない。
  - 対処１）Steam側から起動し直す。
    対処２）ほかルーム(公式スタジオ)などに一度凸を行い、マイルームに戻ると治る。
- 放送時、効果音は聞こえる、自キャラの口は動いてるが、放送主の声が放送にのってない
  - OBSなどの放送ツールの音声デバイスの設定を間違っている可能性
    対処）OBSの場合：キャプチャする音声デバイスを設定で変更する
- 音声がループする
  - 放送主か凸者が生放送画面を開いてる場合、音声ミュートをし忘れている
    対処）生放送画面を閉じるか、ミュートにする
  - 配信ソフトがキャプチャした音をモニタリングする設定になっている
    対処）OBSの場合：音声デバイス設定>オーディオの詳細プロパティ>モニターオフに設定する
- 声の音量が小さい
  - ＰＣ全体の音量か配信ソフトかバーチャルキャストの音量のどれかが小さい
    対処１）PC音量を上げる
    対処２）配信での音が小さいなら配信ツールでの音量調整
    対処３）凸者の声が小さいならVキャス内>ゲスト>音量>大に設定
- VCIアイテムの音量が大きい
  - コンテキストメニュー（アイテムを触った状態でメニューボタンを押すと出てくる）で音量調節が可能。
    また、設定>アイテム音量で全てのアイテム音量を調整可能。
動作問題
- 動きがカクつく
  - 夜間時間帯だけ起こる場合
    対処）上り回線速度不足、プロバ帯域制限？配信せずに、凸するだけにすると大丈夫な場合あり。
  - CPU使用率等が異常に高い場合
    対処）タスクマネージャーを開き原因プログラムを調べる。単にＰＣの性能不足の場合もあるが、想定外の不要な物が動いてる可能性も。
  - ポリゴン数が多い
    対処１）人数を少なくしてみる（凸禁止など）
    対処２）Vカツモデル・フルスクラッチモデルなど重たいアバターを利用している人にアバターの変更をお願いする。
    対処３）アイコンやコメントの落下機能をオフにする
- モデル（アバター/背景）のロードが長い
  - ポリゴン数が多い
    対処１）ポリゴン数を少なくしてみる。上述。
    対処２）THE SEED ONLINE経由で読み込ませることで、サーバー側で自動的にポリゴン数を削れるようになる予定。
- モデル（アイテム）のロードが長い
  - アイテムのスクリプトが重たい・3D モデル自体が重たい
  - VCIの現状の課題
    原因）VC Iアイテムは凸者側視点に反映（表示）されるまで数秒ほどラグが発生します。
外部キャプチャー
- エラーで映らない（他のソフトで利用中）
  - 対処）一度全てのソフトを閉じ、バーチャルキャストを起動・アイテムを出してから、配信ソフト等を起動すると表示できる
- 音がでない
  - 現在の仕様。HDMIと音声の分配器等で音声のみ別途入力する必要あり。
    Windowsの音声デバイスとして認識できていれば、Windowsの音声設定から音声を聴くことが可能。
その他
- 利用中にsteamゲームを立ち上げると強制終了する（ゲーム実況をしようとした時など）
  - 対処）steam「設定」>「ゲーム中」>「SteamVRが有効なときにデスクトップゲームが起動した場合、デスクトップゲームシアターを使用する」を外す。
- クリスタルがルーム内に残り続ける
  - 対処）クリスタルを触った状態でメニューを開くと消すことができる。
VIVE トラッカー関連
- HTC直伝「虎の巻 2018」！ VIVE トラッカー＆ベースステーション2.0のトラブル回避術
対策を行ったが治らない
- バーチャルキャストやPC自体を再起動すると治る場合あり。


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VirtualCast 単語

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