しずるさんシリーズとは、上遠野浩平によるライトノベルシリーズである。富士見ミステリー文庫、及び富士見書房より刊行。
概要
単行本は2003年より刊行されており、既刊4巻。挿絵は椋本夏夜。
元々は『ファンタジアバトルロイヤル』誌で連載していた作品の為、単行本も全て短編形式の収録となっている(毎巻一話書き下ろし)。
また、4巻は完全書き下ろしの新刊の為、長編となっており「しずるさん~」の題を冠していない。作者は本来「巳鑑巳花車シリーズ」で始めるつもりだった事が語られていたが、出版社側の意向でシリーズに加えられてる事が伺える。
いわゆる「安楽椅子探偵」形式で、しずるさんとよーちゃんという二人の美少女が病院の一室で、血生臭い殺人事件を仲良く解決するお話。
かどちんに「女の子がキャッキャウフフする話」って材料出したら、猟奇殺人ってがエッセンス加わってたでござる。
なお、本シリーズは上遠野浩平の「ブギーポップシリーズ」や、その他のシリーズと同じ世界観の物語となっている。
登場人物
- しずるさん
本名不明。年齢不明。原因不明の病気で、長い間入院している。「夜の闇」を思わせる黒髪ロングヘアーの美少女で、挿絵では巨乳。
性格はクールで沈着冷静だがよーちゃんにだけ優しい。 頭が良すぎる為に自分の事込みで達観してしまっていて、よーちゃん以外にはほぼ興味がないか、無関心。ブギーポップの方で起こってる幾つかの事件に気付いてる様子。
ある事件をきっかけに出会ったよーちゃんといつも病室でおしゃべりをしているが、話題がいつも猟奇殺人事件の解決法になっていったりする。それに怯えるよーちゃんを見るのも好き。
「すべての犯罪は『ごまかし』に過ぎない」が口癖で、その信念に基づいて猟奇的殺人の裏に潜む「ごまかし」を暴く。
また、しずるさんが入院している病院は、他シリーズでもたびたび舞台になるいわくつきの医療研究施設である。
- よーちゃん
本名不明だが恐らく姓は「東澱」と思われる(後述)。女子高生。 「太陽」のような明るさを持つ少女。挿絵では生足を見せる。
やたら元気という訳ではなく、場の雰囲気を和ませる意味で花のような子。しずるさんの病気の事を気にかけて頻繁にお見舞いに訪れる。しずるさんが元気になればと、彼女が興味を持ちそうな奇妙な事件の情報を持ってくるが、自身はその手の話題は苦手。運動能力は残念な感じで、水泳で後ろに進んでしまう脅威の泳法を披露する。
警察上層部に対して強い影響力をもつ祖父がおり、姓を名乗ればたいていの警察官は協力的になる。そのコネを活かして情報を収集したり、しずるさんの「解決」を警察捜査に反映させたりしている(別シリーズ作品内の描写から、それが財界に陰ながら君臨する一族『東澱』であり、よーちゃんはその傍系であることが仄めかされている)。
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関連項目
- ブギーポップシリーズ
- 上遠野浩平
- 小説作品一覧
- ライトノベル