トヨタ・クラウン 単語

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トヨタクラウン

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トヨタ・クラウンとは、トヨタ自動車1955年から製造・販売をしている乗用車である。
日本製の自動車の名称の中で最長寿である。2012年に登場したモデルで14代となる。この固有の形式は「S」である。

概要

名の意味は英語の「王冠」から。初代モデルから現行まで王冠マークが付く。トヨタの量販種の中でも上級のポジションを担っている。このため、企業の社用としてのブランドがある。
また、1983年に登場をした七代モデルの名キャッチコピー「いつかはクラウン」と言われるように一般オーナーが憧れる種としても知られる。

初代モデルから八代モデルまでは、モデルチェンジごとにタクシー仕様(カタログでは「営業」と表記)、教習車仕様ライトバン仕様パトカー仕様も同時にモデルチェンジをしていた。そのため幅が広いラインアップが存在をしていた。

9代モデル以後は幅が3ナンバーモデルのみにモデルチェンジをするが、クラウンネームバリューがあるおかげで、他種がベースながらもクラウンの名称を名付けているのはそのため。

初代S30系(1955年~1962年)

開発1952年に開始。当時の自動車メーカー各社は、欧自動車メーカーの協を受けて開発をされていたがトヨタ自動車日本人の自らの開発をした。また、開発責任者を立ててマネージャー制となる「制度」で開発をされた初めての種となった。またこの代の特徴でもあるリアドアが後ろに開くために「観音クラウン」という通称もある。後年、トヨタ・プログレベースとしてこの初代クラウンベースとしたトヨタオリジンと言うが造られたが、初代クラウンの特徴である観音開きドア再現されている。

1955年に発売。「トヨペットクラウン」として発売をされた。当初は4気筒の1500ccガソリンエンジンのみである。1959年には初のディーゼルエンジン仕様が登場する。

ボディサイズは今よりも相当小さく、初代プリウスよりもほんの僅かに小さいくらいのサイズであったが、当時の小規格は全長4.3m以下、全幅1.6m以下と今よりも小さかったため、このサイズでも3ナンバー登録であった。その後1960年9月に小規格が現行の全長4.7m以下、全幅1.7m以下に正されたため、これ以降に登録される車両は5ナンバー登録となった。

なお、当初はタクシー仕様として別種で「トヨペットマスター」と言う種が同時にラインナップされた。マスタークラウンに対する保険の意味合いでラインナップされた車両で過酷な使用と当時の道路状況を踏まえて、前輪のサスペンションがリジット式となっているなど、耐久性や実用性に重点を置いたものとなっていたのだが、独立サスが問題ないレベルとわかるとかえって乗り心地や走行安定性の面でネックとなり、トヨペットマスターは生産中止の憂きを見る。しかし設備を駄にしない為にライトバン仕様ピックアップトラック仕様を設計し「トヨペットマスターライン」として生産を開始した。

1959年乗用車初のディーゼルエンジンを搭載。また、マスターラインモデルチェンジが行われ、クラウンのコンポーネンツの大部分を流用したクラウン姉妹となる。

1962年マイナーチェンジ。初のATが登場し、最上グレードに4気筒の1900ccガソリンエンジン仕様が登場。

1957年にはアメリカ海外販売をされるが、当時の完成度が低かったために惨敗。一時販売停止となった。

二代目S40系(1962年~1967年)

1962年に初のモデルチェンジデザインは当時の流行であったアメリカ車を意識したデザインとなった。小規格の正を受けて、全長を一気に4.6mまで拡大した他、性能面でも当時高速道路開発が進んできたために、高速走行に対応するために基本性を高めた。エンジンも4気筒1900ccエンジンのみとなった。バリエーションにはステーションゴン仕様も加わった。

また商用仕様マスターラインもこれに追随してモデルチェンジが行われた。名称こそ別であるが、エンブレムにはクラウン王冠マークがあるなど実質クラウンといっても差し支えないものであった。

1963年マイナーチェンジ。前後デザインの手直しが行われた。

1964年に最高級種の日本初のV8気筒2600ccエンジンを搭載した「クラウンエイト」が発売。当時の考えられる装備のパワーステアリングパワーウインドー、電磁式ドアロックが標準装備となった。1967年に登場をしたセンチュリークラウンエイトの後継種となる。

1965年マイナーチェンジバリエーションに直列6気筒の2000ccエンジン搭載が登場する。この6気筒エンジンにはスポーティーグレードも存在した。

三代目S50系(1967年~1971年)

1967年モデルチェンジ法人需要が多かったクラウンを一般ユーザー向けのバリエーションとして、法人仕様のボディカラーにあることに対して、一般ユーザー向けのイメージカラーとして「」を前面に押し出し広告を展開した。『クラウン』にキャッチコピーで大ヒットとなった。エンジンも先代モデルと同様に2種類が用意される。1968年には個人ユーザー向けの2ドアハードトップ仕様が追加される。この代よりピックアップトラックライトバン仕様クラウンの名称となる。

1969年マイナーチェンジフロントドアにあった三角止となった。

この代よりイメージキャラクターとして、俳優山村を起用した。

四代目S60系・S70系(1971年~1974年)

1971年モデルチェンジ。この代より「トヨペットクラウン」から「トヨタ・クラウン」となる。セダンステーションゴンライトバンがS60系。2ドアハードトップがS70系となる。
この代よりピックアップトラック止。先代モデルべて曲線を多用し、を意識したデザインとなり、通称「クジラ」と言われることが多い。エンジンも直列6気筒のみとなる。また日本初のABSシステムを上級グレードにオプション設定となる。バリエーションには小規格正前の初代クラウン以来の3ナンバー登録となる直列6気筒の2600ccエンジン搭載も後から追加がされた。

が入ったデザインとなったが、それが災いとなり、空気導入口の問題でオーバーヒートが多発したり、ライバル日産・セドリックグロリアがオーソドックスなデザインであったために、日産シェアを取られ販売が不振となった。

1973年マイナーチェンジをして、大幅なデザイン変更をしたがそれでも販売台数は回復はしなかった。

販売面ではモデルライフを通じて不名誉にも一セドグロに負けたと言われているが、後年になってこのデザインが再評価されている。なお、このデザインはスピンドルシェイプと言われ、日本語で紡と言われた。紡績が流であるトヨタらしい発想である。

イメージキャラクターデビュー当初にはいなかったが、テコ入れをした1972年から俳優山村を再起用。1973年マイナーチェンジには女優吉永小百合も起用された。

五代目S80系・S90系・S100系(1974年~1979年)

1974年モデルチェンジ。販売不振となった先代モデル較をして、直線基調の押し出しの強いデザインとなった。この代より4ドアピラーハードトップ仕様が登場となった。登場した当時の排ガス規制のために形式が変わったのもこの代の特徴でもある。ハードトップがS90系、それ以外がS80系、排ガス規制に適合をしたのがボディタイプに関わらずS100系となった。最高級グレード・ロイヤルサルーンもこの代から登場をする。ATもこの代から4速タイプも登場する。

1976年1978年マイナーチェンジが行われる。1979年2200ccディーゼルエンジン搭載も登場。

イメージキャラクターには先代と引き続き俳優山村女優吉永小百合を起用した。

六代目S110系(1979年~1983年)

1979年に登場。スタイリングはより直線的なデザインとなった。通称は「クラ」と言われる由縁である。2ドアハードトップはこの代まで。後継に当たるのが1981年に登場をしたソアラである。3ナンバーエンジン2600ccから2800ccになる。

1980年に直列6気筒2000ccエンジンガソリンターボモデルが登場。1981年マイナーチェンジをして前後のデザインが変更となる。

1982年に4気筒2400ccディーゼルターボエンジン搭載が登場。お買い得仕様「エクレール」も登場する。

イメージキャラクターは先代と同様に俳優山村女優吉永小百合であったが、後期当初は俳優山村俳優村井国夫が登場。モデル末期には吉永小百合のみとなった。この代でイメージキャラクターは終了となる。

七代目S120系(1983年~1987年)

1983年に登場。バリエーションも4ドアセダンハードトップ、5ドアのワゴン&バンとなる。2ドアハードトップソアラに移行されて止された。当時、ハイソカーブームっただ中でホワイト塗装ワインレッドの内装が人気で、現存もこの組み合わせが多い。4ドアリアピラーにはクリスタルピラーと呼ばれる脂処理がこの代の特徴でもある。同様の処理は同じくハイソカーブームを担ったX70系マークⅡにも見られた。最高峰グレードに「ロイヤルサルーンG」もこの代から登場をする。また、初めてグレード名として「アスリート」が登場した。元々はロイヤルサルーンオプションであるSパッケージであり、足回りを固めにしたハーダーサスペンションフロントスポイラー、専用パワステなど走りを前面に押し出した。この際は正式なモデルではなく、特別仕様の位置づけで販売された。

1984年に一部良。2800ccエンジン3000ccパワーアップされる。同時にディーゼルターボエンジンにはATも登場する。

1985年マイナーチェンジ。同時に直6の2000ccDOHCエンジン日本初のスーパーチャージャーが搭載される。

イメージキャラクターはいないが、ナレーション俳優石坂浩二が担当をした。

八代目S130系(4ドアハードトップ1987年~1991年)、(セダン1995年まで)、(ワゴン&バン1999年まで)

1987年に登場。この代で5ナンバーサイズを基本とするのと、すべてのボディが同時にモデルチェンジをするのが最後となる。4ドアハードトップには3ナンバーサイズワイドボディモデルが登場する。デザインも直線と曲線を巧みに合わせたものとなった。歴代の中でも最高の販売台数を誇り、モデルチェンジから25年程度たつが、現役で走っている姿も見られる。

1989年マイナーチェンジワイドボディV84000ccエンジンの4000ロイヤルサルーンGが登場する。二代モデル以来のV8エンジンとなった。次代ではクラウンの上級版のクラウンマジェスタとなる。同時にワイドボディには2000ccスーパーチャージャーも加わる。

1990年には直6気筒2500ccエンジンハードトップセダン、ワゴンラインアップに加わる。

1991年ハードトップのみが9代モデルとしてモデルチェンジをするが、セダンとワゴンとバンは大幅にマイナーチェンジをする。全体的に丸みを帯び、フロントデザインが9代を彷彿とさせるデザインとなる。また、この際にグレードが整理され、V8エンジン搭載止となった。

1995年セダンの生産が終了、S150モデルチェンジをする。なお、タクシー向けの営業法人や個人タクシー向けに新たに設定されたクラウンコンフォートへ移行した。一方、ワゴンマイナーチェンジをして、ABSと運転席エアバックが標準装備化がされる。

1999年にはワゴンとバンの生産は終了となった。バンの後継はカルディナバンとなる。ワゴンとバンはフレームシャーシゆえに架装性の高さから霊柩車用などで根強い人気があり、生産中止から15年以上経過した現在でも現役のところが多い。

九代目S140系(1991年~1995年)

1991年モデルチェンジ。この代でハードトップのみがモデルチェンジをし、全3ナンバーサイズのボディサイズとなった。クラウンの上級版として”クラウンマジェスタ”も登場。普通クラウンは”ロイヤルシリーズ”と分類される。マジェスタのみがクラウン初のモノコックボディとなる。ロイヤルは二代以来のフルフレームボディである。エンジン2000cc止をされて、ロイヤル2500cc3000ccマジェスタは3000ccと4000ccとなる。

登場をしたばかりの初期のスタイリングは丸みを帯びた押し出し感を少なくしたデザインであったが、それが災いとなり販売台数が落ち込む。セドグロとの販売競争では全体的な販売台数では負けはしなかったが、単位の場合ではセドグロの方が販売台数が多い時もあり、劣勢に立たされることも少なくなかった。

1993年マイナーチェンジ。先代モデルを彷彿とさせるデザインに変更。販売台数も回復するようになる。

十代目S150系(ハードトップが1995年~1999年 セダンは1995年~2001年)

1995年8月モデルチェンジ。この代より二代モデルの伝統であったフルフレームボディを止。歴代初のモノコックボディと進化をした。このおかげで従来よりも重が100キロも軽量化がされる。廉価グレードも”ロイヤルエクストラ”の名称に統一される。同年12月にはセダン久々モデルチェンジとなった。セダンのみ法人需要を考慮をされて5ナンバー幅となる。同時に歴代初の4WDも登場する。4ドアハードトップはこの代で止となる。

1997年マイナーチェンジ。安全装備が充実化がされる。同時にセダンMT止となった。

なお、1999年に次世代モデルが登場して以降もハイヤー用途や法人警察道路団向けにはセダンボディのS150系が継続生産されていた。

後期のみイメージキャラクターとして、バレリーナ・刈民代を起用。

十一代目S170系(セダンは1999年~2003年 エステートは2007年まで)

1999年モデルチェンジ。この代より4ドアハードトップ止され4ドアセダンとなる。14年ぶりにターボエンジン搭載復活。スポーティーグレード”アスリート”も8年ぶりに復活となる。1977年以来続いたディーゼルエンジン仕様止となった。ステーションゴン仕様モデルチェンジとなり名称も”エステート”となる。なお、S160の形式は兄弟・二代アリストで使用されている。なお、先代のセダンモデル継続生産されていたため、区別の為に「ロイヤルシリーズ」と「アスリートシリーズ」の名称が与えられ、以降はこの名称が定着する。

なお、本来形式がS160系となるところ、一つ飛んでいるのは兄弟種であるトヨタ・アリスト2代目になった際に附番されたためである。

2001年マイナーチェンジクラウン初のマイルドハイブリッド仕様が登場する。この年度よりパトカー仕様ベースはS170ベースとなった。またこのマイナーチェンジを持って、継続生産されていたS150モデル止となり、ハイヤー用途はクラウンコンフォートベースクラウンセダンモデルチェンジされた。

エステートは2007年まで継続生産となった。

前期のみにイメージキャラクターとして、俳優・仲代達矢を起用。

十二代目S180系(2003年~2008年)

2003年モデルチェンジエンジンが長く使われ続けられたきた直列6気筒エンジンから、V6気筒に形式を変更となる。サスペンションからすべてを一新される。そのため新たな決意として、キャッチコピーを「ゼロクラウン」とする。ラインアップラグジュアリタイプロイヤル系とスポーティータイプのアスリート系に分類をされるが、広告では全面的にアスリート系をメインとし走行性の高さをアピールし、客層の若返りに成功をした。

2005年マイナーチェンジアスリート系の3000ccエンジン3500ccパワーアップされた。

十三代目S200系(2008年~2012年)

2008年モデルチェンジ。すぐにハイブリッドモデルも登場。先代モデルにまであった”ロイヤルエクストラ”が止となってすべて”ロイヤルサルーン”となった。スタイリングも先代モデルの良さを残すデザインとなった。ハイブリッドリアテールがクリアケースランプになっており、デザインアスリートベースとなっている。

2010年マイナーチェンジ仕様変更となった。またクラウン発売55周年特別仕様が登場をする。ハイブリッドベースの変更がされ、クラウンロイヤルシリーズベースとなっている。これに合わせてテールランプもロイヤルシリーズの標準のものが採用されている。

十四代目S210系(2012年~2018年)

2012年12月モデルチェンジ。「ロイヤル」と「アスリート」の二本立ては変わらず。エンジン3000cc止をされ、「ロイヤルシリーズは、V6気筒エンジン2500ccのみとなる。「アスリート」シリーズでは、V6気筒の2500cc3500ccの二本立てとなる。ハイブリトモデルは、エンジンダウンサイジングをして、直4気筒2500ccとなり「より普及をさせる」事を的としている。またスタイリングではバンパー下部まで突き抜ける大胆なフロントグリルデザイン上の大きな特徴で、保守的なユーザーが多いクラウンオーナーからは反発のも少なくなかった。
ボディサイズは先代より僅かに拡大されており、全長=4,895mm、全幅=1,800mmと切りの良い数値に収められている。クラウンの属するEセグメントの全幅は世界的に見れば軒並み1,850mm以上、下手すると格下のDセグメントですら全幅1,800mmオーバーがあるくらいで、日本特有の細長いデザインとなってしまっているが、これは銀座にある旧式の立体駐車場に収まるサイズが全幅1,800mm以下であり、この駐車場スペースクラウンサイズを合わせて造ることが不文となっていることや、日本市場メイン種であるゆえに日本特有の狭い道路それなりに取り回し良く走れるサイズめられているなどの制約が課されているという理由によるところが大きい。このことから、S210系のボディサイズクラウンなりのバランスを取ったひとつの完成形ということになるかもしれない。

また発表会では「アスリート」に特別仕様色のピンクを設定。2013年末までに販売が予定をされている。

2013年には上級モデルの「マジェスタ」がモデルチェンジ。この代からクラウンと基本コンポーネンツを共有することとなり、エンジンも先代のV8・4,300~4,600ccエンジン止し、3,500cc級のハイブリッド専用種となる。
また「クラウンのホイールベース延長版」となったことで、先代より全長・全幅とも僅かに縮小された。
これまでの「クラウン」の上位に当たる別種という位置付けから「クラウン」の中の一種に取り込まれたような形となり、事実上の降格(Fセグメント→Eセグメント)を伴うモデルチェンジであると見て取れる。マジェスタシリーズの特徴でもあった縦リアコンビランプや4人乗り仕様止など、ボディ共通化・サイズダウンによって削られたものは少なくない。
またトヨタにおいてはハイブリッド専用種はトヨタ系全チャンネルで販売されるのが通例となっているが、このマジェスタはクラウンの中の単なる上級グレードという扱いのなのか、他のハイブリッド車種と違いクラウンと同様のトヨタ店(それと東京トヨペット)のみでの販売となる。

2015年マイナーチェンジ。この際に170系以来12年ぶりに2000ccが登場した。所謂ダウンサイジンターボである。アスリートのみのラインナップである。また特別仕様の名称に「J-FRONTIER」と名付けたり、塗装センチュリーのような名称にしたりと日本らしさを前面に押し出しモデル作りが行わ2022年

15代目S220型(2018年~2022年)

2018年モデルチェンジを敢行。170系以来アスリートとロイヤルシリーズとで分けていたモデルを一新。従来のロイヤルシリーズ相当のB・S・Gのグレード、アスリートシリーズ相当のRSに分けられた。また輸入、特にドイツを意識したようでニュルブルクリンクで鍛えたとされる足回りが特徴であった。

エンジン2000の直4ターボ2500直4+ハイブリッド3500㏄V6+ハイブリッドの3本建てとなっている。

16代目(2022年~)

2022年モデルチェンジを敢行。モデルのみならず、種が非常に多く登場予定という具合にクラウン歴史の中でも最も大きな変化ともいえる。

以上4種が2022年から2023年にかけて登場した。

このモデルから遂に内需要における要請から据え置かれていた全幅1,800mmの殻を破り、全長が4,710~5,030mm、全幅が1,840~1,890mmへと、スポーツモデルの全長を除いて一気に拡大している。
多くは外需要を意識してのものと考えられるが、4種のうちクロスオーバーは全長4,930mm、全幅1,840mmと日本道路事情や立体駐車場に対応可サイズに仕立てられており、今後日本市場ではクロスオーバーメインに販売展開していくものと考えられる。

営業車

いわゆるタクシー仕様はカタログでは「営業」と銘打たれている。初代よりその頑強さでタクシー車両として選ばれていた。姿かたちは通常のセダンモデルと変わりはない。

通常のクラウンと異なるのは以下の点である。カッコ内はモデル限定のもの

通常のタクシー仕様はS130まで、ハイヤー・個人タクシー向けにはS150までラインナップされていた。

パトカー仕様

初代以来、クラウンパトロールカー用の種として選定されている。の性が低かった時代は追跡に耐えうるようにエンジンなどがトラックベースと一回り大きなのものを使用していたが、性向上に従って民生用と同様のものとなっていった。この時の名残で現在でもパトカーは特別のエンジンを搭載していると言う都市伝説まことしやかに流れているが、実際には民生用とど変りがい。

かつては実用性とコストを重視していた為に低グレーの内外装と大排気量エンジン+MTの組み合わせであったが、生産性を高める為か、現在では民生用に準じた仕様となっている。

ライバルセドリックが営業モデルのみになった2002年以降は一のカタログモデルとしてラインナップされている。但し、機密保持の観点から関係者以外のカタログ閲覧は厳しく制限されている。また、パトカーの例にもれず、後はほぼ例外なく永久抹消の上でスクラップとなる。

なお、これと同じ仕様道路団向け(現・NEXCO)に専用モデルがあった。こちらのモデルは制限がないのか、たまに払い下げられて好事が乗っている。

120型以前

初代よりラインナップされており、クラウンの名称こそなかったが体は流用されており、クラウンベースであることは一瞭然であった。しかし、初代クラウンが登場した当時のは軒並みパワー不足であり、一方の犯罪者は出も断然上な外、特にこの当時はアメリカ車を使用するケースが多かったので、その対策としてランドクルーザートラックで使用された4000のFエンジンを搭載した車両となっていた。この為、初代クラウンベースの場合はフロント部分が延長され、一で区別がついた。

2代目以降は大化されたことやラインナップに直列6気筒が追加されたことで傍には変わり映えするものではなかった。しかし実際は各部分が強化されており、これを流用した救急車も登場した。時代が下るごとに性向上がなされたため、だんだんと民生用と大差がなくなってきた。

120系(1983年~1987年)

1983年に導入。初期導入は4つヘッドライトワイドバンパーと言う組み合わせであり、特にこれが覆面パトカーともなると非常に違和感が漂うモデルとなった。後期モデルではになり、多少は違和感が払しょくされた。

既に現役車両は存在しないと思われる。

130系(1987年~1995年)

1987年モデルチェンジと合わせて登場。エクステリアフロントは3ナンバーリアタクシー仕様のテールランプにワイドバンパーサイドモールなしという独特の仕様であった。民生用のモデルに合わせてマイナーチェンジを行っていった。

既に現役車両はないものとされる。

150系(1995年~2001年)

1995年に登場。マークⅡ止に伴ってそれまで3000ccのみだったものが2000ccが追加になった。また、それまで5速マニュアルのみだったのが、AT仕様も追加された。

タクシー仕様クラウンコンフォートに移行した為、外観上の仕様は他のモデルとの差異が小さくなっていた。但し、サイドモールが存在しないという特徴があった。また、ホイールもキャップなしと言う民生用には存在しない大きな特徴もある。覆面仕様ドアミラー仕様が多い。一部にはオートカバータイプの前面点滅が採用されている。

おそらくは全と思われる。

170系(2001年~2005年)

2001年に登場。クラウンセダンモデルチェンジクラウンコンフォートベースとなった為、ベースの変更が行われた。結果、170クラウンロイヤルベースとする事になった。その為、体が大化した。コストの絡みか、民生用に合わせた部分が多く、ホイールキャップやドアミラーのみの設定、全ATとなる。一方で内装はロイヤルシリーズに設定のないの内装がチョイスされている。ナビミラーピラーにくくりつけるタイプから教習車とほぼ一緒のミラー本体に据え付けるタイプに変更となった。2000cc2500cc(4WD)、3000ccが設定された。

覆面仕様は前面点滅グリル内部に設置するタイプからオートカバータイプに変更となった。サイドモールも存知され、覆面を見分けるポイントがことごとく潰されてしまった為、ぱっと見では普通クラウンロイヤルと変わらないと衝撃を与えた。

なお、このモデルは登場がクラウンロイヤルマイナーチェンジ後となった為、パトカー仕様と民生用のモデルチェンジサイクルが2年ほどずれてしまう現が発生した。その為、これ以降のモデルにおいては民生用がモデルチェンジした後も継続してパトカー仕様は前モデルを生産しているので前期モデルベースとしたパトカー仕様は登場しない。

最終導入でも20年近く経過しているため、ほぼ全警察で全されている模様。

180系(2005年~2011年)

2005年に登場。クラウンマイナーチェンジしたのと合わせて登場した。ゼロクラウンベースとなり、さらに体が大化した。2000cc止となりV62500cc3000ccのみとなった。当初、信頼性の問題から輸出用に設定されていた直噴機構なしのものが選択されているという説があったが、実際は民生用と同じ直噴エンジンである。大きな特徴として、民生用には設定のないホイールキャップ付きスチールホイールが採用されている。これはマークXのものと同一である。

覆面仕様170系と同じような特徴を持つが、モデル末期になると前面点滅を製造してたメーカー小糸製作所がオートカバーの生産を中止した為、グリル内にLED式の赤色点滅を設置する形となった。その為、隠匿性が格段に上がっている。

老朽が進み、その姿を見かけることも稀になりつつある。

200系(2011年~2016年)

2011年に登場。このモデルクラウンマイナーチェンジと合わせて新となった。制服仕様外は王冠マークと「CROWN」のエンブレムが消えている。地域課などに配属される2500cc交通部門を中心に配属される3000ccは先代と同じである。

長らくスチールホイールを堅持してきたが、200系で初めてアルミホイールを標準化した。2500ccは16インチ3000ccは17インチを採用している。これはわざわざスチールホイールを装備するよりもアルミホイールを履かせたままの方が調達コストが下がるからと言われている。また、当初は民生用には存在しないキーシリンダー式のスターターを採用していたが、後の導入では同様の理由でスマートキーになっている。

回転LEDランプを使用した新を採用している。

覆面仕様は引き続き王冠マークと「CROWN」のエンブレムが存在している。アルミホイールを採用した関係でほぼ民生用との差がなくなっているが、アンテナフィンタイプではなく、前期のみに存在したユーロアンテナとなっている点がポイントとなっている。

石を投げれば必ず当たる程に多く見かけるパトカーと思われるが、最初期に導入された車両からが始まっている。

210系(2016年~2020年)

2016年4月パトロールカーモデルモデルチェンジされ、10月頃より各地に配属が始まった。

今回は地域課向けと交通機動隊・高速隊向けとでグレードの選定に変化が起きた。具体的には地域課向けの2500ccロイヤルシリーズ交通部向けはアスリートシリーズが選ばれた。その為、交通機動隊・高速隊向けは3500ccエンジンが搭載されていると思われる。再び制服仕様は「CROWN」のエンブレム復活した。

モデルよりナビゲーションやオーディオレスが選べるようになったので、インパネのナビ設置部分はオーディオレスを基本としている。細かいところであるが民生用との共通化がますます進んでおり、断熱材や防音材、エンジンカバーと言った装備がそのまま装備されている。下手に取っ払うとコストが上がると言ったところであろう。

交通機動隊・高速隊向けのモデル3500ccアスリートSがベースとなり、ホイールも18インチの物を採用しているが、モデルにはないシルバー塗装のものとなっている(本来、アスリートSのホイールはスパッタリング加工がなされている)また、グリルの形状の関係で白黒パトカーの前面警光灯は覆面と一緒でグリル内部への設置になっている。覆面パトカー線用にユーロアンテナが取り付けられている(民生用の同モデルアンテナの設定なし)ほか、ハイマウントストップランプがどういうわけか4LED(制服パトカー・民生用は6)となっている特徴がある。

いずれにせよ、交通機動隊・高速隊向けクラウンパトロールカーアスリートの3500ccを搭載している事で出315と歴代最強と言っても過言ではない。

220系(2021年~)

2021年に登場。このモデルにおいては地域課と交通機動隊・高速隊は2000ガソリンターボなど積雪地における地域課車両2500ハイブリッドとなった。

救急車

ハイエース救急車モデルメインになる以前はアメリカ車に範をとったステーションゴン形態(「メトロリタ」の名称があった)の救急車が多かった。これらの車両パトカー用の強化されたモデルベースとしており、体はクラウンであっても中身はパトカーのようなハイパワーモデルであった。

どんなに新しくても40年以上は経過しているのだが、自治体所有だったので自体の手入れがよく、救急車自体が払い下げ可である種の為、熱心なファンが所有するケースが散見される

関連・派生・兄弟車種

輸出向け

長らく日本国内専用と言う認識が強かったのだが、実際は中国大陸向けや東南アジア中東などと地域は限定されているが、輸出も行われていた。この誤解は外事情に関する情報ネットが普及する以前は乏しく、ましてモデルともなると皆無に等しいものであった。論、左ハンドルも存在している。また110など、日本国内ではフェンダーミラーしか許可されていなかった時代、輸出用にはドアミラーが既に存在していた。

セダンが輸出されていたが、エンジンは地域の特性上、信頼性や整備性に重きを置いたため、日本で使用されている最新・ハイエンモデルではなく、1世代程度前の物や最新モデルでも電子制御関係を中心として一部機をオミットした物が存在した。例えば130を例にとるとエンジンには日本では商用に採用されてる2000cc・OHVの3Yエンジンの排気量アップ版の4Yエンジンのキャブ仕様を搭載したモデルが存在した。

現在中国で現地生産をするモデルがあるが、このモデルは直噴機省略したモデルとなっている。また並行輸入レベルで右ハンドル圏に個人輸入されるケースがある。

向けについて初代クラウンが輸出されてはいたのだが、明期の車両ゆえに故障多発で一時撤退と言う憂きを見た。北ではトップエンドモデルはその後にトヨタ・クレシーダ(トヨタ・マークⅡセダン)が担った為にクラウンは北で販売されてはいなかったが、2022年に登場したクラウンクロスオーバー北米仕様として輸出することとなった。1972年に中止してから半世紀後のお話である。

中国におけるクラウン

中国においてはクラウンの系譜に関係のないヴェルファイアであったり、クルーガーに対して名の前にクラウンがつくという具合に、ある種の特別な意味合いが持たれている。

今でこそ中国における自動車生産にあたっては現地法人との合弁が義務となっているが、かつては本より完成輸入もあり、クラウンもその中の一つであった。当然のことながら高い関税が課されたので外交官であったりと言った特権層御用達のであった。

日本ということで非常に高い品質の仕上がりであることもあり、中古落ちした際でも腐ってもではないが、その当時の中国車クオリティを余裕で追い抜く出来にユーザーの心に強い印を残した。

このため、中国本土ではクラウンは特別な存在であり、180系以降では現地生産も行われた。

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