アカツキ電光戦記とは、
同人サークル「SUBTLE STYLE」によって開発された2D対戦格闘ゲームである。
作品
アカツキ試製一號
パイロット版。使用可能キャラは5キャラ。
パイロット版ながら現在ある対戦システムの殆どは実装されており、
対戦・プラクティス・タッグバトル・リプレイ機能を備える。
完全オリジナルながら操作性を始めとする出来の良さは好評を博す。
アカツキ電光戦記
正式版。現在では「PC版」「同人版」「家庭用」などと呼ばれる。
使用キャラも総勢12名に増え、オンライン対戦にも対応。
他にもアップデートでプラクティス機能が補強されるなど、対戦を主眼に置いた完成度を高めていった。
アカツキ電光戦記 Ausf.Achse
AC版。公式に「アカツキ電光戦記 A型」との表記があるが浸透はしていない。
同人版からシステム・キャラに対する更なるバランス調整を施し、追加要素として「完全者」を別キャラとして独立させた。
他にも血飛沫の変更、NAOMIの機能制限からシステムグラフィックの簡素化など、細かい変更が随所に見られる。
現在ニコニコ動画にアップされている動画はほぼAC版の動画となっている。
なお、同人から商業展開された格闘ゲームとしては「メルティブラッド」に続き2番目となる。
概要
「打撃・投げ・攻性防御」の3竦みを主軸とした、オーソドックスな格闘ゲームである。
他の作品をプレイした事がある人ならすぐに馴染める取っ付き易さが特徴。
複雑で高難度、軽い前提条件で5割~即死するようなコンボはほぼなく、
前述の「3竦み」の攻防や、「立ち回り」(足払い戦とはまた違う)を前面に押し出した作りとなっている。
特に操作系の簡素化が進められており、所謂「昇竜コマンド」すら存在しない。(基本「波動」「竜巻」「真下2回」)
超必殺技にあたる「特別攻撃」もコマンド+2ボタン同時押し、「最終特別攻撃」に至っては3ボタン同時押しのみ。
これらの特徴から格ゲー初心者にも取っ付き易く、ライトユーザー層からの評価が非常に高い。
間口の広さ、敷居の低さに関しては他の追従を許さない格ゲーと言える。
シンプルさや初心者向けである事は大きな売りではあるが、同人版の充実したプラクティスモードや、
AC版の勝利演出を飛ばしてキャラ選択へ移行できる連コ仕様など、
初心者だけではなく「ガチ勢」も意識し、飽くまで「対戦」を目的とした丁寧で意欲的な格ゲーである。
メインストリームに位置する作品ではないが、各地に拠点と言える対戦環境が存在し、
ニコニコ動画にも数多くの対戦動画がアップされており、全国大会「電光大戦」も数度開催されている。
あと、エンディング曲は演出と相まってガチなので一度最後まで聴いてみる事をおすすめする。
家庭用については最新版たるAC版の移植はされておらず、同人版で練習する他ない。
とは言え、同人版でも差異はダメージが主で、コンボや攻性防御の練習をする分には問題なし。
大幅変更されたアドラー、新規追加となった完全者については愛を握り締めゲーセンへと疾駆されたし。
同人版は現在もネット対戦が行われているため、近くに設置店がない人や対戦慣れしたい人にもオススメである。
また、同人版についてはWEB体験版が公式で配布されているため、興味を持った方は一度お試しあれ。
(公式サイトは関連リンク参照)
システム
- 基本操作系
- ABC(弱中強)の3ボタンに前後ダッシュ、受身(ダウン回避)を備える。
通常技はキャラごとに専用のルートを持つチェーンコンボタイプとなっている。
レバー入れによる特殊技もあり、一般的な格ゲーと同等の行動ができる。
所謂スーパーキャンセルである「特攻キャンセル」もあり、それなりのコンボ感はある。
また空中ガードもあり、初心者救済のためか、下段以外ほぼ空中ガード可能と強めの設定。
しかし空中ガードはガークラ値2倍で、防御崩壊(ガークラ)は地上空中ともに60F無防備と、
かなり大きな隙を晒すため、最終的には攻性防御も覚える必要がある。
-
- 投げ
- A+B同時押しで投げる事ができ、同コマンドで投げ抜けも可能となっている。
また、全キャラ空中投げを標準装備し、安易な空中ガード、空中攻性を投げる事ができる。
発生は地上5F、空中3Fで、投げ抜けは地上空中ともに可能だが、硬化中は不可能。
「3竦み」を強調するため、攻性を投げた場合は「要撃」となりダメージが増加する性質を持つ。
-
- 攻性防御
- 所謂「ブロッキング系」の特殊ガードで、B+Cで発動でき、失敗時には隙が生じる。
成功すると「ゲージ増加」「ノックバック軽減」「硬直軽減」の恩恵を受ける他、
「削り無効」「防御ゲージ減少防止」など攻性防御が唯一の打開策となるケースもある重要な行動。
成功時は攻性防御を攻性防御でキャンセルする事ができるため、多段攻撃を取る事も可能になっている。
飛び道具に対しては取るのみだが、打撃に対しては自動反撃が発動するのが特徴。
自動反撃はヒット時は追撃可能で、ガード時も打撃が刺さるような隙はない。
所謂「めくり」を取る事はできず、めくり攻撃を振り向き前に食らってしまった場合は「背面攻撃」となり、
カウンターヒット以上にプラス補正のかかったダメージを受けてしまう事も特徴。
初心者には「折角取ったのに何も反撃を入れられない」と言った哀しみを避けさせる事ができ、
慣れれば自動反撃の分だけ思考時間が与えられるため、次第に追撃もできるようになっていく。
上級者に対しても自動反撃を介す分、攻性からの反撃ダメージが大きくなりすぎる事がないため、
所謂「ワンブロからクソゲー」にできない調整になっている。
また、ボタンで出せる性質から「狙って取る」へと誘導されやすい仕組みになっているため、
特殊ガード系としてはかなり初心者に優しく、上達を助ける良く練られたシステムと言える。
また、自動反撃の発生フレームがあるため、珍しく「詐欺跳び」の概念が存在する事も特徴である。
上級者同士の対戦では、詐欺跳びから自動反撃に攻性を狙ったり、それを見越して連続攻性でスカすなど、
複雑な読み合いが展開される事もあるようだ。
更にある程度低い位置ならば、被攻性時に高度を無視した着地キャンセルが可能なため、
コマンド投げや無敵技で有利な読み合いを仕掛ける技術なども存在する。
キャラクター
- アカツキ
- 本作の主人公。対空・飛び道具・突進技(兼連続技用の繋ぎ)とオーソドックスな品揃え。
コンボダメージが馬鹿高く、中段やガークラで崩し性能も高いため最強と言われている。
特に最終特攻「神風」を組み込んだコンボは、「簡単に減るコンボはない」と言われる本ゲームで、
超低難度にも関わらず5、6割を平気で叩き出す核弾頭火力を誇り、殊火力においては一線を画す。
コンボ構成と鉄甲脚の存在からゲージ回収力もダントツで、平均火力・最大火力ともに高い。
無敵対空の「人間迫砲」が発生3F、特攻キャンセルでフォロー可能とシステムに愛された性能な事も一因。
一方で立ち回りは今ひとつで、「一度寄って殺す」に集約される性能から強さの割に人気はない。
そのゆとった性能と裏腹に「歯を食いしばれェーッ!!」と叫んだり、実は腹ぺこキャラだったりする。
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- ミュカレ
-
眼鏡・ツインテール・魔女っ娘と、属性面で圧倒的な仕上がりを見せる。
更に「豚めが死んだぞ」なんて台詞でこれらの属性に弱い人をビクンビクンさせてしまう。
しかしこれだけの属性を持ちながら、アクの強さもあり萌える事は非常に難しいキャラとなっている。
「属性」ではなく「ミュカレ自身」を愛でなくては萌えを見出す事はできない病人上級者向けのキャラと言える。
また、ゲーム中の性能も非常にアクが強く、設置系飛び道具を駆使する比較的上級者向けのキャラとなっている。
セットプレイは強力だが、反面設置技に発生保証がないため押し込まれると切り返しがなく非常に辛い。
通常技の判定に優れ、性能の良い急降下蹴りがあるため、いかにそこからセットプレイへ行くかが課題。
なお余談ではあるが、先日公開された「第四次電光大戦」のポスターにミュカレと完全者が描かれていたのだが、
ミュカレの胸が半田屋の飯くらい大盛りになっていた。たべきれないよぅ。
本来美しい平面を描くはずのミュカレの胸、まさかの大増量に多くの者が度肝を抜かれたと言う。
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- 塞
- スーツ・グラサン・ロン毛とチャイニーズマフィアな感じで一見格好よさそうなキャラ。
実際はポケットに手を入れたまま戦うモーションや、意味の解らない奇声が怪しいキャラ。
豊富な中段や多段の飛び込みから中下段を狙って行くスタイルで、同人版では最強クラス。
だがAC版では火力に大幅な下方修正が入ったため、これだけでは決め手に欠ける。
そのため、発生の遅いコマンド投げである「邪視」で状態異常を付与し、有利状況を作る必要がある。
弱体化したとは言え、立ち回り、火力ともに平均以上で、技動作の奇抜さと裏腹に非常に扱いやすいキャラ。
また、「邪視」でジャンプ不能になった相手がジャンプしようとすると、空からマグロが降ってくる。
何故マグロなんだ…
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- 鼎二尉
-
大人の魅力たっぷりなおねえさんにして
ザンギエフ投げキャラ。
必殺技もコマンド投げ・対空投げ・当身投げとパーフェクトな投げっぷり。
ガードさせて有利になる6Cとコマ投げ「螺旋四方投げ」を軸にした強力な接近戦が持ち味。
詐欺跳びから「螺旋四方投げ」が両対応行動になるため、起き攻めから瞬殺がありえる。
しかし対空が弱めで、低機動力な上、ジャンプがローリスクなゲームのため投げるまでが大変。
厳しい立ち回りを攻性で凌ぎ、一度の投げから試合を破壊する投げキャラ本来のカタルシスが魅力。
「最近の打撃もイケる軟派な投げキャラなど言語道断」なアナタに。
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- 不律
- 「寄らばシュナイデン」「あいやヴァルテン」「コッチジャ!」とかガー不級の萌え台詞を吐く高機動力おじいちゃん。
刀を使用した通常技・特殊技が特徴で、威力・発生・リーチに優れ、削り性能まである。
一方、必殺技は最終特攻の「切込刀法」以外は全て移動技と言うガチンコっぷり。
しかし刀を使った攻撃は隙が大きく、移動技も某病人のような病んだ性能ではない。
そのため間合い取りやスカ確、移動技での撹乱のような基礎が上手くなければならない。
そのスタイルから「一人だけ別ゲー」「サムライスピリッツ」などと言われたりもする。
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- マリリン・スー
- 巨乳・チャイナドレス・ピンク髪・元娼婦と、これまたガチなキャラ。
すっごい揺れるんだけどストーリーや設定上でのえげつない性格から人気は今ひとつ。
ゲーム上では、中国拳法系らしい豊富なチェーンルートと連続入力式の打撃による手数で押すキャラ。
動きや狙いがシンプルで、素直なレスポンスとコンボの爽快感から初心者向きと言われる事が多い。
反面、通常技の攻撃判定や崩し能力、基本火力に難があるため、ランク的には高いとは言い難い。
空中投げから追撃できるなど、コンボ始動が多いため、ダメージチャンスを逃さないコンボ精度が求められる。
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- 魏
- 個性的な髪型、素肌にロングコートを腕まくりと、ガチムチ極まりない「アカツキ抱かれたい漢No1」
設定も暗殺者ながら目的が復讐(報復)、言動も常識的と、見た目と裏腹に一番真面目で常識あるキャラ。
隙の少ない突進技「烏牛擺頭」と、受身不能の「虎蹲山」を絡めた高火力起き攻めループが非常に強く、
「練精化気」と言う自己ブースト技を持ち、これを絡めたゴリ押しも可能で、アカツキと並ぶ最強候補。
特攻技の「練気化神」は3種同時ブーストがかかる上、隙消しに使えてしまう硬直の無さとなかなかの壊れ技。
低いジャンプと高火力、ブーストによる有利状況での押し付けなど強キャラらしい強キャラと言える。
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- アノニム
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東洋拳法と拳銃を組み合わせた全く新しい格闘技
風雲拳「ランバス式銃術」を使うシスター。
通常技も必殺技も銃を撃つ飛び道具になっている、遠距離空間制圧型のキャラ。
しかし銃がリボルバー式のため、弾切れになるとリロードしなければならない欠点がある。
崩しや切り替えし能力は低く、弾倉の管理にも注意を払う必要があるため、扱いは難しい部類。
他にも最終特攻の「テトラグラマトン」が所謂リザレクションだったりと特殊な点が多い。
ガン=カタを意識した技動作がシスター姿と相まって、非常にカオス前衛的な雰囲気を醸し出す。
これまた萌えポイントの多さ、ガチさと裏腹に全く以って萌えない不思議なキャラへと仕上がっている。
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- エレクトロゾルダート
- タメ技の飛び道具・対空と豊富な特殊技を駆使して戦う量産型軍人。
崩しはサッパリだが、通常技・必殺技ともに性能が良く、見た目通り安定した強さを発揮する。
隙の少ない飛び道具を追ったラッシュ、フォローの利く無敵技での防御と非常にわかりやすい。
特殊技が優秀で、溜め維持移動・ガード有利・足払いスカし・コンボパーツなど多彩に使えるため、
これを活用し動きの幅を広げる事で、このタイプのキャラにありがちな作業感を払拭する事ができる。
どう見てもキャラ人気的には不人気の星の下に産まれたとしか思えない無個性なキャラだが、
「アーイ!」「イィィヤッ!」など素敵なボイスから今やアカツキのアイドルとなっている。何なのこのゲーム。
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- アドラー
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クローンであるエレクトロゾルダートに対し、こちらは
コンパチオリジナル。
元々はCPU専用キャラクターでエレクトロゾルダートの色違いだったが、バージョンアップで差別化。
更にAC版で声優が変更され、「おい!」「やめろ!」「シャイセ!」などの味わい深いダメージボイスや、
「吐け、吐くんだ!」といった通常投げボイスなどの特徴的な台詞が追加された。
必要以上に影の濃い顔グラフィックと相まって、アカツキ髄一の色物としての地位を確たる物とした。
さらに第二次電光大戦の公式ポスターにおいてサンタクロースのコスチューム
(正確には、AC版の追加カラーにサンタの帽子を被せた絵)で登場し公式にも色物キャラとして認められた。シャイセ!
エレクトロゾルダートと似た技を使うが、アドラーは溜めではなくコマンドキャラとなっており、
飛び道具が設置技的な性能で、これを盾にした有利状況からの攻め・二択が持ち味。
特に画面端では火力も大幅にアップするため、画面端の攻めは全キャラ中最強クラス。
しかし移動速度が遅く、通常技・必殺技ともに癖が強いため、端に追い詰めるまでが非常に辛い。
ゲージ依存が激しく、ランク的には低めだが、爆発力に関してはアカツキと並んで語られる程高い。
エンディングで見せるオリジナルたる所以など案外ファンが多いキャラ。
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- 電光戦車
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キュラキュラキュラ… ウィーン!
あまりの性能の低さとその可愛さからアカツキのマスコットとなっている。
その人気から2chでは未だ電光戦車スレがdat落ちする事なく動いており、
今日も「ギャラルホルンくぱぁ」でハァハァできる病人住人たちの愛で保守され続けている。
アカツキを良く知らない人にも「電光戦車」の存在とその弱さは良く知られており、
ある意味「アカツキの魅力とは何ぞや」を体現するキャラと言えるかもしれない。
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最弱と言われるキャラ性能でありながら、非公式とはいえ全国大会で優勝を果たすなど、
使い手の業愛の深さもゲーム中随一である事は疑いようもない。
電光戦車戦のみ開始の合図が「対戦車戦用意!」になるなど開発からも愛されている模様。
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- ムラクモ
- 本作のラスボス。現人神。
この場合、「あらひとがみ」は誤読であり、「げんじんしん」と読むのが正しい。
弾速の遅い飛び道具「電光弾」を軸に、分身を飛ばすC攻撃とそのフェイント(電光欺瞞)、
ワープ技「電光迷彩」、一見ダッシュにしか見えない高速の通常歩きを使った撹乱で立ち回る。
設置技の「電光地雷」や、裏周りできるダッシュを使ったセットプレイも強力。
見ての通り非常に癖が強く扱いが難しいため、少ないチャンスを逃さず倒しきる力が必要。
こいつも一見かっこいいのに、ゴキブリみたいなダッシュ(歩き)や胡散臭い戦い方のせいで台無しである。
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- 完全者(ペルフェクティ)
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ミュカレの真の姿。軍服アルビノ幼女とかまた業の深い…。
ミュカレを超越した名に恥じぬ完全な平面と、加速した幼さに隙はなく、
アカツキでは珍しく、普通に萌えれるキャラとして大人気を誇る。やっぱ眉毛は大事だよね。
銃剣を武器とし、時間差飛び道具の「ラーンスネッツ」と弾速の速い「ゲッターカノーネ」を主軸に戦う。
基本的に遠距離キャラで、守りが極端に脆いため、急降下技の「シュトゥーカ」での逃げも必要。
ビームを放つ「シュテルンブレッヒャー」は溜めれば強いのだが、コマンドがB+Cのため、
溜めている間は攻性が使えなくなるなど、立ち回りが非常にデリケートで難しい。
設定と裏腹にその弱さから「不完全者」とまで呼ばれ、逆にキャラ人気を加速させている。
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