支配(ドミニオン)単語

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支配とは、カードゲームドミニオン」で使用されるカードの1つである。

カード概要

日本語
支配
あなたの左隣のプレイヤーは、この後に追加の1ターンを得て、そのターンあなたはそのプレイヤーが見ることができるすべてのカードを見ることができ、すべての決定を行う。
そのターンのそのプレイヤーが獲得するカードは、代わりにあなたが獲得し、棄するカードに置いてターンの終了時にそのプレイヤーの捨て札へ戻す。
        アクション
英語版(修正版)
POSSESSION
The player to your left takes an extra turn after this one, in which you can see all cards they can and make all decisions for them.
Any cards or tokens they would gain on that turn, you gain instead; any cards of theirs that are trashed are set aside and put in their discard pile at end of turn.


Po        ACTION



解説

ドミニオンの拡セット第3弾、『ドミニオン錬金術』に収録されているカード

追加のターンに相手のデッキプレイできるという強カード。しかしコストもそれだけ高く、6+ポーションと入手にかなり手間がかかる。

支配を使用する上では支配を購入するためのデッキ構築、支配を効率よく使用するためのデッキ構築、支配する相手のデッキ構築の確認、相手に支配された場合に備えたデッキ構築、そもそも支配を買う必要があるのかの判断……等、色々と考えるべき内容が多く、プレイヤー間の実差が出やすいカードと言われている。

複雑な支配のルールについて

支配に関するルールは複雑なものが多く、公式ルールブックですら丸々1ページを割くくらいである。実際にプレイを止めてルールブックネットルールを確認した人も多いのではないだろうか。

発売当初から前地との関わりが複雑で(ルールブックの分量の多さは大体こいつのせい)、その上新たなカードが出る度に複雑さは増す一方。しかし基本的なルールさえ覚えておけば処理にさほど苦労せずに済むので安心しよう……と言いたいところだが公式が何度もエラッタを出しているせいで事前にどの版を使用するのか合意をとらないとプレイに大きくを及ぼす可性があるので注意しておきたい。

以下にいくつか例を示す。
(※以下、プレイヤーAが支配を使用し、直後に発生した左隣のプレイヤーBの支配による追加ターンについて考える。)

エラッタについて

2016年6月日本では2017年2月)に発売された『ドミニオン帝国』のルールブックには、「支配中にBが得る各種トークンコイントークン勝利トークン、-1コイントークン負債トークンはBの代わりにAが得る」という旨のエラッタが記載されている。

また、2018年3月海外で発売された『ドミニオン錬金術』の再販版では「支配中はカード負債トークンのみ支配者AがBの代わりに獲得する」と再度修正された。

本記事では、古いものから順に「初版」「修正版」「最新版」と表記している。版による各種トークンの獲得先はまとめると下の表のようになる。

コイントークン 勝利トークン -1コイントークン 負債トークン 海賊トークン
初版 被支配者B 被支配者B 被支配者B 被支配者B 被支配者B
修正版 支配者A 支配者A 支配者A 支配者A 被支配者B
最新版 被支配者B 被支配者B 被支配者B 支配者A 被支配者B

追加ターンについて

注意 ※注意※
2017年海外で再販された『ドミニオン辺』において、前地のルールは変更されています。(詳細exit)
日本国内ではまだほとんど浸透していないので本記事では変更前の旧ルールに基づいて記述しています。

A、B、Cの3人がこの順で並んでプレイしているとする。

  • 同一ターンに支配を複数枚使用した場合、そのターンの終了後その枚数と同じ数だけ支配による追加ターンが発生する。
    • 玉座の間で支配を使用することと支配を2枚使用することはほとんど同義である。
  • 支配による追加ターン中に支配を使用した場合、そのターンの直後に「支配を使用したプレイヤーの隣のプレイヤーによる支配の追加ターン」が発生する。
  • 地や使節団など他の追加ターンを得るカードと処理が被った場合、追加ターンを得るプレイヤーターン順で処理する順番を決定する。同じプレイヤーによる場合、処理する順番を選択できる。
    • Aが同一ターンに前地と支配を使用した場合、ターン順の関係から前地の処理を先に行う。(前地の追加ターンはAが、支配の追加ターンはBが得るため)
    • 例えば、「Aの通常ターン(支配を2枚使用)→Bの追加ターン(前地を使用)」ときた場合、残った支配と前地のどちらを先に処理するか(Aではなく)Bが選ぶことができる。
    • 地は「処理しようとしたタイミングで直前の連続した2ターンが両方とも自分のものだった場合」、使節団は「(処理しようとしたタイミングではなく)使節団を購入したターンの直前のターンが自分のターンだった場合」、追加ターンを得られないので注意。
    • 地と違い、支配は持続カードではないので使用したターンクリーンアップフェイズに必ず捨て札になる。

例1

【Aの通常ターン】支配(1)を使用する。
【(AとBの)ターンの間】Bは支配(1)の効果で追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】支配(2)を使用する。
【(AとBの)ターンの間】Cは支配(2)の効果で追加ターンを得る。
【Cの追加ターン(Bが支配)】
【(AとBの)ターンの間】特になし。
【Bの通常ターン

例2

【Aの通常ターン】支配と前地(1)と前地(2)を使用する。クリーンアップカードを3枚引く。
ターンの間】Aは前地、Bは支配による追加ターンの獲得が予約されているが、ターン順によりAが先に解決される。Aは前地(1)の効果で追加ターンを得る。
【Aの追加ターン(前地)】クリーンアップで前地(1)を捨て札にする。
ターンの間】前地(2)を処理する。直前の2ターンは両方ともAのターンなので追加ターンを得るのに失敗する。Bは支配の効果で追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】クリーンアップでAは前地(2)を捨て札にする。
【Bの通常ターン

例3

【Aの通常ターン】支配(1)を使用する。
ターンの間】Bは支配(1)の効果で追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】前地(1)を使用する。クリーンアップカードを3枚引く。
ターンの間】前地(1)を処理する。直前のターンはBのターンだが2つ前のターンはBのターンではないので追加ターンを得るのに成功する。
【Bの追加ターン(前地)】支配(2)を使用する。クリーンアップでBは前地(1)を捨て札にする。
ターンの間】Cは支配(2)の効果で追加ターンを得る。
【Cの追加ターン(Bが支配)】
【Bの通常ターン】前地(2)を使用する。クリーンアップカードを3枚引く。
ターンの間】前地(2)を処理する。直前のターンはBのターンだが2つ前のターンはBのターンではないので追加ターンを得るのに成功する。
【Bの追加ターン(前地)】クリーンアップでBは前地(2)を捨て札にする。
【Cの通常ターン

例4

【Aの通常ターン】支配(1)と支配(2)を使用する。
ターンの間】Bは支配(1)の効果で追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】前地を使用する。クリーンアップカードを3枚引く。
ターンの間】Bは支配(2)による追加ターンと前地による追加ターンが予約されている。(Aではなく)Bが好きな順番で処理することができる。

支配(2)を先に処理した場合

ターンの間】支配(2)を処理。追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】
ターンの間】前地を処理。直前の2ターンは両方ともBのターンなので追加ターンを得るのに失敗する。
【Bの通常ターンクリーンアップで前地を捨て札にする。

前哨地を先に処理した場合

ターンの間】前地を処理。直前のターンはBのターンだが2つ前のターンはBのターンではないので追加ターンを得るのに成功する。
【Bの追加ターン(前地)】クリーンアップで前地を捨て札にする。
ターンの間】支配(2)を処理。追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】
【Bの通常ターン

例5

【Aの通常ターン】支配を使用する。
ターンの間】Bは支配の効果で追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】使節団を購入する。直前のターンはBのターンではないので追加ターンを得るのに成功する。
【Bの追加ターン(使節団)】
【Bの通常ターン

例6

【Aの通常ターン】支配を使用する。
ターンの間】Bは支配の効果で追加ターンを得る。
【Bの追加ターン(Aが支配)】
【Bの通常ターン】使節団を購入する。直前のターンはBのターン(支配による追加ターン)なので追加ターンを得るのに失敗する。
【Cの通常ターン

ターン終了時の処理について

厳密には、ターン終了時の処理の流れは以下のようになっている。

  1. デッキから5枚引いて次の手札を作り、クリーンアップフェイズを終了する)
  2. ターン終了時(ターンを終了するとき)」の効果の処理(例:保存、浴場)
  3. 「この(その)ターン」の効果の終了(例:コストダウン効果、支配の相手を支配する効果)
  4. ターンターンの間に行う処理
  5. 三山枯れや属州枯れによるゲーム終了判定
  6. 「この(その)ターンの後に」発生する効果の処理(例:寄付、、追加ターンの開始)
  • 浴場があるゲームでBが支配(修正版)の追加ターンを終了した場合、(Bはカードを獲得していないはずなので)Aが浴場から勝利トークンを獲得できる。
  • 寄付の効果によるカード棄やの効果による入札はB自身が行う。ただしゲーム終了判定をすでに満たしていた場合、これらの効果は発生しない。

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最終更新:2024/03/28(木) 18:00

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最終更新:2024/03/28(木) 18:00

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