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エレクトロニックアーツ

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Electronic Arts (エレクトロニック・アーツ, EA) とは、アメリカゲーム開発・販売会社である。

概要

1982年に設立されたゲーム業界の分け的存在。

当初はPCゲーム専門のパプリッシャー(販売会社)であったが、80年代後半になると自社開発を始め、90年代になると映画制作に使われるスタジオ形式を模した開発方式を導入する事で優れたゲーム開発者を獲得し、世界規模のゲーム販売会社へと成長した。

近年ではDICEやBiowareなどの多方面のゲーム開発会社を買収して下に収め、自社スタジオに加えることで開発を伸ばしている。

現在では、FPSタイトルBattlefieldMedal of HonorレースゲームNeed for Speed(ちなみにEAは2016年までポルシェの版権を所有していた)、アクションRPGMassEffect都市開発シミュレーションシムシティなど、著名なシリーズを豊富に持つ世界最大級のゲームパブリッシャーである。

また、スポーツゲームに特化した「EA Sportsレーベルを持ち、版権にモノを言わせ、サッカーFIFAシリーズゴルフタイガーウッズPGAツアーシリーズ野球MVP BASEBALLシリーズバスケットボールNBA LIVEシリーズと言った様々なクオリティの高いスポーツゲームを出している。

しかし、近年オンライン系統で後述のインチキ商法まがいの手に出そうとしたり、DRM(デジタル著作権管理)をめぐりユーザーと対立を起こしたり、ニュース沙汰の不具合(例:シムシティ(2013)など)が発生するなどユーザーの不を買う企業としても有名であり、2012年2013年と2年連続で全米一のクソ企業exitとして選出されるなど、不名誉な記録も作っており、日本でも「EA」とまで揶揄されたりする(なお、2014年は「Titanfall」のリリースが評価されたのか、3年連続とはならなかった模様[1])。

Origin

EAはPC向けのDL販売・管理の独自のプラットフォーOriginを持っており、自社製品を中心に取り扱っている。そのため、昔のように新製品のパッケージ版が店頭で手に入らなくて困るということはない。

元々は2005年EAダウンローダーとしてサービスを開始したもので、のちに「EA Link」「EA Store」と名称を変え、2011年に現名称Originになった。Originは言わばEA版Steamとも言うべきもので、オンラインも兼ねており、一部のタイトルではOriginを介してゲームを起動する必要がある。

かつては他社大手DL販売サイトSteamでEAのタイトルの委託もしていたが、バトルフィールド3以降はSteamから撤退し、自社製Originでの独占タイトルとして取り扱いを始めた。

Originは使い勝手は悪くないのだが、古いソフトが充実していない(昔の名作が遊べない)ほか、セールが少なく、ものによりパッケージ版よりも高いものもある、Steamのようなコミュニティが発達していないなど、当初はSteamで販売していた頃を懐かしむもあった。

また、一時はOrigin自体にスパイウェア疑惑が浮上し、公式が釈明exitする事態にもなった。印が芳しくない方も多いのではないだろうか。そのためか、最近では古い作品の大幅セールをするようになり、無料でのゲームの配布も行っていたりする。

2019年からは再びValveと提携し、Steam上でもEAのゲーム提供するようになっている[2]

日本での展開について

日本では1990年ビクター音楽産業との合弁でエレクトロニック・アーツ・ビクター(EAビクター)を設立し、メガドライブスーパーファミコンで多くのタイトルを発表した(代表作「ジーコサッカー」)。次世代機にも参入し、特に3DOで多くのタイトルを発表した。1998年日本での提携先をスクウェア乗り換えてエレクトロニック・アーツ・スクウェアを設立するものの、2003年に提携を解消した。

そして、一応「EA Japan」と呼ばれる子会社が誕生したのだが、サイトを見るだけでも一瞭然、「EA日本公式ファンサイト」とか言われるほどにやる気が無い。よい子のみんなはEA本家や各種ミラーサイトを参考にしよう。ただ、以前は「http://www.eajapan.co.jp/ja-jp/」と専用URLが取得されていたが、現在は「http://www.ea.com/jp」に変更されており、本家サイトの内容をローライズする形になっている。

また、EA販売でありながらMass Effect 2Dragon Ageのような膨大な量のローライズが必要なゲームに対しては消極的で、日本語版ではスパイクなど別メーカーから発売されることも多い。

2011年7月セガと提携。以後EAのブランドを維持したまま流通に関してはセガの持つ販路を利用する形を取る(ベセスダUbisoftスクウェア・エニックスの流通を使用しているのと同じ形)。

2019年3月26日日本マーケティングおよびパブリシングオフィスであるEA Japan閉鎖することを発表した[3]。EAのゲームの販売や日本語化がなくなる訳ではない。

作品一覧

自社開発

EA Games
EA LA (旧DreamWorks Interactive)
EA Sports
EA Sports BIG
EA Maxis (1997年に完全子会社化)
Visceral Games
Criterion Games (2004年に完全子会社化)
EA DICE (2006年に完全子会社化)
EA Phenomic (2006年に完全子会社化, 2013年に閉鎖)
EA Bioware (2008年に完全子会社化)
Pandemic Studios (2008年に完全子会社化, 2009年に閉鎖)
PopCap Games (2011年に完全子会社化)

販売

Maxis (1997年に買収)
Bullfrog Productions (1995年に買収)
Westwood Studios
Origin Systems
Phenomic Game Development (2006年に買収)
Pandemic Studios (2008年に買収)
その他

EAパートナーズプログラム

Crytek
Respawn Entertainment
その他
インディーズ作品

騒動・問題

DRM問題

パッケージ販売からDL販売への過渡期においてはゲームの違法コピーが問題となっており、EA社も違法コピー対策に取り組んでいた。そして対策の結果、「Spore」「Crysis Warhead」「Crysis 2」などいくつかのゲームタイトルデジタル著作権管理(DRM)が採用され、一定回数以上イントールしようとすると違法コピーとみなされてゲームの起動ができなくなる仕様となった。

このDRMでは、PC乗り換えPC装などの際にソフトの再インストールをすると容易に規制がかかってしまう。これを解除してもらうには時間が立って解除されるのを待つか(どのくらいの期間かは不明)、サポートセンターに直接英語などで問い合わせなければならない。

このことが発覚したことで、海外Originスパイウェア疑惑と同じく大きく批判を浴び、Amazon商品レビュー1が並ぶなど炎上状態となった[4]

DRM騒動、Originスパイウェア疑惑、そして大きく期待されていた「Mass Effect 3」の不評などが重なり、ユーザーの反感を買ったあげく、2012年には「全一の企業 (Worst Company in America)」という不名誉な称号を得ることになってしまった[5]

現在ではOriginでのオンラインが中心となり、この形式のDRM止されている。

パッケージ+アイテム課金?

The Simsシリーズアイテム課金に味をしめたのだろうか、フルプライスパッケージ販売をしているFPSタイトルに高めの限定版などを作り、マルチプレイで使える限定武器を販売しようとしたことがあった。

しかし、この仕様を導入しようとした「Battlefield Bad Company」は海外で猛批判にあって結局は撤回し、最終的に限定武器くして通常のアンロック制にし、限定版は武器アンロックが出来るのみとなった。

関連動画

関連項目

関連リンク

脚注

  1. *全米最悪企業トーナメント、2連覇者EAまさかの敗退!? 3連覇の"偉業"ならず (GameSpark)exit 2014.3.25
  2. *EA、ついにSteamに復帰。STAR WARSゲームや定額サービス「EA Access」も提供予定 (Engadget)exit 2019.10.30
  3. *Electronic Arts,組織改編に伴い日本オフィスの閉鎖を発表 (4Gamer)exit 2019.3.27
  4. *Amazon.com: Customer reviews: Spore - PC/Macexit
  5. *EA wins "worst company in America" Golden Poo award (PC Gamer)exit 2012.4.5
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最終更新:2024/03/28(木) 19:00

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最終更新:2024/03/28(木) 19:00

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