アイントラハト・フランクフルト(Eintracht Frankfurt e.V)とは、ドイツの金融都市、フランクフルト・アム・マインに本拠を置く総合スポーツクラブである。ここではサッカー部門について記述する。
ブンデスリーガ1部に在籍しており、熱狂的なファンを抱えるチームである。
なお、フランクフルトの名を冠するチームは他にも存在する。
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前身時代(1899年‐)を含めると、100年以上の歴史を持つ伝統あるクラブであり、伝統と革新を融合させるクラブと言われている。またブンデスリーガ立ち上げ時のオリジナルメンバーであり、近年は欧州の大会に顔を出すこともある。しかし、1990年代に入って何度か降格を経験するなど長い低迷期を経験しており、苦労を多く重ねてきたチームである。
これまでブンデスリーガの前身であるドイツ選手権で1回、DFBポカールで5回、UEFAヨーロッパリーグに2回(UEFAカップを含む)優勝した実績がある。
過去日本人選手としては、高原直泰、稲本潤一、乾貴士がプレー経験がある。現在も長谷部誠や鎌田大地が所属しており日本でも馴染の深いチームとなっている。特に長谷部は「フランクフルトの皇帝」と称されるほど絶大な貢献度を見せており、鎌田もEL制覇の立役者となる活躍を見せている。
ゴールセレブレーション曲として、フランツ・フォン・スッペの「軽騎兵」序曲のワンフレーズを使用している。
1889年に前身クラブであるフランクフルトサッカークラブ・ビクトリア1899が設立。1911年に同じ年に設立されたライバルチームであるフランクフルトサッカークラブ・キッカーズ1899と合併し、フランクフルトサッカークラブ(キッカーズ・ビクトリア)1899が誕生。1958-59シーズンに旧1部リーグであるドイツ選手権を制し、初めてマイスターシャーレを獲得している。1959-60シーズンにはUEFAチャンピオンズカップ決勝まで進出するが、当時黄金期にあったレアル・マドリードを相手に3-7で大敗している。
1963年に設立されたブンデスリーガ初年度にも参加しており、1970年代になると1974 FIFAワールドカップ優勝メンバーでもあるユルゲン・グラボウスキとベルント・ヘルツェバインを擁し、ブンデスリーガでも上位の成績を残すようになる。1973-74シーズンと1974-75シーズンにはDFBポカールを連覇。1979-80シーズンには、初の国際タイトルであるUEFAカップに優勝。翌年のDFBポカールでも3度目の優勝を果たしている。
1980年代は中位に低迷し、1988-89シーズンには16位と降格の危機に直面する。1990年代に入ると、点取り屋のアンソニー・イェボアと司令塔のウーベ・バインのコンビがチームに加わり、再び強豪クラブとしての地位を取り戻すようになる。1991-92シーズンには初のブンデスリーガ優勝まで後一歩のところまでたどり着くが、最終節で敗れて首位から転落し、惜しくも優勝を逃している。1992-93シーズンも優勝争いに加わり、その後UEFAカップでもベスト8に2年連続で進出するなど、チームの飛躍を期待する声が高まるようになっていた。
ところが、1994年にウーベ・バインが浦和レッズへ移籍し、1995年には当時の監督であったユップ・ハインケスと対立したイエボアが退団。立て続けに二枚看板を失うこととなったチームは1996-97シーズンにまさかの17位に終わり、ブンデスリーガ創設以来33年間守ってきた1部リーグの座から降格することになる。その後はしばらくの間は1部と2部を行き来するエレベーターチームとなってしまい、2000年代半ばに入って5シーズン連続で1部リーグの座を守ったものの、2010-11シーズンには三度目の2部降格を経験。
2011-12シーズンにアルミン・フェーを監督に招聘し、攻撃的なスタイルによって1年での1部復帰に成功。さらにMFだったアレクサンダー・マイヤーがストライカーとしての才能を開花させると、1部復帰初年度となった2012-13シーズンはあのユルゲン・クロップが称賛するほどの質の高いサッカーを見せ、6位という好成績を残す。マイヤーが怪我で長期離脱を強いられた2015-16シーズンは深刻な得点力不足に悩まされ、降格の危機に直面するが、1.FCニュルンベルクとの入れ替え戦を制し、辛くも1部残留に成功する。
2016-17シーズンにニコ・コバチ監督が長谷部誠を3バックの中央(リベロ)に置いたシステムを考案すると、このシステムが嵌るようになり、ブンデスリーガでも上位進出を狙えるほどのチーム力を付け始める。2017-18シーズンには2年連続でDFBポカール決勝に進出すると、決勝では最強王者であるバイエルン・ミュンヘンを相手に3-1で勝利し、クラブにとってはおよそ30年ぶりとなるタイトルを手にする。
バイエルンへ移籍したコバチの後任として監督に就任したアドルフ・ヒュッターも長谷部をリベロに置いたシステムを継承。フィリップ・コスティッチ、鎌田大地といった優秀なチャンスメーカーが加わり、毎年のように引き抜きにあうものの、ルカ・ヨヴィッチ、セバスティアン・ハラー、アンテ・レビッチ、アンドレ・シウバといった優秀なアタッカーの発掘にも成功したことでUEFAヨーロッパリーグではベスト4進出、2020-21シーズンのブンデスリーガでは3月の時点でUEFAチャンピオンズリーグ圏内の4位にまで付ける躍進を見せる。ところが、4月中旬にヒュッターがシーズン限りでの退任を表明すると、チームはまたしても失速し4位と勝ち点差1の5位に終わる。
オリバー・グラスナーが監督に就任した2021-22シーズンでは、リーグ戦こそ11位と不調だったものの、ELではコスティッチや鎌田の活躍によって準々決勝でFCバルセロナを破る大金星を挙げるなど決勝へ進出。決勝ではPK戦の末にグラスゴー・レンジャーズを下し、全試合無敗で前身のUEFAカップ時代から42年ぶりの優勝を果たす。
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最終更新:2025/12/10(水) 07:00
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