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「素晴らしいサイトじゃよ」 「Wikipediaはアンサイクロペディアを真似て作った」 「ニコニコ大百科はこれのパクリです」 「・・・・・・・・・」 「呼ばれたから返事したのに、安西じゃなくてアンサイだったよ」 「Oh!セックス!セックス!セックス!セックス!」 アンサイクロペディア(Uncyclopedia)はウィキペディアのパロディとして設立されたネタサイト。2005年1月に英語圏で創設されたプロジェクトから派生し、同年3月頃に日本語版として設立された。当初の名称である「バ科事典」「八百科事典」は現在も通称として用いられることがある。本記事ではその日本語版を解説している。 風刺や皮肉、嘘をあの手この手で記事に織り交ぜることが一番の主旨で、代表的な記事の多くはサイトトップページに「秀逸な記事」として掲載されている。例としては、読もうとした読者に別のページを次々と参照させて盥回しにしてしまう『盥回し』の記事、訴訟大国アメリカへの皮肉として膨大な量の内容となっている『鉛筆の取扱説明書』、かなり風変わりな内容の書籍を紹介する『読書感想文に書くと親呼び出しにされる図書一覧』などが挙げられ、読むとやはり手法がそれぞれの多岐にわたっていることが分かる。 他にも代表的な記事を紹介する枠としては「流行記事大賞」「おすすめ記事」「新着記事」などが編集参加者らによって選び出されている。「秀逸な記事」は半永久的にトップページに掲載される歴史的な代表記事を選ぶのに対し、「流行記事大賞」はある年ごとの利用者間での流行となった記事を選び出すもので、「おすすめ記事」は参加者が個人の推薦する記事を掲載するもの、「新着記事」は新規作成された最新の記事から代表的なものを選び出すものである。 また、百科事典としての体裁に留まらず、ニュース記事としての「アンニュース(バ科ニュース)」、書籍としての「アンブックス」、替え歌を掲載する「アンチューンズ」、国語辞典形式の「アンディクショナリー」、ゲームブックとしての「ゲーム」など、異なるスタイルを持つ部門(名前空間)が存在する。 記事の内容は、メインページの「自由気ままな百科事典」という主題を様々な形で体現している。例えば、ウィキペディアは情報源としての質を保つため、掲載する情報について信頼できる出典を明示することが取り決められているが、アンサイクロペディアではそのようなことを気にする必要はない。そのため、国際問題に見られるような賛否の分かれる問題を扱う際でも、ネタとして面白ければ振り切れた内容の記事を投稿することが許されるし、ウィキペディアが掲載に踏み切れなかった情報を掲載し、ウィキペディアを批判するという芸風の記事も存在する(一例として栄村大震災 一方、設立当初~2010年代初頭という最も勢いのあった時期には、玉石混交のたくさんの記事が作成されており、勢いが衰えた今でもいくらかが残った上、年季の入ったネタが多く見受けられる。このため、時代を感じさせるサイトとしてひっそりと話題にされることがある。例えば、文章を無理やり中断してオチを付けるための言葉として、サイト全体に渡って散見される「禁則事項です」という定型文は、アンサイクロペディアが設立されたばかりの2006年にヒットしたアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』から持ち出されたネタであり、10年経っても乱用されている点が問題視された。 機能面では、記事の表示が遅い(重い)ことや、サーバーダウン、タイムアウトの頻発が特徴とされ、ときにはサイトの内容が1年前に巻き戻るという不具合もあった。こうした問題を引き起こしているソフトウェアやハードウェアは英語版アンサイクロペディアのユーザーによって管理されているため、日本語版の管理者たちでさえ、問い合わせで解決を試みることしかできない。ただ、日本語版アンサイクロペディアにはドメインが複数存在するため、うまく表示できない場合は異なるドメインから接続を試みるとうまくいくことがある。 マスコットキャラクター的存在として、英語版ではあらゆる記事にオスカー・ワイルドの架空の語録が載せられており、日本語版にもこの様式が受け継がれた上、これを模倣するかのように、アニメキャラ(磯野波平やロムスカ・パロ・ウル・ラピュタなど)の台詞をあらゆる記事の冒頭に載せることが日本語版独自のスタンダードとなった。秀逸な記事の冒頭には、記事の内容が秀逸である旨のメッセージとともに「ひよこの玩具の写真」が載せられており、これもまた日本語版独自の偶像的存在として「ひよこ陛下」と呼ばれている。 アンサイクロペディアでは誰でも記事の作成や編集に参加することができ、サイトの運営と管理も参加者たちのコミュニティによって行われている。例えば、新たに投稿された記事について、質が低い、完成していないと判断されたものは他の参加者によって削除対象として提起されることがあり、大きな反対がない限りはそのまま削除される。一つの編集に対しても、同様にメンバーの判断によって差し戻されることがある。このような管理に積極的な常連メンバーがコミュニティの筆頭になっているため、たとえニコニコ動画で人気なネタを用いて記事を作成したとしても、彼らにウケなければアンサイクロペディアに載ることはない。 こういった管理の方針は大部分がガイドラインとして明文化されているが、記事の存続に関わる判断が参加者たちの感性によって下されることも珍しくはなく、アンサイクロペディアの管理そのものがコミュニティの風潮によって行われているという解釈に近い。その上、アンサイクロペディアのコミュニティは、数えられる程度の常連メンバーによって構成される非常に閉鎖的なものであり、ときに独裁的であると指摘されることがある。これは、様々な言語のアンサイクロペディアの管理に関わる英語圏のコミュニティでも問題に挙げられたことがあり、新しい管理機能の導入が不正利用の懸念によって見送られたほどだった。 これらのような問題もあり、新規参加者と常連の間でのトラブルは珍しくないし、強力な権限を持ったほんの2~3人のメンバーがときに大胆な権力行使をすることもあった。管理者が新規参加者に対して長期的な荒らしの副アカウントであると疑った場合、個人の裁量によって無期限の追放に処すことができた。この制裁を受けたメンバーは一切の反論が許されなかった。もしアンサイクロペディアへの参加に興味があるのなら、コミュニティの現状を把握し、下手に入れ込まないほうがいいだろうと言われていた。 が、アンサイクロペディアの運営がこれに怒り、元凶とも言うべきアカウントから権限を取り上げ、追放処分の大半を取り消した。 これはコミュニティ内部の決定の上位の権限によるものであり、運営直々の決定により失脚した大物管理者はハンドルネームの引退を(宣言した後もtwitterアカウントをしばらく使っていたがそれを指摘されたのを最後に引退を)決行し、ついに規則に基づく自由で民主的な自主運営が戻った。 類似のサービス 関連リンク
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最終更新:2025/03/28(金) 05:00
最終更新:2025/03/28(金) 04:00
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