ウィザードリィ#2 ダイヤモンドの騎士 単語

ダイヤモンドノキシ

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ウィザードリィ#2 ダイヤモンドの騎士(原題:KNIGHT OF DIAMONDS)とは、ウィザードリィシリーズの2作目であり、ウィザードリィIIIでもある。

「ウィザードリィIII」だと大概ファミコン版IIIのことだが、PCエンジン版III(リルガミンの遺産)という可能性も否定できない。「ウィザードリィ#2」ならダイヤモンドの騎士の可能性が高いが、「ウィザードリィ2」だともうわかんねえ。

わかりにくいのでサブタイトルの略であるKODと呼ぶか、「#2」という表記をして区別することが多い。
タグ名では「ダイヤモンドの騎士」が多いようだ。

概要

富を崇拝する王は、ダイヤモンドを見ることはない。

力を崇拝した王は、騎士なく棺に横たわる。

これ故、冠を抱いた王は滅びる。

秘宝「ニルダの杖」によって守護される街・リルガミンが舞台。
悪しきものの侵入を許さない鉄壁の守りにより、リルガミンは繁栄を極める。
だが「ニルダの杖」には『リルガミンで生まれた者には守護は通用しない』という致命的な欠陥があった。

リルガミンに生を受けた魔術師・ダパルプスは闇に魅入られ邪悪な魔人となり、王家の一族を皆殺しにした。杖の力は発揮される事がなく、生き延びたのは王女マルグダと王子アラビクのみ。
二人は伝説の『ダイヤモンドの騎士』の装備と名剣『ハースニール』を集め、これを装備したアラビクの手で遂にダパルプスは討伐される。しかし最後の力でダパルプスは迷宮を崩壊させ、アラビクとニルダの杖を道連れに地の底深く消えていった。
生き残ったマルグダは、伝説の装備と杖を取り戻すべく、迷宮を探索する冒険者達を募る。その中には、かつてワードナを倒してアミュレットを奪還した者の姿があった。

冒険者の目的は、地下6階層の「ダバルプスの呪いの穴」に消えたニルダの杖を取り戻すことであり、その過程で道中に散らばったダイヤモンドの騎士の装備を集める必要がある。
「コッズヘルム」「コッズアーマー」「コッズガントレット」「コッズシールド」「ハースニール」を入手するには、戦って倒す必要がある。無機物と侮るなかれ、伝説の装備なだけあって呪文やブレスを連発し、容赦なくパーティーメンバーの首をはねに来る。
その上で「ニルダの杖」を取り戻すには、装備一式を身に着けた戦士(侍、ロード)がたった一人で先に進まなければならない。ただし装備はアイテムとして使用する事で強力な魔法を無限に使う事が出来る為、よほど無理をしない限りは大丈夫である。

オリジナルの#2

本作はキャラクターを作成せず、前作で育てたキャラクターを転送(転生)させることが前提の設計になっている。何しろ一階の攻略の時点で、魔術師の最高位呪文・MALOR(転移魔法)が必要である。
そのため最初から敵も強いのだが、その強さは中途半端で、装備が引き継げないとはいえこっちは最初から最強の攻撃呪文が使えるのに、どうも頼りない敵とだらだら戦う感じになっている。
前作にいなかったレベルの強敵が登場するのは終盤で、その時点でゲームクリアは目前。アイテムは前作のものに加えて、より強力なものが追加されているが、それも終盤まで出ない。

迷宮は前作より少ない6階層だが、構造的に隅々まで探索する必要があり、ボリューム自体は結構ある。また謎解き要素としてリドルが追加されているが、どうも釈然としない問題が多い。

前作と比べキャラクターを育てる楽しみが減っており、評価しにくいタイトルではある。

ファミコン版III

ファミコンでもターボファイルという周辺機器でキャラクターの転送は可能だったが、そのまま移植することはできなかったので後回しにされ、先に#3が「ウィザードリィII」として移植された。
遅れて移植された「III」は、ストーリーこそ同じだがゲームの中身は全く別物で、後回しにされたことでゲームとしての完成度も高まっている。
迷宮の構造は原型を残しつつも大部分が変更、キャラクターもレベル1から開始することが前提となり、ゲームバランスも完全に改められた。原作通りマロールが必要な場面もあるが、終盤の階層に変更されている。

中途半端な強さだった敵の性能や出現階層も全て見直されている。
能力は原作より抑えられているものも多いが、難易度自体は安定して高めになっており、後半になるとオリジナルと同じ能力のものも出てくる。
オリジナルで深い階層でしか出ないのに全然強くなかったスモッグビーストに至っては、そのままの性能で2Fから登場するようになり、かなりの強敵に変貌している。#1や#3のモンスター、さらにはファミコンに移植されていない#4の召喚モンスターも参戦。
オリジナルには「サッキュバス(ヘルマスター)」のようにアップル版からIBM-PCに移植する際に改名されたモンスターがいるが、一部が#4で改名前の名前で出ていたためか、このバージョンだと両方登場したりする。人間系にはソーサリスや破戒僧など、ファミコン版オリジナル敵まで追加されている。
迷宮もオリジナルと同様複雑で、リドルがない分、多数のキーアイテムを探し回って翻弄されることになる。アイテムもファミコン版独自の名前に変更され、「れきせんのむねあて」には騙される人が続出した。

変更はゲームシステムにも及ぶ。#5の魔法が一部先行で輸入され、効果の低い魔法のレベル引き下げも行われた。
また全キャラ一律18だった特性値の上限が「種族の初期値+10」に改められ、種族選択の重要度も上がっている。これは日本版では定番の設計となる。

さらにはオリジナルにいない隠しボスの存在がある。6Fにはクリア称号を持ったキャラクターだけが行ける裏エリアがあり、そこに桁外れの強さの隠しボスが配置されている。#4の最強の仲間モンスターだったこいつを倒すことが、冒険者の真の最終目的と言えるだろう。

文句なしにダンジョンRPGの傑作。

PS版

1~3を同梱した「リルガミンサーガ」に収録。グラフィックにファミコン版の雰囲気を受け継いでいるが、普通に#2扱い。
オリジナルの国産パソコン版と微妙に仕様が違うようだが大差もない。リドルも移植されており、隠しボスもいない。

その他

  • シリーズ最強武器として有名なMuramasa Blade!だが、原語版で村正が最強武器と言えるのは本作が最後だったりする。これ以降はそもそも登場しなかったり、強いがぶっちぎりの最強ではない武器に落ち着いている。
  • クリア後にしか入れないファミコン版隠しボスのエリアだが、テレポーターで普通に行けるのでこれが正規ルートだと思ってる人もかなりいる。
  • ちなみにこの裏ボスの強さだが、実は二人のダイヤモンドの騎士を送り込む想定らしい。一人目が裏エリア到達した時点でダイヤモンドの装備を捨てて、二人目の騎士を作って増援に行き、装備を分け合って戦うわけである。しかしこれは後年関係者に語られた話であり、当時そういう攻略法が公開されていたかは不明(おそらくなかった)。
  • Rabid Rat(狂暴なネズミ)というモンスターがファミコン版で間違ってラビットラット(ウサギみたいなネズミ?)と訳されてしまい、後の機種も仕方なくそれに続くという謎な状況になっている。
  • またRhino Beetle(ライノゥビートル)というモンスターがファミコン版で「コインみたいな虫(rhinoに「お金」という意味があるらしい)」と解釈されているが、たぶん性能的にはサイのようなカブトムシをイメージしたモンスターである。この誤解釈はファミコン版より前の本に元ネタがある模様。
  • GBC版はファミコン版の隠しボスこそが真の黒幕と解釈し、裏ダンジョンが大きく膨張した。
  • #3「リルガミンの遺産」を題材としたベニー松山の小説「風よ。龍に届いているか」は連載時期の影響で多数のファミコン版IIIの要素が登場。また氏がシナリオを手掛けたCDドラマ「ハースニール異聞」は本作に近い時代の物語で、「風よ~」とも関連深い内容となっている。

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  • ウィザードリィ

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