カラフルとは、森絵都の小説およびそれを原作とする実写映画またはアニメ映画である。ここでは主にアニメ映画について記載する。
大きな過ちを犯して死んだ「ぼく」は謎の少年プラプラに人生を再チャレンジする権利に当選したことを告げられる。辞退しようとするも万物の父であるボスの命令は絶対だからというプラプラに促され半ば強制的に現世に舞い戻ることに。
三日前の10月11日に薬を飲んで自殺を図りもうすぐ死ぬ少年・小林真の体に潜り込み奇跡的に回復したという体で生活していくこととなる。
「ぼく」はこの修行を乗り越え、生まれ変わることが出来るのだろうか。
2010年8月21日に公開されたサンライズ制作のアニメ映画。監督は原恵一。脚本は丸尾みほ。
キャッチコピーは「あなたは一度死にました」、「ただいま、サヨナラした世界。」、「もう一度、人生やり直してみませんか?」。
作中の季節は秋であり映画内で表示されるタイトルのロゴにはイチョウが詰まっている。
2008年〜2009年頃の東京都世田谷区の二子玉川や等々力が主な舞台となっており駅やお店が実名で登場する。舞台に選ばれたのは当時監督が自転車で来れるくらいの距離に住んでいたため取材がしやすかったから。
2022年には同じく『カラフル』を原作としたAmazonオリジナル映画『HOMESTAY』が公開された。
ぼく
自分が犯した罪をはじめ下界での出来事は何一つ覚えていないにもかかわらずこのチャンスを逃したら永遠に輪廻のサイクルから外れ生まれ変わることもできなくなる再チャレンジ当選を一度は辞退するほどなげやり。
小林真(CV:冨澤風斗)
「ぼく」の魂が“ホームステイ”することになった少年。中学三年生。美術部所属。背が低く成績もクラスの32人中32位。生前友達が一人もいなかった。憧れの人物が援助交際する姿と母親の不倫現場を一挙に見てしまい10月11日に強い催眠剤を飲んで自殺を図った。「ぼく」が再チャレンジに失敗すると「ぼく」の魂が消滅するのと同時に今度こそ本当に死ぬ。
プラプラ(CV:まいける)
関西弁が特徴的な謎の存在。見た目は小学生くらいだが中身は案外オヤジっぽい。ボスの指示で「ぼく」をサポートする。小林真の予備知識がまとめられたガイドブックを持っているがその内容は外れていることも少なくない。「ぼく」は最初天使だと思うが…
真の母親(CV:麻生久美子)
夫の魅力の無さや仲の悪い姑など様々な心労が重なり寂しさからか通っていたフラメンコ教室の先生と不倫をしてしまう。真が自殺の際、飲んだ睡眠薬は彼女が病院で処方してもらっていたもの。真からみたらお婆ちゃんにあたる姑とは折り合いが悪かったものの懸命に看病していた。
真の父親(CV:高橋克実)
プラプラのガイドブックには人がいいだけが取り柄で出世の目は無く、真から軽蔑されていた存在と記されている。釣りが趣味。
小林満(CV:中尾明慶)
眼鏡をかけた成績優秀な真の兄。高校三年生。一見ぶっきらぼうに見え、プラプラのメモにも「出来の悪い弟を見下している」と書かれていたが内心では真を気にかけている。
佐野唱子(CV:宮崎あおい)
クラスメイト。美術部所属。顔の造形はあまりよろしくない。真のことをよく観察しているため入院前と入院後で様子が変わったことに気付き不審がっている。プラプラのガイドブックには載ってない眼中にない人物で「ぼく」からもかなり邪険に扱われる。彼女曰く以前の真は一番深いところを見つめていて純粋で透明で、世界の悲しみを一人で受け止めているかのような存在だったらしい。
桑原ひろか(CV:南明奈)
中学二年生。真のあこがれの人。美術部員ではないがよく部室に遊びに来て他人の絵にアドバイスを送ったり駄菓子を分けてくれたりしている。
早乙女(CV:入江甚儀)
誰とでも分け隔てなく接する真のクラスメイト。卓球部に所属して熱心に部活動に励んでいたが補欠だった。そっくりな顔をした母親がいる。真同様頭が悪く成績は32人中31位。塾をさぼってはうろついている。玉電や靴に詳しい。志望校は都立の玉川東高校。
沢田先生(CV:藤原啓治)
真のクラスの担任。家族とプラプラ以外では真が自殺を試みたことを知っている唯一の人物。以前と人が違ったような真に終始驚きっぱなし。
THE BLUE HEARTSの『青空』や尾崎豊の『僕が僕であるために』を歌手のmiwaがカバーしたものが使用されている。この他にもアンジェラ・アキの『手紙 ~拝啓 十五の君へ』やはしだのりひこの『風』などが流れる。
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最終更新:2025/12/07(日) 12:00
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